第12回:エンスーなアナタもこれなら大満足
輸入車チョイ乗りリポート〜300万円から450万円編〜
2013.02.27
JAIA輸入車試乗会2013
第12回:エンスーなアナタもこれなら大満足 輸入車チョイ乗りリポート〜300万円から450万円編〜
もう輸入車だというだけでは飽き足らない……。そんな目の肥えたなアナタも、ここで紹介するクルマに乗ればうならされること間違いなし! 個性豊かなインポートカーの中でも、特にキャラクターのトンがったモデルをリポートしよう。
家族持ちでも大丈夫(かも)
アバルト・プント スーパースポーツ……309万円
【警戒色】(けいかいしょく)
ある生物が、他の生物に対して毒や牙を持っていることを思わせる、目立つ体色や奇抜な模様のこと――
ボディーに広がる黒いタトゥーに、16個もあるサソリのマーク。想像するまでもなく、コイツはキケンだ! ケーカイだ!!
しかも車名が「スーパースポーツ」。数字のほうも“最強”で、標準車の「アバルト・プント」(163ps、25.5kgm)を上回る、180psと27.5kgmを発生する。ちなみにベースの「フィアット・プント」は、77psと11.7kgm。
速いかって? そりゃあ、もう……。
でも、過剰な警戒はしなくてオーケー。豊かなトルクのおかげもあって、MTの操作はエンスト知らず。飛ばせばピョコピョコするけれど、ふだん、硬さは意識されない。リアシートも意外に広くて、ひざの前にはこぶしがふたつ。4人家族で使えそう……。
なんて好印象な自分は、とっくに毒におかされてる? やっぱり、要警戒だ。
(文=webCG 関/写真=峰昌宏)
“本気”と書いて“マジ”と読む
アバルト595コンペティツィオーネ……339万円
走りだした瞬間、「あ、本気だ」と思った。“マジ”と読む方の“本気”である。
試乗会が開催されたホテルの駐車場は、舗装が荒れていたのだが、そこをはだしで歩いているように、路面の細かな凹凸まで、ステアリングホイールと専用装備のサベルト製バケットシートを通して伝わる。1960年代に人気を博した「アバルト595」の車名を受け継いでいるのはだてじゃない、これは本気のスポーツカーなんだ。
高速道路の継ぎ目を越える時でさえ気持ちの準備が必要なほど硬い乗り心地と、パドルを使ってシフトダウンした時の吠(ほ)えるようなエキゾーストノートは、特別なクルマを運転しているんだという気分を高めてくれる。試乗中、「レコードモンツァ」が奏でる排気音を聞きたくて、意味もなく何度もシフトダウンしてしまった。
限られた試乗時間だったが、短いくらいでちょうどよかった。これ以上乗っていたら、きっと欲しくなってしまっていただろう。
(文=工藤考浩/写真=峰昌宏)
ホッとするアバルト
アバルト595Cツーリズモ……349万円
「アバルト595」には、上記の「コンペティツィオーネ」の他に、この「ツーリズモ」がある。
両者は1.4リッター直4ターボ(160ps、21.0kgm)に5段のセミAT(シングルクラッチ式)を組み合わせる点は同じだが、快適性に対する考え方が異なり、ツーリズモは足まわりにしなやかさが演出されている。コンペティツィオーネから乗り換えると、正直、ホッとする。車名通り、乗り手をツーリングに誘う仕様だ。
エンジンはベースの「アバルト500」(135ps、18.4kgm)と比べて、全般的により勢いがある。インパネの正面にある「スポーツ」ボタンを押すと、ターボのブースト圧が上がるなど“臨戦態勢”に入り、低中速域のトルクがぐっと太くなる。
一方で、いかにもイタリアの小型エンジンらしく高回転域の伸びも気持よく、6000pmから始まるレッドゾーンに達しても勢いがあせない。
加えて、プラス30万円のエクストラで「空」が手に入るのもツーリズモ・グレードならではの特典。おそらく、他人に薦めて一番まちがいがないアバルト。
(文=webCG 竹下/写真=峰昌宏)
2リッターでも立派なクロカン
ランドローバー・フリーランダー2……399万円
ひと言で言えば、直6エンジンから直4ターボエンジンに変更され、動力性能も燃費も向上した「フリーランダー2」ということになる。OS風に言えば、フリーランダー2.0.1というには大き過ぎるアップデートで、2.5.0というレベルだろうか。排気量は3.2リッターから2リッターへ縮小したが、動力性能も燃費性能もマイチェン前より向上した。
