パワーも航続可能距離も大幅アップ 「レクサスRZ」のビッグマイナーチェンジモデル発売

2025.12.24 自動車ニュース 藤沢 勝
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レクサスRZ550e“Fスポーツ”
レクサスRZ550e“Fスポーツ”拡大

トヨタ自動車は2025年12月24日、レクサスの電気自動車(BEV)専用モデル「RZ」の大幅改良型を発売した。

 
パワーも航続可能距離も大幅アップ 「レクサスRZ」のビッグマイナーチェンジモデル発売の画像拡大
 
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最新のレクサスRZではBEVとしてのシステムを完全刷新し、モーターの高出力化や航続距離の伸長、充電時間の短縮を実現。次世代の運転感覚をもたらす「ステアバイワイヤシステム」を導入し、全く新しいドライビング体験を提供するという。

セルの改良と搭載セル数の増加で出力特性を向上させた最新の駆動用リチウムイオンバッテリーを採用(容量は76.96kWhでこれまでは71.4kWhだった)。駆動用モーターユニットの「eAxle」もインバーターの効率を高めた新タイプを搭載し、最高出力167kW(227PS)と最大トルク268N・mを発生する。FWDモデル「RZ350e“バージョンL”」のほか、同じユニットをリアに搭載したAWDモデルはシステム最高出力が250kW(339.9PS)の「RZ500e“バージョンL”」と300kW(407.8PS)の「RZ550e“Fスポーツ”」をラインナップ。システムとバッテリーの冷却には新たに水冷式を採用した。

新しいeAxleによる電力損失の大幅な低減とバッテリーの大容量化に加えて、制御の最適化によって航続可能距離も拡大。RZ350eは733km、RZ500eは579km、RZ550eは582kmの一充電走行距離を実現したという(いずれもWLTCモード)。バッテリーの大容量化とパック構造の最適化に加えて車載充電器の性能も強化し、充電時間も短縮。電池の温度をあらかじめ最適な状態に調整する「電池プレコンディショニング機能」も新しい。

レクサス初の試みとなるステアバイワイヤシステムは中立位置から左右約200度の範囲で操舵が可能となっており、専用のヨーク型ステアリングホイールを搭載。RZ550e“Fスポーツ”に設定される。大きな操舵が不要になるのはもちろんのこと、ステアリングギア比を速度に応じて制御することで低速時の車両の取り回し性だけでなく、ワインディングロードで求められる俊敏性や高速走行時の安定性も同時に実現しているとアピールされる。また、タイヤとステアリングが機械的に接合していないため、路面からドライバーに伝わる振動を抑制できるのもメリットだ。路面の状態をセンシングし、必要な情報のみをドライバーに伝達するという。

新しいeAxleの採用に合わせて4WDシステム「DIRECT4」の前後駆動力配分も変更。発進時と直進加速時は60:40~0:100で制御し、車両のピッチングを抑えたダイレクトな加速感を重視。コーナリング時には車速や舵角などの情報をもとに80:20~0:100で制御し、ターンインではフロント寄りに、コーナー脱出時は挙動の乱れがなく加速できるよう各輪の接地荷重に応じてトルクを配分する。

ステアリングパドルによってマニュアルトランスミッションのように駆動力を操作できる「インタラクティブマニュアルドライブ」もレクサス初の機能であり、ステアバイワイヤと同じくRZ550e“Fスポーツ”に搭載。このシステムには8段の仮想有段ギアが設定されており、アクセル開度と車速に応じて算出した仮想のパワーソーストルクに、パドルで選択した仮想ギアのレシオを乗じて駆動力を設定。ドライバーは最適なタイミングで仮想のシフト操作ができるほか、アクセルオン時の高揚感も味わえるという。エンジンを搭載しているかのようなサウンドの演出に加えて、視覚的にもシフトアップ/ダウンが判断できるようシフトガイドメーターも搭載している。

バッテリーとモーターの変更による車両特性の変化に合わせてシャシーの設定も変更。フロントサスは低周波側の減衰力アップによって運動性能と乗り心地を改善。リアはダンパーの可変幅の拡大によって低周波と高周波の減衰力を最適化し、優れた操縦性の確保と乗り心地の向上を図っている。レクサスの他モデルで採用拡大中のラジエーターサポートまわりとボディー後端の剛性強化をRZにも適合。フロントには板厚と接合の強化を実施し、リアにはブレースを追加。局所的なねじり変形を抑え、操舵応答性が向上したという。

レクサスのBEVならではの圧倒的な静粛性をさらに追求し、後席下にフロアサイレンサーを搭載。ドアトリムとシートサイドガーニッシュ、バックドアトリムの防音材を高性能化したほか、シートサイドガーニッシュは範囲も拡大している。さらに防音性に優れたトノカバーやバックドアトリムアッパーおよびデッキボックスへの防音材の追加などによって、ロードノイズや風切り音などへの対策を徹底。フロアパネルには高減衰接着剤を採用し、振動の低減も図っている。

トップパフォーマンスモデルのRZ550e“Fスポーツ”は減衰力やバネ定数をスポーツ仕様とした専用の足まわりを採用。エクステリアには専用のフロントロアバンパーモールやブレーキダクト、リアスポイラー、20インチエアロホイールなどを採用し、空力性能と操縦安定性を追求している。ボディーカラーには新色の「ニュートリノグレー」を加えた、モノトーン5タイプとバイトーン4タイプが選べる。

インテリアでは調光機能付きパノラマルーフの機能を強化し、調光機能オン時には鮮明度を、オフ時には遮光性を向上。電子インナーミラーへの映り込みを低減させたことで、これら2アイテムの同時装着が可能になった。さらにウルトラスエードにレーザー加工のグラフィックをあしらったレクサス初のドアトリムを採用したほか、同じくレクサス初のダイナミック陰影イルミネーションも新規搭載している。

新しいレクサスRZのラインナップと価格は以下のとおり。

  • RZ350e“バージョンL”790万円
  • RZ500e“バージョンL”:850万円
  • RZ550e“Fスポーツ”:950万円

(webCG)

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