フェラーリが「ローマ スパイダー」を日本初公開 最新のオープンモデルが早くも日本上陸
2023.05.18 自動車ニュースフェラーリ ジャパンは2023年5月18日、新型車「ローマ スパイダー」を日本で初公開した。
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ベース車ゆずりの優雅なスタイリングが魅力
フェラーリ・ローマ スパイダーは、2019年に登場したFRの4シータークーペ「ローマ」をベースに、ルーフに電動開閉式のソフトトップを用いたオープントップモデルである。フェラーリがソフトトップのFRオープンスポーツをリリースするのは、1969年の「365 GTS4」以来、実に54年ぶりのこととなる。
最大の特徴はベースモデルゆずりの優雅なスタイリングで、このフォルムを実現するべく、リアウィンドウをソフトトップと一体化。カーボンファイバー製のアクティブスポイラーも、リアベンチやヘッドレストと一体となって見えるよう、各部の造形に工夫がなされている。また、パーソナライゼーションの幅の広さも同車の特徴で、ソフトトップには5種類ものファブリックを用意。アクセントとなるステッチを含め、オプションも豊富に用意されているという。
もちろん、このソフトトップは機能性にも優れており、センターコンソールのスイッチを押すだけで、13.5秒でオープン/クローズが可能。60km/h以下の車速なら、走行中でも操作が可能だ。また特殊な5層構造のファブリックにより、ハードトップと同等の静粛性も実現。機構も非常にコンパクトで、トランクルームはルーフ展開時で255リッターという容量が確保されている。
またオープン走行時のキャビンの快適性にも配慮しており、18段階の温度調整が可能なシートヒーターを標準で、ネックウオーマーをオプションで用意。後席のバックレストは、走行中でも作動できる(ただし車速が170km/h以下の場合のみ)電動式のウインドディフレクターともなっており、展開時には過去の2+2のスパイダーモデルより、キャビン内の乱流を約30%も抑制できるという。
フェラーリならではの高い動力性能にも注目
ローマゆずりの高い運動性能もローマ スパイダーの特徴で、エンジンは最高出力620PS、最大トルク760N・mを発生する3.9リッターV8ツインターボを採用。車両重量は1556kg(乾燥重量)と、ベース車より84kgの重量増に抑えらえており、パワーウェイトレシオは2.5kg/PSを実現している。
トランスミッションは「SF90ストラダーレ」ゆずりの8段DCTで、トランスアクスルレイアウトを採用することにより48:52の前後重量配分を実現。エアロダイナミクスも重視しており、キャビン後方には、車速や左右方向の加速度などに応じて自動で「ロー・ドラッグ」「ミディアム・ダウンフォース」「ハイ・ダウンフォース」とポジションを変える、アクティブスポイラーを装備している。
動力性能は、0-100km/h加速が3.4秒、0-200km/h加速が9.7秒、最高速が320km/hとアナウンスされている。
価格はクーペの2870万円に対し、3280万円となっている。
ターゲットは「人生を楽しみたい人」
フェラーリ・ローマ スパイダーの発表は2023年3月のことで(参照)、モロッコのマラケシュにおいてクライアント限定で実車が公開された。それからわずか2カ月で、日本でも実車がお披露目されたこととなる。
イベントにはフェラーリ ジャパンのフェデリコ・パストレッリ社長も登場。FRのフェラーリとしては久々となるソフトトップの採用について、フェラーリでマーケティングと販売を統括するエンリコ・ガリエラ氏による、スタイリングセンターの責任者であるフラヴィオ・マンゾーニ氏への提案から始まったと、そのエピソードを披露した。
さらに、ベース車の魅力を引き継いだ優雅なスタイリングや、2+2のキャビンと最新の電動ソフトトップがもたらす機能性・快適性、フェラーリならではの高い動力性能など、ローマ スパイダーの魅力を解説。「オープンカーを愛する人はもちろん、初めてオープンカーに乗ってみたいという人のためにつくったクルマ。+2のシートがあるので、小さなお子さまがいる家族にもお薦めできる。美しいものが好きな人。クルマの運転が好きな人。そうした、人生を楽しみたい人にこそ、ぜひ試してほしい」と語った。
(webCG)
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