第1回:カッコはいいけど荷物は積めるの?
「ルノー・アルカナ」の日常性能に迫る
2024.02.22
ルノー・アルカナ日常劇場
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webCG編集スタッフが、ルノーのフルハイブリッドSUV「アルカナ」のあるカーライフをさまざまな角度から報告するのが「日常劇場」と題した本企画。4回にわたるシリーズの第1回は、アルカナの“結構使える”一面についてリポートをお届けする。
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シームレスでスムーズなハイブリッド
2022年の2月に上陸したアルカナはルノー初のクーペSUVであり、同時に日本で販売される欧州車では、現在唯一のフルハイブリッドシステムを搭載するモデルでもある。丸みを帯びたシャープなフォルムと流麗なルーフラインに目を奪われてしまうけれど、そのハイブリッドシステムはF1で培った技術やノウハウが注ぎこまれた独自の技術で構築されており、メカ好きのハートも射抜きそうだ。
今回短い時間だが相棒となった「アルカナ アントラクトE-TECHフルハイブリッド」は、最高出力94PS、最大トルク148N・mの自然吸気の1.6リッター直4エンジンと、同49PS、同205N・mのメインモーター、そして同20PS、同50N・mのサブモーターとしても機能するハイボルテージスターター&ジェネレーター(HSG)で構成されるハイブリッドシステムに、電子制御ドッグクラッチマルチモードATを組み合わせたパワートレインを搭載。こうしてメカニズムを並べるだけでも「なにやらハイテクですごそう」な雰囲気を醸し出す。
「ルージュ フラムM」と呼ばれる赤い外板色をまとったアルカナは、どちらかといえば硬めの足まわりとシャープなステアリングフィールが特徴だ。ルノーといえば「R.S.」だしね、とつい一連のルノースポールを連想してしまう。ただ、街なかをゆっくりと流すぶんには、電動走行が半分近くを占める印象だ。電動走行からエンジンが作動する領域に入ってもぎくしゃくしたり、違和感があったりすることはない。シームレスかつスムーズに、パワートレインが走行状況に応じてエンジンとモーターを使い分け、ベストな駆動力を発生させるといったフィーリングだ。
高速道路では流れをリードするパワフルな走りを楽しめる。タイヤが路面をしっかりととらえ、矢のように突き進む。直線安定性や乗り心地は申し分ないが、高速巡行時のキャビン内騒音はどちらかといえばスポーツカー寄り。決して静かではないが、うるさいわけでもなく「ルノーっぽい」とでも紹介すれば、共感を示してもらえるだろうか。
東京湾アクアラインを経由し、アルカナで向かったのは千葉・富津岬。東京湾越しに霊峰富士を望める絶好のスポットである。風を遮るものがないので強風時は注意が必要だが、駐車スペースも完備されており、手軽なショートトリップにもおすすめだ。ここでコーヒーブレイクとしゃれ込んだが、本当の目的地は別にある。いや別に、もったいぶるわけではない。
実用性にもスキがない
富津から国道16号線を流して到着したのはアメリカ発祥の会員制スーパー、コストコである。米カリフォルニアで初めてコストコに入り「こんなすごいスケールのスーパーがあるとは、さすがアメリカ」と感心し、日本上陸後にメンバーになってからかれこれ20年近く。この日に訪れた木更津倉庫店は2020年にオープンした比較的新しい店舗である。
ご存じの方も多いように、コストコの商品はリーズナブルだが大きいという特徴がある。洗剤はガロン表示、食肉はkg単位、ほとんどのものが何個セットかになっており、日本の常識を超えた大きさの容器に入って売られている。日本ではなかなかお目にかかれないようなアイテムも並んでいたりするので、ちょっとした海外旅行気分も味わえる。つまり、コストコは、なにもかもアメリカナイズされたスーパーなのだ。
木更津倉庫店に行くのは実は今回が初めて。いつもの幕張倉庫店や新三郷倉庫店よりも駐車場が広く、クルマを止めやすい印象だ。木更津倉庫店にはガソリンスタンドも併設されている。ドライブのついでに寄るのにも便利だろう。どうせなら給油もと考えたのだが、ほぼ満タンで都内を出発し、富津から木更津まで下道をぼーっと「スポーツ」モードで走ってもさすがフルハイブリッドSUVである。この時点での車載燃費計は18.6km/リッターと驚きの表示。燃料計もほとんど動いていなかったので、給油よりもまずは買い物時間を優先(笑)してしまった。
店内ではひとしきり必要なものを吟味し、カートに載せていく。クーペフォルムが目を引くアルカナは実用性よりもスタイル重視に見える。つまり荷室が狭いだろうと想像し、少々控えめにしたつもりだったが、結局物欲に負け、購入量は取材には欠かせないクルマのボディーを水なしできれいにできる「フクピカ」(10枚入り3パック)や黄色いウエスとして知られるカークランドシグネチャーの「マイクロファイバータオル」(36枚入り)を含む山盛りでカート1個分になってしまった。
まぁ、いざ入りそうもないとなったら床面を下段にセットすればラゲッジスペースの容量は増えるし、なんとなればぼっちドライブゆえ60:40の分割可倒機構が備わるリアシートの背もたれを倒せばいい。そう考えて積み込んでいくと、荷室床面を一段下げることもなくそのままあっさりと戦利品を飲み込んでしまった。後からチェックすると通常使用時の荷室容量は480リッターもあり、なるほどと納得。ハイブリッドで燃費が良く、フランス車として期待する実用性にもスキがないとくれば、これはもう意識しないわけにはいかない。
(webCG 櫻井健一)
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櫻井 健一
webCG編集。漫画『サーキットの狼』が巻き起こしたスーパーカーブームをリアルタイムで体験。『湾岸ミッドナイト』で愛車のカスタマイズにのめり込み、『頭文字D』で走りに目覚める。当時愛読していたチューニングカー雑誌の編集者を志すが、なぜか輸入車専門誌の編集者を経て、2018年よりwebCG編集部に在籍。
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