ホンダ、小型セダン「フィット・アリア」発表
2002.11.29 自動車ニュースホンダ、小型セダン「フィット・アリア」発表
本田技研工業は、コンパクトハッチ「フィット」ベースのセダン「フィット・アリア」を、2002年11月29日に発表、12月20日に販売を開始する。
■タイ生まれの、逆輸入車
「フィット・アリア」は、「フィット」に端を発する「グローバル・スモールプラットフォーム」に、4ドアの3ボックスボディを載せた新型セダン。フィット、7人乗り小型ミニバン「モビリオ」とその5人乗り「モビリオ・スパイク」に次ぐ、「SMALL MAXシリーズ第4弾」モデルである。
スモールハッチをベースとしたセダンという成り立ちは、トヨタの「ヴィッツ」「プラッツ」と同じだ。
燃料タンクを前席下に配置した「センタータンクレイアウト」による広い室内と、多彩なアレンジがウリの「ウルトラ」シート、1.3リッターと1.5リッター「i-DSI」エンジン、CVT「ホンダマルチマチックS」など、おなじみのコンポーネンツを、タイにあるアユタヤ工場で組み立てる。つまりフィット・アリアは、タイ生まれの逆輸入車であり、現地では「シティ」の名で販売されている。
1.3リッター「1.3A」と、1.5リッター「1.5W」の2グレードに、それぞれ2WDと4WDを設定。1.5Wには「フィット1.5T」と同じ、7段マニュアルモードを備えたCVTを奢る。価格は、119.8万円から159.3万円まで。月2000台の販売を目指す。
■ゴルフバッグが4個積める
エクステリアは、コンパクトなエンジンによるショートノーズを生かした、「フォワード・ビッグキャビン」がテーマ。フロントグリルやリアガーニッシュにはクロームメッキを施し、フィットより上級感が演出された。
ボディサイズは、全長×全幅×全高=4310×1690×1485(4WDは1510)mm。フィットと較べて長さ80mm、幅15mm大きいが、高さは40mm低い。ホイールベースは2450mmで変わらない。ちなみにライバルと目されるプラッツは、4180×1660×1500mm/2370mm。フィット・アリアの方が一まわり大きい。
グローバル・スモールプラットフォームの目玉ともいえるセンタータンクレイアウトにより実現した、多彩なシートアレンジも健在。だが内容は少々異なり、「U」(Utility。分割可倒式の後席のダイブダウン機構によりトランクルームを拡大)、「L」(Long。助手席を畳み2710mmまでの長尺物を積める)、「T」(Tall。後席座面をチップアップし、高さを1245mmまで伸ばせる)は、フィットと同様のアレンジだが、「R」はRoomyのことで、容量500リッター(VDA方式)を誇るトランクルームを指す。9インチゴルフバッグを4個積んでも余裕あるスペースがジマンだ。
■2種類の「i-DSI」エンジン
1.3リッターと1.5リッター直4SOHCエンジンは、低燃費とフラットトルクがウリの「i-DSI」。1.3が86ps/5700rpmと12.1kgm/2800rpm、1.5は90ps/5500rpmと13.4kgm/2700rpmを発生する。組み合わされるトランスミッションは、フィット・シリーズでおなじみの、CVT「ホンダマルチマチックS」となる。「10・15モード」燃費は、1.3Aがリッター20.5km、1.5Wは同20.0km(いずれも2WD)。全車、「優-低排出ガス車」認定を受ける。ちなみにプラッツは1.5リッターの2WDで、リッター20.0km。
サスペンションは、前マクファーソンストラット、後トーションビーム(4WDはド・ディオン化)とフィットのものを踏襲。前後ともバネレート、スタビライザーサイズ、ダンパー減衰力が最適化。またリアトレッドを10mm拡げ1455mmとし、操縦安定性の向上を図った。さらに、リアサスペンションのロアアームをなくしたことで、トランクスペースを低床化するなどの工夫がこらされた。
価格は、以下の通り。
1.3A(2WD):119.8万円
1.3A(4WD):139.3万円
1.5W(2WD):139.8万円
1.5W(4WD):159.3万円
(webCGオオサワ)
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