BMW M3コンペティション(前編)
2021.07.22 谷口信輝の新車試乗 今回谷口信輝が試乗するのは、フルモデルチェンジした「BMW M3コンペティション」。最高出力510PSの高性能セダンに対峙したレーシングドライバーは、ファーストタッチでどんなことを感じたのか。メーカーがここまでやる?
「すごいボディーワークですよね」
BMW M3コンペティションを目の前にして、谷口信輝は開口一番にそう語った。
「もう、まるでチューニングカーのレベルじゃないですか。ボンネットにはまるでエアダクトみたいなくぼみがあるし、リアのオーバーフェンダー風処理も『ここまでやるか!』っていうくらい迫力がある。僕が長年関わってきたカスタムカーと同じくらいのこだわりようで、この手のクルマが好きな人には受けるでしょうね。それにしても自動車メーカー自身がここまでやるとは、ちょっと驚きです」
ところで、谷口自身は「BMW M3」に対してどんな印象を持っているのだろうか?
「BMWのなかでも一番走りがいいモデルがM3というイメージですよね。その昔の、ボディーが黄色くてカクカクしていたE36のM3が僕には強く印象に残っているし、その後も『CSL』(クーペスポーツライトウェイトの頭文字)なんて名前のついたM3がありましたよね」
ほー、谷口がクルマの歴史について語るとは珍しい。さては、M3に相当思い入れがあるに違いない。そう思って尋ねてみると、「いや、特別思い入れがあるというわけではありません(笑)」という答えが返ってきた。見た目やブランドで谷口の印象が左右されることがないのは、この連載を愛読してくださっている皆さまであればご存じの通り。クルマはあくまでも「走らせてナンボ」というのが彼のスタンスなのだ。だから、この直後に谷口が「じゃあ、ちょっと乗ってみましょうか」と語ったのは、とても自然なことだったといえる。
もっとも、M3の運転席におさまった谷口がすぐに走りだしたのかといえば、そうとも限らない。正直に言えば、クルマを動かすまでの手続きで、それなりの時間を要したのである。
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