ダイハツ、新型軽乗用車キャストを発売

2015.09.09 自動車ニュース webCG 編集部
写真左から「キャスト スタイル」「ダイハツ・キャスト アクティバ」「キャスト スポーツ」。
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ダイハツ、新型軽乗用車「キャスト」を発売

ダイハツ工業は2015年9月9日、新型軽乗用車「キャスト」を発表。同日、販売を開始した。

「キャスト スタイル」
「キャスト スタイル」 拡大
オプションの「デザインフィルムトップ」。ルーフやテールゲートスポイラーにラッピングを施すことで、外装色をツートンカラーにできる。
オプションの「デザインフィルムトップ」。ルーフやテールゲートスポイラーにラッピングを施すことで、外装色をツートンカラーにできる。 拡大
「キャスト アクティバG“SA II”」
「キャスト アクティバG“SA II”」 拡大
「キャスト スタイルG“SA II”」
「キャスト スタイルG“SA II”」 拡大

■幅広い要望に応えるための3つのバリエーション

ダイハツ・キャストは「生活を彩る自分仕様の軽自動車」というコンセプトのもと、愛着の持てるデザインと高い内外装の質感を重視して開発された。

最大の特徴は、SUVタイプの「アクティバ」、都会的なテイストの「スタイル」、エアロパーツや専用の足まわりなどを装備した「スポーツ」という3つのバリエーションを用意している点にある。ダイハツは、1つの車種で性格の異なる複数のバリエーションを取りそろえることにより、価格を抑えつつ、幅広いユーザーのニーズに対応できるとしている。

このうち、今回販売が開始されるのはアクティバとスタイルの2タイプで、スポーツについては10月下旬に発売される予定。月間販売目標は、3タイプ合計で5000台となっている。

価格は以下の通り。

キャスト アクティバ
・X:122万400円(FF)/135万円(4WD)
・X“SA II”:128万5200円(FF)/141万4800円(4WD)
・G“SA II”:141万4800円(FF)/154万4400円(4WD)
・Gターボ“SA II”:151万7400円(FF)/164万7000円(4WD)

キャスト スタイル
・X:122万400円(FF)/134万4600円(4WD)
・X“SA II”:128万5200円(FF)/140万9400円(4WD)
・G“SA II”:141万4800円(FF)/153万9000円(4WD)
・Gターボ“SA II”:151万7400円(FF)/164万1600円(4WD)

「キャスト スタイル」の寸法とパッケージング。
「キャスト スタイル」の寸法とパッケージング。 拡大
「キャスト アクティバ」の4WD車には、走破性能を高めるために「ダウンヒルアシストコントロール(DAC)制御」などの機能が搭載される。
「キャスト アクティバ」の4WD車には、走破性能を高めるために「ダウンヒルアシストコントロール(DAC)制御」などの機能が搭載される。 拡大

■デザインだけでなく、走りも3タイプで差別化

ボディーサイズは全長×全幅×全高=3395×1475×1600(アクティバのみ1630)mm、ホイールベースは2455mm。基本となるエクステリアデザインは3タイプ共通で、フロントから見た際の台形型のボディーフォルムや、丸みを帯びたパネルの面質、丸をモチーフにしたランプ類などが特徴となっている。またサイドビューではコンパクトなキャビンと水平基調のベルトラインにより、「凛(りん)としたたたずまいを表現」したという。

一方で、各部のディテールはタイプごとに大きく異なり、またエクステリアデザインだけでなく、インテリアや装備、足まわりの仕様などでも差別化が図られている。各タイプの特徴は、以下の通り。

外装色はオプションのツートンカラーも含め、全13種類。このうち「フレッシュグリーンメタリック」「スプラッシュブルーメタリック」の2色は新色となる。
外装色はオプションのツートンカラーも含め、全13種類。このうち「フレッシュグリーンメタリック」「スプラッシュブルーメタリック」の2色は新色となる。 拡大
「キャスト アクティバG“SA II”」のシート。
「キャスト アクティバG“SA II”」のシート。 拡大
オプションでオレンジとブルーのアクセントカラーが用意される。
オプションでオレンジとブルーのアクセントカラーが用意される。 拡大

●キャスト アクティバ

エクステリアでは、ロワボディーにガンメタリック塗装を施し、樹脂ガーニッシュやサイドドアモール、専用デザインのフロントグリルを採用している。一方インテリアは、ダッシュボードの意匠を運転席、助手席のパーソナル感を重視したものとし、その助手席側にはオープントレイを設置。ディープボーダー柄のフルファブリックシートを装備している。

足まわりは、山道や雪道などでの走破性能を高めるため、最低地上高を他の2タイプより30mm高い180mm(4WD車は175mm)とするとともに、165/60R15サイズの大径タイヤを装着。4WD車には、空転したタイヤにブレーキをかけてグリップしているタイヤに駆動力を伝達する「グリップサポート制御」や、滑りやすい下り坂などで車速を一定に保つ「DAC(ダウンヒルアシストコントロール)制御」を搭載している。

外装色のバリエーションは、オプションの「デザインフィルムトップ(クリスタル調/ホワイト)」を用いたツートンカラー仕様を含め、全13種類を用意。内装色は黒を基調にアクセントとしてシルバーを用いたもので、オプションでブルーやオレンジのアクセントを施した仕様も用意している。

