メルセデス・ベンツC200アバンギャルド(前編)
2016.05.12 谷口信輝の新車試乗 SUPER GTやD1グランプリなど、数々のモータースポーツシーンで活躍中のレーシングドライバー・谷口信輝が、歯に衣を着せず、本音でクルマを語り尽くす! 今回の試乗車は「メルセデス・ベンツC200アバンギャルド」。アジリティー&インテリジェンスをコンセプトに掲げるメルセデス・ベンツのミドルクラスセダンのハンドルを握り、その魅力を考えた。コーナリングでリアが負けている
雨の箱根でメルセデス・ベンツC200アバンギャルドの試乗を終えた谷口信輝は、運転席から降りるとクルマのフロント側に回り、こう話し始めた。「このデザインはいいね。僕、メルセデスはわりと好きだから」 メルセデスのどんなところが谷口は好きなのだろうか? 「ザ・メルセデスっていう感じの迫力というか、押し出しの強さみたいなところ。といっても、僕が好きなのはこのフロントマスクで、それ以外は、まあまあって感じかな」
ちなみに、この日、谷口が取材場所まで運転してきた愛車は、フロントグリルが立派なことで有名なあの日本製ワンボックス・ワゴン。つまり、ドカーンとした顔つきのクルマが谷口は好きなのだ。「Cクラスを買って自分のウチの車庫に入れておいたら、『まあ、あそこのお宅はベンツを買われたんですね』なんて言ってもらえるかもしれない。たとえ長期ローンで頑張って買ってたとしても、やっぱりメルセデスが置いてあったら立派に見えるじゃないですか。そういうところは、メルセデスの魅力だと思いますよ」
ただし、クルマの印象に関してはあまりいい話が聞けなかった。「コーナーでステアリングを切ったとき、フロントのレスポンスはいいんですよ。特に、ドライビングモードが選べるダイナミックセレクトで“スポーツ”とか“スポーツ+”を選ぶと、ロールが減ってさらにシャープな印象になる。でも、リアがついてこない。タイヤ(編集部注:テスト車にはミシュラン・プライマシー3が装着されていた)との相性がよくないせいなのかな。しかも、かなり危ない状況にあることをクルマが運転手に伝えてくれない。例えば、崖っぷちに近いところをかなり速いペースで走っているのに、ドライバーがその自覚を持てない、って言ったらいいのかな。いずれにしても、タイヤを替えるだけでクルマ全体の印象は変わってくるかもしれませんね」
念のために付け加えておくと、この日はあいにくの雨。それも雨脚が強くて路面はぐっしょりとぬれており、そうでなくともかなり滑りやすい状況だった。そこを一流のレーシングドライバーである谷口がステアリングを握って走行したのだから、かなり極限的な状況だったことは容易に想像できる。上記のコメントは、そうしたなかで谷口が得た印象であることをあらかじめお断りしておきたい。
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