第2回:ファミリーカーとしてはどう?
家族で「ルノー・アルカナ」に乗ってみた
2024.02.29
ルノー・アルカナ日常劇場
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ルノーのフルハイブリッドSUV「アルカナ」のあるカーライフを、webCG編集スタッフがさまざまな角度から報告する「ルノー・アルカナ日常劇場」。その第2回は“家族4人で週末ドライブ”というシチュエーション。ダイナミッククーペSUVをうたうこのモデルに、ファミリーは何を感じたか?
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驚きのなめらかさ
「おとーさん、このクルマ、かっこいいね!!」
鮮やかな赤をまとうルノー・アルカナのある週末、息子は興奮しっぱなしだった。赤ん坊のときから絵本代わりに『カーグラフィック』を眺めてきた彼は、まだ3歳なのにクルマにうるさい。それに、幼児はお世辞を言わない。……ってことは、本質的にいいクルマなんじゃないの、このフランス生まれのクーペSUVは。
などとぼんやり考えているすきに、彼はさっさと運転席に上がり込みステアリングの感触を確かめている。「おとーさん、このクルマ、止まってても速いよ!」だって。まるで自動車評論家。小さなセンセイは後席に移っていただき、みんなを乗せて走りだそう。
街乗りレベルの低速域でもこのクルマ、「アルカナ アントラクトE-TECHフルハイブリッド」の走りは印象的だ。停止状態から30~50km/hくらいまでだろうか、運転する際ルーティンワークのように繰り返されるゴー&ストップが気持ちいいのだ。
読者の皆さんにはいまさらのことかもしれないが、ルノーのハイブリッドシステム「E-TECHフルハイブリッド」は、エンジンにモーター、変速機、さらにドグクラッチを組み合わせた複雑なメカニズムでできている。走りだしを含め市街地では積極的にEV走行を行うが、メーター内のエネルギーフローからも緻密な制御がうかがえる。でも、そんな水面下の動きはまったくといっていいほど感じない。水面を行く水鳥のごとし。おとーさんは、家族の運転手になりきるシチュエーションでもスムーズかつキビキビとした走りに心が躍る。
高速ではストップ&ゴー機能付きのACCやレーンセンタリングアシスト(車線中央維持支援)が使えてうれしい。スマートフォンとリンク可能なディスプレイオーディオや、ワイヤレスチャージャー、シートヒーター、ステアリングヒーターなど快適装備の類いも満載だ。
クルマにさほど関心のない妻が珍しく「なめらかに走るね」なんて言うもんだから、アルカナのいいところとイマイチなところを聞いてみたけれど、「(ボクシーな大型SUVと違って)威圧感がないのがいい」「(はやりのハイトワゴンほど)天井が高すぎず、“包まれ感”があって家族の距離が近いと感じる」などと、ポジティブな感想しか出てこなかった。やるじゃないか、アルカナ。
すてきな場所で絵になるクルマ
とはいえこのクルマは、決してコンパクトなモデルではない。ボディーサイズは全長×全幅×全高=4570×1820×1580mmと、「日本で付き合うならこれくらいまでが……」と思えるところ。そのぶん車内空間については、広さが自慢のリッターカーあたりと比べても、余裕があると思える。
荷室は480リッター(マイルドハイブリッドモデルなら513リッター)で、驚くほど広い! というほどでもないけれど、後席を倒すことなく、折り畳み時103cmのベビーカーが置けてひと安心。バッグ類も3つ、空き場所に収納できた。さらにフロアボードの下には予備スペースがあるし、フロア自体を下げることで、高さのある荷物にも対応できる。
そんなアルカナで向かった先は、神奈川・横浜のベイエリア。「かつて2人でよく歩いた山下公園で子どもを遊ばせたい」という妻のアイデアだ。この日は、結婚記念日だったから。
おしゃれスポットとしても知られる港町・横浜でアルカナは、ハッとするほど絵になった。長くSUVブームが続くなか、バリエーションモデルとしてさまざまなブランドがクーペSUVをつくっているが、そのすべてが街になじむわけではない。職業病というべきか、その“絵”を写真におさめていると、見ず知らずの人から「かっこいいクルマですね」なんて声をかけられたりする。オーナーではないけれど、なんだか誇らしい気分だ。
弁当を広げて、芝生を走り回り、春節祭でにぎわう山下公園での時間は、あっという間に過ぎてしまった。いつまでも遊んでいたい3歳児を家路に誘うのは、毎回なかなか骨の折れる仕事だ。でも、「アルカナでおうちに帰るよ」と言うと、いつものように駄々をこねることなく、すなおに駐車場に向かってくれた。
帰り道の車内では、「おとーさん、このクルマ、いつまでも乗っていたいよ」とポツリ。たった1日でほれすぎだろ、と思ったけれど、幼児のセリフにウソはない。家族で付き合う一台としては、このうえないほめ言葉ではなかろうか。
(webCG 関 顕也)
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関 顕也
webCG編集。1973年生まれ。2005年の東京モーターショー開催のときにwebCG編集部入り。車歴は「ホンダ・ビート」「ランチア・デルタHFインテグラーレ」「トライアンフ・ボンネビル」などで、子どもができてからは理想のファミリーカーを求めて迷走中。
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