バッテリーにまつわる諸問題を一挙に解消

自動車メーカー各社は、これから新車のほとんどを電動化する方針を示している。電動化といっても、化石燃料を一切使わないEVから、プラグインハイブリッド車、ハイブリッド車、回生ブレーキだけのマイルドハイブリッドまでレベルはさまざまだが、いずれにしても電池を必要とする。

いずれにせよ、車内にエネルギーを蓄える電池として大本命なのが、今年のノーベル化学賞に輝いたリチウムイオン二次電池(LiB)だ。受賞者の一人、旭化成名誉フェローの吉野 彰氏はスマホが苦手で、「自分はLiBの恩恵を受けていない」と笑いを誘ったが、いまやLiBのない生活など考えられない。スマホ、パソコン、モビリティー、定置用蓄電池など、LiBの需要は世界中で増大している。

今後起こり得るのは資源問題だ。特にコバルトは不足の可能性が指摘されている。自動車業界としてもLiBへの依存度を下げたいところだが、いまのところ代替技術は確立されていない。また、EVは電池積載量が航続距離に直結することから、使用量を減らすことも現実的ではない。バッテリー問題は何十年も前から、EV普及を阻むものとして指摘されてきた。

そこで藤本准教授が提案するのが給電しながら走るシステムだ。道路に埋め込んだコイルからワイヤレスで電気を得られれば、電気をためるためのLiBの量を減らすことができる。そうなれば車体が軽くなるので、エネルギー効率が向上するし、車体価格を抑えられる可能性もある。

「日産リーフe+」に搭載されるリチウムイオンバッテリー。リチウムイオンバッテリーは正極材にニッケル、マンガン、コバルトなどを使用しており、特に希少金属であるコバルトの枯渇が懸念されている。
「日産リーフe+」に搭載されるリチウムイオンバッテリー。リチウムイオンバッテリーは正極材にニッケル、マンガン、コバルトなどを使用しており、特に希少金属であるコバルトの枯渇が懸念されている。拡大
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