メルセデス・ベンツの3列シート7人乗り電気自動車「EQB」が上陸

2022.07.14 自動車ニュース webCG 編集部
メルセデス・ベンツEQB
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メルセデス・ベンツ日本は2022年7月14日、新型電気自動車(EV)「EQB」の導入を発表し、同日、販売を開始した。

「メルセデス・ベンツEQB」は、Dセグメントの「EQC」、Cセグメントの「EQA」に続く電動SUVの第3弾モデル。駆動方式はFWDと4WDの2種類をラインナップする。
「メルセデス・ベンツEQB」は、Dセグメントの「EQC」、Cセグメントの「EQA」に続く電動SUVの第3弾モデル。駆動方式はFWDと4WDの2種類をラインナップする。拡大
「EQB」のボディーサイズは全長×全幅×全高=4685×1835×1705mm。ホイールベースは2830mm。3列7人乗りのシートレイアウトを採用している。
「EQB」のボディーサイズは全長×全幅×全高=4685×1835×1705mm。ホイールベースは2830mm。3列7人乗りのシートレイアウトを採用している。拡大
横長の液晶ディスプレイとタービン型のエアコン吹き出し口が目を引くインテリア。基本デザインはガソリンエンジン車の「GLB」譲りとなる。
横長の液晶ディスプレイとタービン型のエアコン吹き出し口が目を引くインテリア。基本デザインはガソリンエンジン車の「GLB」譲りとなる。拡大
コックピットディスプレイの右側には、エンジン回転計に代えて電力計が表示される。
コックピットディスプレイの右側には、エンジン回転計に代えて電力計が表示される。拡大
「EQB」のフロントシート。アルミニウムルックのチューブ形状デザインがドアやコンソール、助手席側のダッシュボードに用いられている。
「EQB」のフロントシート。アルミニウムルックのチューブ形状デザインがドアやコンソール、助手席側のダッシュボードに用いられている。拡大
フロントアクスルにモーターを1基搭載するFWDモデル「EQB250」。WLTCモードの一充電走行距離は520kmと発表されている。
フロントアクスルにモーターを1基搭載するFWDモデル「EQB250」。WLTCモードの一充電走行距離は520kmと発表されている。拡大
「EQB」の発表イベントで車両を紹介したメルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長。
「EQB」の発表イベントで車両を紹介したメルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長。拡大
メルセデス・ベンツ日本は「EQB」の発売に合わせ、映画『ONE PIECE FILM RED』とのコラボキャンペーンを実施する。今回の発表会場には、同映画の登場キャラクターを配した「EQB」のラッピングカーが展示された。
メルセデス・ベンツ日本は「EQB」の発売に合わせ、映画『ONE PIECE FILM RED』とのコラボキャンペーンを実施する。今回の発表会場には、同映画の登場キャラクターを配した「EQB」のラッピングカーが展示された。拡大

FWDと4WDの2種類の駆動方式を設定

メルセデス・ベンツEQBは、Dセグメントの「EQC」、Cセグメントの「EQA」に続く電動SUVの第3弾モデル。全長×全幅×全高=4685×1835×1705mmという比較的コンパクトなサイズのボディーでありながら、3列シート7人乗り仕様のキャビンを有している。

駆動方式はFWDと4WDの2種類をラインナップする。FWDモデル「EQB250」はフロントアクスルにモーターを1基搭載し、最高出力190PS、最大トルク385N・mを発生。4WDモデル「EQB350 4MATIC」はフロントアクスルとリアアクスルにモーターを1基ずつ搭載し、システム最高出力292PS、同最大トルク520N・mを誇る。

容量66.5kWhのリチウムイオンバッテリーは両モデルに共通で、前後軸間のフロア下に搭載。WLTCモードの一充電走行距離は、EQB250が520km、EQB350 4MATICが468kmと発表されている。6.0kWまでの交流普通充電(200V 30A)に加え、100kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)にも対応するバッテリーは、衝突安全性を確保すべく、堅牢(けんろう)なフレーム内に収納。従来はアンダーフロアのクロスメンバーが担っていた、構造部材としての機能も果たしているという。もちろん、バッテリーとすべての通電部品は、いずれも通常のメルセデス・ベンツ車と同等の安全要件を備え、エンジン車と同じくメルセデス自慢の運転支援システムも、最新仕様が標準で装備されている。

回生ブレーキの強度は4段階に設定が可能。左右のシフトパドルで段階調整でき、左側のパドルで回生レベルの上昇、右側のパドルで回生レベルの低減を操作する。標準設定の「D」を基準とし、コースティング程度まで制動が弱まる「D+」、中程度の制動が得られる「D-」、前車との車間距離や登坂・下り坂などの道路状況を加味し、自動で最適な回生ブレーキの制動力を調整する「D Auto」が用意される。ただし、停車時にはそれらの設定に関係なくブレーキ操作を行う必要がある。

EQモデル専用の内外装デザインを採用

エクステリアはメルセデスのデザイン思想である「Sensual Purity(官能的純粋)」をより先進的に表現する「プログレッシブラグジュアリー」というコンセプトでまとめられている。前後のオーバーハングが短く、タイヤをボディーの四隅に配置して居住空間を最大限確保するという機能的パッケージを大切にしながらも、筋肉質でエモーショナルな都市型SUVの洗練されたプロポーションを表現したという。

中央部に「スリーポインテッドスター」を配したブラックパネルのグリルや、左右のデイタイムランニングライトをつなぐ光ファイバーのイルミネーション、リアを横断するLEDのコンビランプなどの意匠はEQAなどに通じるものだ。

インテリアでは、アルミニウムルックのチューブ形状デザインがドアやコンソール、助手席側のダッシュボードに用いられ、グラブハンドルとしての機能を備えつつ、SUVらしいタフさを強調。前席のエアアウトレットやクルマのキーなどに用いられたローズゴールド色はモーターコイルの色がモチーフで、EVらしさの演出と紹介されている。

EVモデルならではのナビシステム

横長形状のコックピットディスプレイとセンターディスプレイにさまざまな情報を表示し、MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)により操作する方法は他のメルセデス車と同様で、EQBでも踏襲されている。ナビゲーションシステムには、マップデータから得た勾配情報、充電ステーションの位置情報、車両の充電状況や気温情報などを考慮し、どこで充電すべきかも含めた適切なルート案内を行う「Electric intelligenceナビゲーション」が盛り込まれている。

センターディスプレイにある「メルセデスEQ」のアイコンに触れると、充電に関する選択や電力消費、エネルギーフローなどのメニューが映し出される。コックピットディスプレイの右側は、エンジン回転計に代えて電力計となっており、上部には使用される電力の割合(%)、下部にはエネルギー回収の状況が、左側のメーターには目的地まで走行可能かどうかが表示される。

乗員が快適にくつろぐことができる広い室内空間を実現したのもEQBの自慢。2列目シートには140mm調整が可能な60:40分割式の前後スライド機構が備わり、後ろにスライドさせてレッグスペースを拡大できるほか、前にスライドさせて積載性をアップさせることもできる。3列目シートを使用しない場合は、折り畳んでラゲッジスペースとしての利用が可能だ。

ラインナップと価格は以下のとおり。

  • EQB250:788万円
  • EQB350 4MATIC:870万円

(webCG)

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