【F1 2025】第21戦サンパウロGPでノリスが今季7勝目、フェルスタッペンはピットレーンスタートから3位に躍進
2025.11.10 自動車ニュースF1世界選手権第21戦サンパウロGP決勝が、2025年11月9日（現地時間）、ブラジルはサンパウロにあるインテルラゴスことアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ（4.309km）を71周して行われた。
前日のスプリントでは、オスカー・ピアストリがぬれた路面でスピン、クラッシュしリタイア。続く予選では、マックス・フェルスタッペンがまさかのQ1落ち。ピアストリは4位に沈み、タイトルを争う2人のドライバーが予想外の苦戦を強いられた。
後方からの追い上げを余儀なくされたライバルたちを尻目にトップでチェッカードフラッグを受けたのは、マクラーレン・メルセデスのランド・ノリスだった。2戦連続となる今季6回目、通算15回目のポールポジションから2連勝し、今年7勝目、通算11勝目を飾ったことになる。スプリントでも優勝したことで合計33点満点を手にし、チャンピオンシップリードを一気に24点に拡大させたことにより、残り3戦のチャンピオン争奪戦での大きなアドバンテージを得た。
2位はメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリ。スプリントでも2位、さらに予選でも2位となり、史上3番目に若い19歳76日でフロントローにつけた新人は、終盤の王者フェルスタッペンからの猛追にも屈することなくそのポジションを見事に守り切った。
3位はレッドブル・ホンダRBPTのフェルスタッペンだった。金曜、土曜とグリップ不足に苦しみ、予選では誰もが驚く16位。パワーユニット交換のペナルティーなどを除けば、2015年のデビュー以来初のQ1落ちという絶不調に見舞われた。起死回生の策としてセッティングやパワーユニットを交換しピットレーンからスタートすると瞬く間にポジションを上げ、7戦連続のポディウムまで挽回した。
メルセデスのジョージ・ラッセルは予選6位から4位フィニッシュ。前戦ポイントリーダーの地位をチームメイトに奪われたマクラーレンのピアストリは、4番グリッドからセーフティーカー明けの再スタートで2番手に上がるも、アントネッリ、シャルル・ルクレールと玉突き接触を起こしたことで10秒ペナルティーを受け、結果5位だった。
ハース・フェラーリのオリバー・ベアマンが好走を見せ、4戦連続の予選Q3進出となる8番グリッドから6位入賞。レーシングブルズ・ホンダRBPTのリアム・ローソンは、ミディアムタイヤで52周ものロングランを成功させ1ストップで7位、チームメイトのアイザック・ハジャーは8位でチェッカードフラッグを受けた。
キック・ザウバー・フェラーリのニコ・ヒュルケンベルグは、今季初のトップ10グリッド入りとなる10位から9位入賞。アルピーヌ・ルノーのピエール・ガスリーは10位でゴールし、最後の1点をつかんだ。
以下、11位アレクサンダー・アルボン（ウィリアムズ・メルセデス）、12位エステバン・オコン（ハース）、13位カルロス・サインツJr.（ウィリアムズ）、14位フェルナンド・アロンソ（アストンマーティン・メルセデス）、15位フランコ・コラピント（アルピーヌ）、16位ランス・ストロール（アストンマーティン）、17位角田裕毅（レッドブル）が完走した。
なお今年5回目のスプリント入賞者は、1位ノリス、2位アントネッリ、3位ラッセル、4位フェルスタッペン、5位シャルル・ルクレール（フェラーリ）、6位アロンソ、7位ルイス・ハミルトン（フェラーリ）、8位ガスリーだった。
ドライバーズチャンピオンシップは、1位ノリス390点、2位ピアストリ366点となり、前戦1点だったノリスのリードはほぼ1勝分（25点）となる24点まで一気に拡大した。3位フェルスタッペンは341点で、トップとの差は36点から49点とこちらも大きく開いた。その後ろは、4位ラッセル276点、5位ルクレール214点と続く。
コンストラクターズチャンピオンシップは、マクラーレンが756点、今回2-4フィニッシュだったメルセデスが2位に浮上し398点、さらに3位にレッドブルが上がり366点、2台そろってリタイアしたフェラーリは362点で2位から4位に落ちた。5位ウィリアムズは111点のままである。
次の第22戦ラスベガスGP決勝は、11月22日（日本時間23日）に行われる。
（文＝bg）
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