また上級グレードのG“SA II”、Gターボ“SA II”には、レザー調のシート表皮やドアトリムを用いた「プライムインテリア(ブラック)」をオプション設定。この場合、内装色は黒のモノトーンとなる。

外装色に「ライトローズマイカメタリック」が採用された「キャスト スタイル」。
外装色に「ライトローズマイカメタリック」が採用された「キャスト スタイル」。 拡大
オプションで用意される、「バーガンディ」のアクセントカラーが採用された「キャスト スタイル」のインテリア。
オプションで用意される、「バーガンディ」のアクセントカラーが採用された「キャスト スタイル」のインテリア。 拡大
上級グレードに用意される「プライムインテリア(ホワイト)」のシート。
上級グレードに用意される「プライムインテリア(ホワイト)」のシート。 拡大

●キャスト スタイル

前後バンパーモールやサイドロッカーモール、アウタードアハンドルなど、各所にメッキ装飾を施すことで上質感を演出。また台形フォルムのフロントグリルと15インチタイヤにより、走りの安定感も表現したという。インテリアは水平基調のダッシュボードが特徴で、助手席側にはフタ付きのアッパーグローブボックスを採用。シートはスエード調のフルファブリックとなる。

外装色のバリエーションはアクティバと同じ全13種類だが、アクティバでは選択可能な「トニコオレンジメタリック」「スプラッシュブルーメタリック」「フレッシュグリーンメタリック」の3色は非設定。代わりに「ブライトシルバーメタリック」「ライトローズマイカメタリック」「プラムブラウンクリスタルマイカ」の3色を設定している。

内装色はブラック、シルバー、ベージュの組み合わせが標準で、オプションで「バーガンディ」と「ライトブラウン」の2色のアクセントカラーを用意。さらに、黒を基調にシルバーのアクセントを施した「ブラックインテリアパック」を全グレードに、白のレザー調シートやインパネガーニッシュを採用した「プライムインテリア(ホワイト)」をG“SA II”、Gターボ“SA II”の2グレードにオプション設定している。

「キャスト スポーツ」でオプションの「デザインフィルムトップ」を選択した場合、ボディーカラーが「ブラックマイカメタリック」の場合のみルーフの色が「クリスタル調/ホワイト」に、そのほかの色では「カーボン調/ブラック」になる。
「キャスト スポーツ」でオプションの「デザインフィルムトップ」を選択した場合、ボディーカラーが「ブラックマイカメタリック」の場合のみルーフの色が「クリスタル調/ホワイト」に、そのほかの色では「カーボン調/ブラック」になる。 拡大

●キャスト スポーツ

運動性能で他の2タイプと差別化を図るため、足まわりに専用のチューニングを採用。スプリングのバネ定数やショックアブソーバーの減衰力を高めることで、高い操縦安定性を実現したという。さらに、7段マニュアルモード付きCVTや、シフトパドル付きのMOMO製本革巻きステアリングホイールなどを採用。FF車には16インチタイヤを装備しており、オプションでハイグリップタイヤも用意している。

エクステリアデザインについても、専用のエアロパーツやフロントエンブレム、赤いアクセントカラーによって他の2タイプと差別化しており、フロントには常時点灯式のLEDイルミネーションランプを装備。一方インテリアでは、アクティバと同じく前席乗員のパーソナル感を重視した意匠のダッシュボードを採用しており、つや消しの赤いインパネガーニッシュや、自発光式の2眼メーター、赤いステッチを施したレザー調シートなどを備えている。

外装色のバリエーションは全9種類。内装色は黒が基調で、オプションで、ピアノブラックの装飾パネルと白のレザー調シートを採用した「プライムインテリア(ブラック&ホワイト)」を用意している。

「キャスト アクティバ」
「キャスト アクティバ」 拡大
「キャスト スタイル」
「キャスト スタイル」 拡大

■ダイハツ最新の予防安全技術と低燃費化技術を採用

車体構造には、現行型「ムーヴ」から導入を進めている軽量高剛性ボディー「Dモノコック」を採用しており、こちらもムーヴから導入を始めた新設計のサスペンションとも相まって、しっかりとしたハンドリングや、ロールやふらつきの少ない走りを実現しているという。静粛性の向上も図っており、ボディーパネルの隙間や穴を減らすことで音の進入経路を遮断。ステアリングホイールに関しては、パッドの取り付け部にゴム材を使用することでダンパーとしての機能を加え、制振性を高めている。

また、軽量化のために外板の一部を樹脂パネルとしたほか、エンジンには排出ガスの一部を冷却して燃焼室に流入させる「クールドi-EGR」を、トランスミッションにはコールドスタート時にオイルの温度をすばやく適温まで温める「CVTサーモコントローラー」を装備。燃費は、自然吸気エンジンのFF車で30.0km/リッターなっている(JC08モード)。

安全装備も充実しており、多くのグレードに運転支援システム「スマートアシストII」を採用。このシステムは、センサー類に赤外線レーザーとソナー、カメラを用いたもので、衝突回避支援ブレーキや衝突警報、車線逸脱警報、誤発進抑制制御(前方・後方)などの機能を備えている。

(webCG)
 

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