三菱、次期型「ランエボ」用の新技術を発表
2007.07.10 自動車ニュース三菱、次期型「ランエボ」用の新技術を発表
三菱自動車は、2007年7月10日、今秋発売予定の次期型「ランサー・エボリューション」に採用する新技術の内容を発表した。
■4つのシステムをフル活用
今回発表されたのは、車両の動きを制御する「S-AWC」と、俊敏な変速を可能にするギアボックス「TC-SST」、2つの技術だ。
「S-AWC」(スーパーオールホイールコントロール)は、4輪のトラクションを総合的に制御し、操縦安定性を高めようというもの。
前後輪間の差動制限をコントロールする「ACD」(アクティブセンターデファレンシャル)、同じく後輪を制御する「AYC」(アクティブヨーコントロール)、ブレーキのロックを防止する「ABS」(アンチロックブレーキシステム)、4輪のブレーキ力とエンジン出力を制御する「ASC」(アクティブスタビリティコントロール)という、4つのシステムを統合制御する。
これにより、加速、減速、旋回すべての状況において、シームレスなトラクションコントロールが可能になるという。
■次期ランエボは「2ペダルMT」
もうひとつは、「TC-SST」(ツインクラッチ・スポーツシフトトランスミッション)。いわゆる2ペダルMTだ。
ギアボックス内に「1、3、5速用」と「2、4、6速用」2枚のクラッチ版を用意し、交互に素早いエンゲージを可能にする……という基本構造はフォルクスワーゲン・グループの「DSG」(ダイレクトシフトギアボックス)と同じ。ただし、あちらが2つのクラッチ版を駆動軸の内側と外側に配するのと違い、三菱は、それぞれを並列に並べる。
結果的にギアボックスは大きくなるものの、冷却の面で有利になるという。
「TC-SST」は高トルク型エンジンの使用に対応するもので、今秋発売が予定されるハイパフォーマンスカー「ランサー・エボリューション」はもちろん、今後は、大排気量ディーゼルエンジン車への使用も予定しているとのことだ。
同社では、「『S-AWC』と『TC-SST』を協調して使い、誰もが走る喜びと確かな安心を享受できるようにしたい」としている。
(webCG 関)
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