スズキがスーパースポーツバイクの新型「GSX-R1000」「GSX-R1000R」を発表
2025.07.31 自動車ニューススズキは2025年7月31日、エンジン、電子制御システムに大幅改良を加えた、新型「GSX-R1000」「GSX-R1000R」を発表した。
市場投入は2026年を予定
スズキGSX-Rシリーズは、1985年登場の「GSX-R750」を起源とするフルカウルのスーパースポーツバイクであり、2025年で誕生40周年を迎える。これまでのシリーズ累計⽣産台数は120万台を超えており、また世界耐久選⼿権での20回のタイトル獲得を含め、スーパーバイク世界選⼿権や全⽇本ロードレース選⼿権など、数々のレースで勝利を挙げてきた。
なかでもGSX-R1000はシリーズの最上位モデルにあたり、2001年に欧州、北米などで販売を開始。今回のモデルチェンジでは、「The King of Sportbikes」としての⾼い性能はそのままに、排ガス規制と騒⾳規制に対応。エンジン内部部品の徹底的な⾒直しに加えて、最新の電⼦制御システムの導入や、ELIIY Power製のリチウムイオンバッテリーの採⽤により、さらなる進化を遂げているという。
既存のモデルからの主な変更内容は、以下のとおり。
【エンジン】
- インジェクター、シリンダーヘッド、カムシャフト、バルブ、ピストン、クランクシャフトなど、エンジン内部部品の形状などを全⾯的に変更。厳しい排ガス/騒⾳規制をクリアしながら、パフォーマンスと耐久性を同時に向上。
- バルブの最⼤リフト量は変えず、リフトカーブを変更することでカムシャフトオーバーラップを縮小。
- 耐久レースなど厳しい環境下で使⽤されることを想定し、カムチェーンの幅を拡大。
- 排気システムの形状や触媒類の配置を⾒直すことで、排ガス規制への対応と⾼い出⼒性能を両⽴。
- 排気システムのレイアウト変更にともない、マフラーボディーがスリムでスタイリッシュなデザインに変更された。
【車体】
- 現⾏モデルで⾼い評価を得ている、軽量コンパクトで⾼剛性なツインスパーアルミフレームを継承し、「⾛る、曲がる、⽌まる」の基本性能を⾼次元で実現。
- フロントカウルには、2024 年の鈴鹿8時間耐久ロードレースで「チームスズキ CN チャレンジ」の⾞両が装着していたものと同じカーボンファイバー製のウイングレットを⽤品として設定(⼀部地域では装着販売)。コーナリングからの⽴ち上がり時におけるフロントのリフトを抑制し、スムーズな加速を実現。
【電子制御】
- 「S.I.R.S.(スズキインテリジェントライドシステム)」にリフトリミッターを追加。加速時にフロントホイールが浮き上がるのを抑制するもので、スムーズな加速をサポートする。
- S.I.R.S.にロールトルクコントロールを追加。コーナリングから最適な加速ができるようエンジントルクを制御するもので、IMUと⾞輪速センサーが⾞体姿勢と⾞速を検出し、⾞体のバンク⾓と⾞輪の回転数に応じて後輪の駆動⼒をコントロールする。トラクションコントロール、リフトリミッター、ロールトルクコントロールは、「スマート TLR システム」として連動して機能する。
【装備】
- 軽量、コンパクトで信頼性が⾼く、温度変化による性能低下が小さいELIIY Power 製のリチウムイオンバッテリーを採⽤。
【デザイン】
- 「GSX-R」シリーズ 40 周年を記念し「Pearl Vigor Blue/Pearl Tech White」「Candy Daring Red/Pearl Tech White」「Pearl Ignite Yellow/Metallic Mat Stellar Blue」の3種類のカラーリングを設定。
- ⾞両側⾯やタンク上部、キーマスコットに 40 周年記念グラフィックやエンブレムを採用。
- シートやマフラーに「GSX-R」ロゴを採用。
新型GSX-R1000/GSX-R1000Rの市場投入は2026年の予定で、欧州、米国など世界各国で販売されるという。
【主要諸元(GSX-R1000R)】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=2075×705×1145mm
ホイールベース:1420mm
車重:203kg
エンジン:999.8cc 水冷4ストローク直列4気筒DOHC 4バルブ
最高出力:195PS(143.5kW)/1万3200rpm
最大トルク:110N・m(11.2kgf・m)/1万1000rpm
タイヤ:(前)120/70ZR17M/C/(後)190/55ZR17M/C
燃費:14.7km/リッター(WMTCモード)
(webCG)
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