こういうトンネルが一番怖い。大型車がすれ違うのが難しいほど狭く、人が歩く部分はほとんど無い。
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こういうトンネルが一番怖い。大型車がすれ違うのが難しいほど狭く、人が歩く部分はほとんど無い。
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高知四万十市近くのトンネル入り口。これを押すと、歩行者に合わせてウォーニングランプが点滅する。
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伊予大洲のトンネル入り口に用意された反射タスキ入れ。
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このようにタスキが用意され、出口の同じ箱に返せばいい。これだけでも、歩行者の心理的な助けは大きい。かたわらの青いノートには、「おかげさまで安心して通過できました」というような、歩き遍路の感謝の文章があふれていた。
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それにしても、今はクルマも通らない旧道の古いトンネルはそれなりに味がある。これは高知県土佐佐賀近くの熊井トンネル。明治38年に、土地の人がれんがを一つ一つ運んで作り、昭和14年まで県道として利用された。完成したときに地元の老人が「トンネルというのは、入り口は大きいが出口は小さいのう」と言ったというのは有名な話。
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こういうトンネルもある。愛媛県に二つある歩行者専用トンネル。国道56号線の、既存のクルマ用トンネルに並行して建設されたこれは、中学校の統廃合に伴って、通学の安全のために作られたと聞く。だが、無機質な蛍光灯が真っ白な壁を浮かび上がらせるこの奇妙な空間では、誰一人として会う人はいなかった。ここまで投資するよりも、既存のトンネルをより安全に改善する方が、合理的だったと思う。
写真でわかるように、私たちは体や荷物の目立つ場所に反射テープを貼って自衛していた。
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