マクラーレンが新型ロードスター「エルヴァ」発表 アルティメットシリーズの最新作で399台を限定生産
2019.11.14 自動車ニュース![]() |
英マクラーレン・オートモーティブは、2019年11月13日(現地時間)、新型ロードスター「エルヴァ」を発表した。同モデルは、マクラーレンのラインナップにおける最上級に位置付けられるアルティメットシリーズの最新作で、台数399台の限定生産となる。
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今回発表されたエルヴァは、マクラーレンの創設者ブルース・マクラーレンが1960年代に設計したレーシングマシン「マクラーレンM1A」および、マクラーレンとエルヴァカーズの協業によって生み出されたそのシリーズにオマージュをささげるモデルである。同車は1964にマクラーレンから登場し、その後エルヴァカーズが製造を受託。1967年まで当時のグループ7仕様として製造されたカスタマーレーシングカーで、M1A(MkI)をオリジナルとし、両社の手によってM1B(MkII)、M1C(MkIII)へと進化をとげていった歴史を持つ。
ルーフはもちろんのこと、フロントウィンドウやサイドウィンドウすらないロードスターデザインのエルヴァは、カーボンファイバー製シャシーとボディーによって構築される2シーターモデル。スパルタンな成り立ちだが、サーキットだけでなく公道走行も行える。一部の市場では、ファクトリーオプションとして固定式フロントウインドスクリーンもオーダー可能だ。
エルヴァには、世界初となる特許技術「アクティブ・エア・マネジメント・システム(AAMS)」が採用されている。AAMSではフロントノーズ部分からエアを吸入。そのエアを前方のクラムシェルから高速でコックピット上部へと流すことで、コックピット周辺の風切り音を低減するという。AAMSの作動状態では空気の流れる位置が150mm上昇し、排気口に低圧ゾーンを作り出す。
マクラーレン・オートモーティブのデザインディレクターであるロブ・メルビルは、「F1マシンから着想を得たシュリンクラップのボディーが、刺激的なエクステリアと優れた性能を両立。起伏にとんだ機能的なフォルムとインテリアが融合し、妥協を許さないマクラーレンの哲学を忠実に守りながら、ドライバーとクルマの一体感を向上させています」と、エルヴァのデザインを説明している。ドアはマクラーレン各車でおなじみの縦方向に開閉するディヘドラルドアが採用された。
インテリアは、エクステリアから続くシームレスなデザインが特徴といえる。左右座席はセンターコンソールを隔てて、明確に分離されている。メータークラスターはステアリングホイールと連動して動き、走行関連の操作系もすべてそのまわりに集中配置。したがってギアシフトはもちろんのこと、走行モードの変更に関しても、ドライバーはステアリングホイールから手を放すことなく操作することが可能だ。
パワーユニットは、「マクラーレン・セナ」および「セナGTR」と同系の4リッターV8ツインターボエンジンで、各パーツの軽量化や吸排気システムの改良などによって、最高出力815PS、最大トルク800N・mを発生。7速シームレスシフトギヤボックスを介して後輪を駆動し、0-100km/h加速は3秒未満、0-200km/h加速はセナよりも速い6.7秒と発表されている。
英国での価格は142万5000ポンド(邦貨換算で約2億円)。すでに受注が行われており、顧客への納車開始は2020年末頃を予定しているという。
(webCG)