「メルセデス・ベンツSクラス」にカブリオレが登場
2016.06.03 自動車ニュース![]() |
メルセデス・ベンツ日本は2016年6月2日、2015年のフランクフルトモーターショーで世界初公開した「Sクラス カブリオレ」の日本導入を発表した。納車開始は2016年10月中旬を予定。価格は2145万円から。
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■44年ぶりに復活した最上級カブリオレ
Sクラス カブリオレは、1961年から1971年の間に販売されていた「W111」以来、メルセデス・ベンツにとって44年ぶりに復活したトップエンドモデルのカブリオレとなる。
この発表会に合わせて来日した独ダイムラーのエクステリアデザイン シニアマネージャーであるアヒム・ディートリッヒ・バドシュトゥブナー氏は、「Sクラス カブリオレは一生に一度、40年から50年に一度、世に出るか出ないかというクルマだ。今回登場することで、出た途端にコレクターズモデルになるだろう」と述べる。
バドシュトゥブナー氏によると、メルセデスの新たなデザインコンセプトは「モダンラグジュアリーだ」とのこと。これは従来のラグジュアリーとは一線を画したメルセデス・ベンツの新しいデザイン哲学で、「情熱と知性、ラグジュアリーとモダン、官能(センシャル)と純粋(ビュリティー)という、相反する要素を、それぞれのモデルラインナップの性格や役割に応じ融合させるものだ。これらをエクステリア、インテリアデザイン両方で、プロポーション、面構成、ディテールで表現する」という。
今回発表されたSクラス カブリオレも、モダンラグジュアリーのコンセプトにのっとってデザインされたものとなっている。フロントまわりの中心はスリーポインテッドスターとクロムインサート入りのシングルルーバーを収めたブラックのダイヤモンドグリルであり、またボンネットの2本のキャラクターラインにより、ダイナミックなイメージを強調している。
一方サイドビューでは、「Sクラス セダン」と同じくキャラクターラインがリアに向けて下降する「ドロッピングライン」や、完全に格納されるサイドウィンドウによりエレガントさを表現しているという。
ソフトトップは3層構造で、ブラック、ダークブルー、ダークレッドの3種類の色を用意。50km/h以下であれば走行中でも約20秒で開閉可能となっており、また車外からキーで開閉することもできる。
■快適性はまさに“オープンのSクラス”
快適性の面では、フロントウィンドウ上部のウインドディフレクターとドラフトストップから構成されるエアキャップが空気の流れを上方に高く跳ね上げ、後方からの室内への風の巻き込みを低減している。また、日照センサーや室内温度計の情報によりルーフの開閉に伴う温度変化を感知して温度と風量をコントロールする「クライメートコントロール」により、快適な室内環境を提供。シートだけでなく、ドアやセンターアームレスト、ステアリングホイールにもヒーターが内蔵されている。
■ボディーシェルの重量はクーペとほぼ同等
オープンモデルは通常剛性を確保するために、補強材等を多く使用することから、重量が増える傾向にある。その点、アルミニウムハイブリッドボディーシェルを採用するSクラス カブリオレは、「Sクラス クーペ」とボディーシェルコンポーネントの約60%を共用するものの、専用開発のアルミニウムおよびマグネシウム製のリアバルクヘッドや、アルミニウム製リアフロアの採用などにより、ボディーシェルの重量はクーペ並みに抑えられているという。
価格は以下の通り。
・メルセデス・ベンツS550カブリオレ:2145万円
・メルセデスAMG S63 4MATICカブリオレ:2750万円
・メルセデスAMG S65カブリオレ:3417万円
今回、カブリオレの登場と自動車誕生130周年を記念して、特別仕様車「メルセデスAMG S63 4MATICカブリオレ エディション130」が同時に発表された。全世界130台の限定モデルで、日本では8台限りの販売となる。価格は3251万円。
(文=内田俊一/写真=内田俊一、webCG)
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