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1/25北海道の女満別テストコースで行われたボッシュの体験試乗会より、試乗に供された試作車。
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2/25かつての飛行場を改修して開設された、ボッシュの女満別テストコース。彼らはこのほかにも、横浜の本社に埼玉県のむさし工場、栃木・那須塩原の栃木工場と、日本国内に29もの拠点を構えている。
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3/25取材会の冒頭にて、マーケットのトレンドやボッシュの戦略について解説する、ビークルモーション事業部 技術統括の田中大介執行役員。
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4/25プレゼンテーション後の質疑応答にて、メディアからの質問に答えるボッシュのスタッフ。写真向かって右から、田中大介執行役員、ブレーキシステム開発統括の近藤浩也ゼネラル・マネージャー、プラットフォーム開発部の吐合 求ゼネラル・マネージャー。
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5/25ボッシュが開発しているブレーキ・バイ・ワイヤ機構のブレーキアクチュエーター。競合他社のシステムのなかには、ブレーキの稼働を完全に電動化したものもあるが、ボッシュはあえて油圧機構を残している。
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6/25試乗に供されたのは、「ホンダe」をベースとした試作車。ボッシュのエンジニアいわく、「純エンジン車で複雑なバイ・ワイヤシステムを導入しようとすると、そのためだけに電気の容量を増やさなければならない。あらかじめ大きなバッテリーが搭載される電動車の普及が、バイ・ワイヤの実装を後押ししている」とのことだ。
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7/25「コンフォートストップ」機能の体験より。ディスプレイに表示されているのは、ドライバーのブレーキ操作量と、システムが発生させているブレーキ圧のグラフだ。踏力がほぼ一定の状態でも、ノーズダイブを抑制するべく、システムが微細にブレーキ圧を調整しているのがわかる。
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8/25車載された状態のブレーキアクチュエーター。このシステムでは、フロントバルクヘッドにブースターを取り付ける必要もなく、車両のフロントまわりの設計の自由度が、大幅に増すという。
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9/25ブレーキ・バイ・ワイヤの採用を前提に開発された、パッド型のブレーキ/アクセルペダル。通常のブレーキペダルは15cmほどの可動域があるのに対し、こちらのパッドの可動域はわずか6mm。2026年の実用化を予定している。
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10/25コースを周回しながら、なんどもブレーキ・バイ・ワイヤの操作性を確かめる。テストカーにはモードセレクターも備わっており、操作レスポンスの変化も体感できた。
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11/25「セントラルECUによるモーション制御」は、FWD仕様の「日産アリア」の試作車で体験。ブレーキはボッシュの「デカップルドパワーブレーキ」に変更されていた。
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12/25ダッシュボードに増設された、システムの作動状態を示すディスプレイ。「VDC Portable Switch」がオフの状態では、DPB(デカップルドパワーブレーキ)の姿勢制御プログラムが作動。オンの状態ではESC内の姿勢制御プログラムが作動し、セントラルECUによる姿勢制御を疑似体験できる。
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13/25車載ディスプレイより、セントラルECU(実際にはESCユニット)内の姿勢制御プログラムが緻密にブレーキを調整し、車両の横滑りを軽減している様子。
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14/25「路面状況検知サービス」については、「フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント」の試作車で体験。車載のセンサーに、ボッシュ独自のソフトウエアが追加されている。
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15/25段差を越えたり、スリップしたりするたびに、その情報をクルマが検知していく。今回、試作車は1台しかなかったので、実際にはコースを2周し、「路面状況を検知する車両」と「路面情報の提供を受ける車両」を、一台二役でこなすかたちで試乗が行われた。
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16/25地図上には、凹凸のある場所や滑りやすい箇所などが、その大きさや推定された摩擦係数などとともに記録されていく。
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17/252周目は「情報を提供される側」のクルマの状態を体験。障害が接近すると、画面上の表示と音で警告がなされた。
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18/25「レクサスRZ」をベースとした試作車。運転中はもちろん、はたからスラロームを走る様子を見ていても、モードによってロール・ピッチが大きく変わっているのが理解できた。
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19/25ドライブモードを選択、調整するタッチスクリーン。右上部の「Luxury」「Soft」「Sport」「Light weight」のボタンでモードを選択できるほか、その下のマトリックスをタッチすると、触れられたマスに応じて、より細かく車両の特性が切り替わる。マトリックスは、縦軸がロール/ピッチといった車両挙動の大きさ、横軸がヨーレートの大きさだ。
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20/25例えばこの車両で急旋回を試みた際、アナタが必要以上にハンドルを切ってしまっても、クルマが自動で、タイヤが最大の旋回力を発生する舵角を保持してくれる。そこにパワートレインやリアステアなどの制御も合わさり、クルマのコントロール性を保ちながら最大の旋回性能が発揮されるのだ。
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21/25雪上にて、車速60km/hでのダブルレーンチェンジに臨む「レクサスRZ」の試作車。車両の統合制御システムがオフの状態ではリアを振り出していたが、オンの状態ではスムーズにレーンチェンジをこなしてみせた。
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22/25試乗プログラムの合間に、本イベントのために用意された試作車を前に休憩するメディア関係者とボッシュのスタッフ。
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23/25バイ・ワイヤ技術の活用による、車両の運転システムの革新については、さまざまなメーカーが新しい提案をしている。写真は「ジャパンモビリティショー2023」に出展された、トヨタの「NEO Steer(ネオステア)」。スロットルとブレーキの操作装置を備えた、「アクセル&ブレーキレバー統合ハンドル」だ。
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24/25「CES 2025」における「Honda 0」発表会の様子。ホンダは2026年発売の新型EV、Honda 0シリーズに、独自のダイナミクス統合制御を導入。電子制御のステア・バイ・ワイヤとサスペンション、ブレーキを統合制御するほか、3次元ジャイロ姿勢推定と安定化制御により、意のままに操れるスムーズなハンドリングを実現するとしている。
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25/25SDVの時代へ向け、さまざまな技術を仕込んでいるボッシュ。当記事の本旨とは離れてしまうが、取材会ではライバルにはない自身の強みとして、「強固なハードウエアのノウハウ」も挙げていた。ソフトとハードの両面で高い技術力を持つ彼らが、イチから完成車をつくったらどんなものになるか? 帰りの飛行機でちょっと想像してしまった。

堀田 剛資
猫とバイクと文庫本、そして東京多摩地区をこよなく愛するwebCG編集者。好きな言葉は反骨、嫌いな言葉は権威主義。今日もダッジとトライアンフで、奥多摩かいわいをお散歩する。
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