マセラティが初のSUV「レヴァンテ」を発売

2016.05.11 自動車ニュース
「マセラティ・レヴァンテS」
「マセラティ・レヴァンテS」 拡大

マセラティ ジャパンは2016年5月10日、ラグジュアリーSUV「レヴァンテ」の日本導入を発表し、同日より販売を開始した。デリバリーは、一部グレードを除き2016年9月ごろを予定している。

■3グレード展開、価格は1080万円から

2016年3月のジュネーブモーターショーで世界初公開されたマセラティ初のSUV、レヴァンテが日本上陸を果たした。一目でマセラティと分かるスポーティーなシルエットのボディーは、ミドルサイズセダン「ギブリ」のプラットフォームをベースに開発され、全長5003×全幅1968×全高1679mmという大きさを誇る。このサイズはほぼギブリと同等だが、ライバルと目される「BMW X5」を一回りほど上回る。

パワートレインは、全車3リッターのV6 DOHCターボエンジンにZF製8段ATの組み合わせ。350psおよび430psという最高出力が異なる2種類のガソリンエンジンに加え、275psのクリーンディーゼルエンジンも用意される。すべてのエンジンには、オンロード/オフロードともに卓越した走りを実現するとうたわれるインテリジェントAWDシステム「Q4」が標準搭載される。

グレード展開は、スタンダードな「レヴァンテ」、パワーと装備がアップグレードされる「レヴァンテS」、そしてディーゼルエンジンを搭載する「レヴァンテ ディーゼル」の3タイプとなる。価格は、「レヴァンテ」が1080万円。「レヴァンテS」が1279万円とされ、2017年春導入予定の「レヴァンテ ディーゼル」の価格のみ未定であることが公表された。

■ガソリンエンジンはフェラーリとの共同開発

レヴァンテの名称は、穏やかな風から瞬時にして強風へと変化することのある、地中海の暖かな風の呼び名に由来する。この風にちなんだネーミングの手法も、マセラティの伝統のひとつ。新SUVが持つ力強さや快適さなどを表現したのだろう。
風の名がふさわしい流麗なスタイルは、最新世代のマセラティデザインを巧みにSUVへとアレンジさせることに成功しており、他のマセラティ同様に、スポーティーかつエレガントなものに仕上げられている。このスタイルは、性能面でも優れており、空気抵抗係数0.31というクラス最高レベルのエアロダイナミクス効率を達成している。

搭載される2種類のガソリンエンジンは、マセラティとフェラーリによる共同開発で、フェラーリのマラネロ工場でマセラティ専用に製造されるもの。どちらも3リッターのV6ツインターボ仕様となり、スタンダードなレヴァンテでは、350ps/5750rpmの最高出力と、51.0kgm(500Nm)/1750-4750rpmの最大トルクを発生。最高速は243km/hを実現している。
よりパワフルなレヴァンテSでは、最高出力430ps/5750rpm、最大トルク59.1kgm(580Nm)/1175-4500rpmを誇り、トップスピードは264km/hに達する。このためレヴァンテSには、19インチの大径ホイールおよびタイヤに加え、フロントに6ピストンの強化ブレーキシステムが標準化されている。
またギブリに搭載済みである最新の3リッターV6ディーゼルターボエンジンも用意されており、275ps/4000rpmと61.2kgm(600Nm)/2000-2600rpmを発生。シリーズで最もトルクフルなエンジンとなっている。

オン/オフともに優れた走行性能を可能とする足まわりには、アクティブエアサスペンションを標準搭載。-35mmから+40mmまでの範囲で5段階に車高調整が可能だ。さらに常時減衰力変動タイプのショックアブソーバー付きスカイフックシステムとの組み合わせにより、基本設定は快適性を重視しているが、車速やエンジンモードの選択により減衰力を高め、スポーティーな走りにも応えてくれるという。

■マセラティらしい豪華なインテリア

ワイドなボディーとロングホイールベースが生みだす広々としたキャビンには、快適な後席スペースと580リッターのラゲッジスペースを確保。インテリアには、高品質なレザーやイタリアのクラフトマンシップが息づく厳選されたウッドパネルが用いられ、手作業によるコントラストステッチと併せて、マセラティらしいぜいたくな空間が演出されている。
さらにオーナーが望めばインテリアのカスタマイズも受け付けており、専用のスポーツシートやステアリングホイール、カーボン素材を取り入れた「スポーツ・パック」と、エルメネジルド・ゼニアによる特注シルクと最高級イタリアンレザーを組み合わせた「ゼニア・エディション・インテリア」を含め、多彩なアイテムからセレクト可能な「ラグジュアリー・パック」が用意されている。

また、ダッシュボード中央には、8.4インチのモニターを備えるマセラティ独自のインフォテインメントシステム「マセラティ・タッチ・コントロール・プラス」を標準で搭載する。日本市場においては、イタリア車として初めて「Android Auto」と「Apple CarPlay」の両方に対応している(2016年5月現在、Google社は日本でAndroid Autoのサービスを行っていない)。

これまでセダンとクーペ、カブリオレのみを送り出してきたマセラティ初のSUV「レヴァンテ」は、人気カテゴリーであるSUVにマセラティの世界観を巧みに取り込んだこともあり、世界的にも反応は上々という。特にアメリカと中国という大きな市場で高い人気を得ているブランドだけに、販売台数を飛躍的に向上させたギブリに続く、マセラティのヒット作になりそうだ。

(文=大音安弘/写真=webCG)

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