この直4ターボは「イヴォーク」に積まれているものと同じ。これでフリーランダー2は見た目以外、イヴォークに非常に近い構成となった。このクルマが399万円で登場したことによって、イヴォークの「レンジローバー名乗る代」「美しい内外装代」が51万〜199万円ということが判明した。
普段はFWDだが、何かあれば即座に4WDとなり、さらにスイッチ操作で路面の状況に最適なパワートレインの制御やデフのつなぎ方などを選べるテレインレスポンスもある。手袋をしたまま操作できるよう、大きなスイッチを一定の間隔をもって配置するというオフローダーの基本も守られている。つまり、安くても、小さくても、立派なランドローバーの一員なのだ。
(文=塩見智/写真=田村弥)
メッチャGoGoGo
MINIジョンクーパーワークス クーペ……439万円
ヘルメットのようなルーフが、なんともかわいらしいけれど、MINIのラインナップで、いちばん硬派なモデルだ。車高は「ハッチバック」比で50mmダウン。いちばん低く構えたMINIでもある。
価格は439万円! ご立派だ。同胞の「120i M Sport」(397万円)を余裕で上回る。ひと座りで分かる絶品のシートはレカロ製で、オプション価格40万円なり。魅力あるパーツを気前よく追加すると、ますます立派な価格になるのもうれしい!? 試乗車には約90万円のオプションが満載されていた。
で、乗ったらどうか? 剛(かた)い。デビュー直後よりは柔らかくなった、丸くなったとはいうものの、ハッキリと剛い! ホンダの「タイプR」みたいに、乗り心地がパキッとしている。
走りは、MINI言うところのゴーカート・フィーリング。遠慮なく飛ばせる場所では、踏めば踏むほどにハイになれる。楽しい。シャープに曲がる。グイッと切ったら、ピッと向きを変える。
とにかく、柔なところがなくて、とことん剛のクルマなのだ。
サーキット走るのをオススメします。
(文=webCG こんどー/写真=峰昌宏)
-
NEW
ポルシェ911カレラT(後編)
2026.7.19ミスター・スバル 辰己英治の目利きスバルとSTIでクルマの走りを鍛え、モータースポーツにも積極的に取り組んできた辰己英治さん。彼の目に、“スポーツカーの水準器”こと「ポルシェ911」はどのように映ったのだろう? 走りの楽しさを追求した「カレラT」グレードに乗っての印象を聞いた。 -
ホンダCB750ホーネット(6MT)【レビュー】
2026.7.18試乗記ホンダのスポーツネイキッド「CB750ホーネット」が、話題の「E-Clutch」を獲得。ライディングの幅を広げる自動クラッチシステムは、パンチの利いた2気筒のストリートファイターにどんな走りをもたらすのか? その仕上がりを確かめた。 -
人気沸騰「ランクル“FJ”」を手にするもうひとつの方法
2026.7.17サブスク「KINTO」で「ランドクルーザー“FJ”」に乗る<AD>2026年5月に発売されるやオーダーが集中し、受注停止となってしまった「ランドクルーザー“FJ”」。しかし、あきらめるのはまだ早い。“FJ”とのカーライフを実現できる、トヨタの新車サブスクリプションサービス「KINTO」という手段があるのだ。 -
新型「アルピーヌA110」はどんなクルマに? グッドウッドを駆けたテストカーから読み解く
2026.7.17デイリーコラムアルピーヌが次期型「A110」を示唆する「A110フューチャー」を初公開。グッドウッドで走る姿を披露した。そこから分かる未来のA110の姿とは? 電動化がアナウンスされているが、エンジン車の設定はあるのか? 公式発表とテストカーの姿から深掘りする。 -
ベントレー・ベンテイガ スピード(4WD/8AT)【試乗記】
2026.7.17試乗記「ベントレー・ベンテイガ」に最上級グレードの「スピード」が登場。ブランドの在り方をストレートに伝える名称のトップパフォーマンスモデルだが、従来型との最大の違いはその心臓部にV8エンジンが積まれていることだ。およそ不満のあろうはずもないが、最新モデルの仕上がりをリポートする。 -
写真で解説する新型「日産エルグランド」
2026.7.16画像・写真新型「日産エルグランド」は、日本伝統の美をデザインに生かしながら、同社独自の最新技術を組み合わせて“走りのよさ”も徹底追求したという意欲作。その見どころを写真とともに解説する。





