スムーズ&高効率&静かなパワートレイン

今回試乗した「220d Mスポーツ」は、日本で3種用意される2シリーズ グランクーペのラインナップの真ん中である。トップモデルの「M235 xDrive」が4WDなのに対して、220dは前輪駆動となる。

先代の「218dグランクーペ」と比較しても、エンジン単体の150PSという最高出力は変わらず、最大トルクも10N・m上乗せとなるだけだが、20PS、55N・mを発生する48Vマイルドハイブリッドが追加されたことで、車名末尾の数字が“20”に格上げとなった。さらに変速機がトルクコンバーター式の8段ATから7段DCTとなったのも、このクルマを含めた最新の1シリーズやFF系2シリーズのディーゼルモデルに共通する変更点だ。

……といった内容をもつ新パワートレインの完成度はとても高い。この種のハイチューン型ディーゼルだと、中低速トルクが強力ないっぽうで、アクセルを踏み込んだ瞬間のラグは大きくなりがちだったりする。しかし、この220dはマイルドハイブリッド機構による加速アシストに加えて、可変ジオメトリーターボなどのエンジン本体側の改良もあってか、その加速特性は、アクセルペダルの踏みはじめから右足に吸いつくようにリニアだ。新しい7段DCTも変速のスムーズさでは従来の8段ATに大きく負けていない。

先代にあたる218dグランクーペに対して、体感的な動力性能では大きな差は感じないが、柔軟性やマナーがこれだけ向上したうえに、WLTCモードのカタログ燃費も2割以上改善(218dは17.1km/リッターだった)しているのだから文句なし。また、車外で聞くエンジン音はけっこう勇ましいが、車内では明らかに静かにもなっている。

足まわりはフロントがストラットでリアがマルチリンク。日本仕様は全車が「Mスポーツ」または「Mパフォーマンスモデル」のため、「アダプティブMサスペンション」が標準装備だ。
足まわりはフロントがストラットでリアがマルチリンク。日本仕様は全車が「Mスポーツ」または「Mパフォーマンスモデル」のため、「アダプティブMサスペンション」が標準装備だ。拡大
2リッターディーゼルのB47ユニットは単体で最高出力150PSを発生。マイルドハイブリッドのモーターも合わせたシステム全体では163PSを生み出す。
2リッターディーゼルのB47ユニットは単体で最高出力150PSを発生。マイルドハイブリッドのモーターも合わせたシステム全体では163PSを生み出す。拡大
タイヤサイズは225/45R18。オプションで19インチも選べる。
タイヤサイズは225/45R18。オプションで19インチも選べる。拡大
ウィンドウエリアの後端、ホフマイスターキンクと呼ばれる部分には「2」のロゴが刻まれる。
ウィンドウエリアの後端、ホフマイスターキンクと呼ばれる部分には「2」のロゴが刻まれる。拡大
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