ディーゼルの「ボルボXC60」で、東京から盛夏の金沢、能登へ。ロングドライブの様子を、写真とともにリポートする。(文=下野康史<かばたやすし>/写真=郡大二郎)
→「ボルボXC60 D4 SE」の試乗記(関連記事)はこちら

「ボルボXC60」のクリーンディーゼルで、東京から一路、金沢、能登へ。試乗車は上級グレードの「XC60 D4 SE」(599万円)。
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「ボルボXC60」のクリーンディーゼルで、東京から一路、金沢、能登へ。試乗車は上級グレードの「XC60 D4 SE」(599万円)。
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「XC60」全グレードに装備される全車速追従式のアダプティブ・クルーズ・コントロール。スイッチはステアリングパッドの左側にまとまり、操作しやすい。
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カイゼルひげのような「XC60」のLEDリアライト。途中、高速道路で激しい雨に降られた時、メリットのひとつが「目立つ」ことであることを発見した。
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東京から500kmあまり、金沢市内に到着する。北陸新幹線開通に沸いている、のかと思ったら、平日の古都は静かだった。
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金沢城 石川門に見下ろされ、百万石通りを見下ろす坂を下る。
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白い「XC60」は、比較のために連れだした2リッターガソリンの「XC60 T5 SE」。クリーンディーゼルの登場で、残念ながらこの4気筒モデルは姿を消し、XC60のガソリン系は、復活登場の2.5リッター5気筒+4WDの組み合わせとなった。
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赤レンガに溶け込むブラウンの「XC60」。標準の「D4」が17インチであるのに対して、「D4 SE」は18インチホイールを履く。
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のど黒めしが人気の「のど黒めし本舗 いたる」。金沢名物の高級魚を使った料理がランチ時から食べられる。
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前田利家も愛した(?)のど黒めし。白身のトロともいわれるノドグロを炭火で炙(あぶ)っていただく。2800円。
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シメは、濃厚なノドグロのダシをかけて。金沢の逸品。ごちそうさま。
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金沢から北に40km、千里浜なぎさドライブウェイへ走りにゆく。こんなことをしたら、もちろん下まわりの洗浄をお忘れなく。
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大は大型観光バスまで、波打ち際をクルマで合法的に走れるのが千里浜なぎさドライブウェイだ。遠浅の海に沈む夕日の美しさも有名。
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砂の粒子が細かく、タイヤが沈まないのがこのビーチロードの秘密。FFの「XC60」でもまったく問題なし。
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試乗した「XC60 D4 SE」はレザーパッケージや電動パノラマガラスサンルーフなどのオプションを加えて、総額で約700万円。堂々たるプレミアムSUVだが、それを経済的なクリーンディーゼルで走らせることができるようになったのがニュースである。
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能登半島付け根の日本海沿いに約8km続く千里浜なぎさドライブウェイ。写真左手に、自動車専用道の「のと里山海道」が並行し、金沢市内からクルマで40分ほど。
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波に浸食されて、千里浜の砂がどんどん減っているというニュースを聞いていたが、心配していたほどではなかった。世界的にも希少な海浜道路よ、永遠なれ。
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金沢の町は、夜がひときわきれいだ。狭い裏路地が多いが、「XC60」のリアカメラは映像が昼のように明るくて、とても助かった。
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加賀百万石時代の雰囲気を残す、東山ひがし茶屋街。保存街区だが、カフェ、和菓子屋、みそ蔵、呉服店など、建物は現役で使われている。
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金沢市民の台所、近江町市場。東京の築地ほど商魂たくましいことがなく、殺気立ってもいないところがイイ。
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夏の日本海側は、岩ガキの季節。カキフライに使う養殖ガキしか知らないと、その大きさにビックリ。
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島根県松江市出身のテニスプレーヤー、錦織 圭の好物として一躍有名になったノドグロ。口の中が黒いため、そう呼ばれる。本名はアカムツ。新潟から北陸、山陰にかけて、日本海の広い地域でとれる。錦織効果で金沢でも品薄が続き、高値を呼んでいる。近江町市場の回転ずしでは、この日、2カン470円(税別)だった。
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八百屋には採れたての加賀野菜が並ぶ。打木赤皮甘栗かぼちゃ、加賀つるまめ、金時草、加賀太きゅうり……。名前だけでもカルチャーショックだ。爆弾みたいな形をした赤いかぼちゃを買って帰る。天ぷらにしたら、おいしかった。
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2日目は能登半島へ向かう。輪島の町に入る手前で給油。「XC60」のタンク容量は70リッター。東京を出てからの「D4 SE」は764kmを走って、軽油50.7リッターを消費。ガソリンの「T5 SE」は748kmでハイオク67.5リッター。燃費はリッター16.3km対11.3km。燃料代は5888円対1万665円と、ディーゼルが圧倒的優位を見せつけた。
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金沢から110km。NHK朝のテレビドラマ『まれ』でおなじみ輪島に到着。能登半島の北岸に位置する静かな町だ。70年代に活躍した横綱 輪島は、しこ名が本名だが、同じ能登半島でも七尾市の出身。ボクシングの輪島功一は樺太出身で、輪島とは関係ない。
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輪島といえば、漆器のフェラーリともいわれる(?)輪島塗。町なかには作業を見学できる漆器店や、体験できる施設もある。
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有名な輪島の朝市。朝8時から正午まで。とれたてのローカルフーズが手に入る。すでに店じまいの時間だったのが残念。
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この写真とかけて、「XC60」のガソリン2リッター4気筒モデルと解く。その心は、もうのれん(乗れん)。クリーンディーゼルの「D4」がそのポジションに取って代わることになる。
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輪島近郊にある千枚田。千枚とは「たくさん」の比喩表現かと思ったら、ここの棚田は本当に1004枚あるらしい。
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『まれ』にも登場する大沢の間垣(まがき)。間垣とは、日本海から吹きつける風や雪をよけるこの地方独特の竹垣のこと。かやぶき屋根と同じで、作れる人が年々少なくなっているらしい。
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夏でも波しぶきで煙る日本海。さあ、東京へゴーバック。