レクサスRZ550e“Fスポーツ”(後編)

2026.07.09 あの多田哲哉の自動車放談 多田 哲哉 基本性能が大幅にアップした、改良型「レクサスRZ」。ワインディングロードで最上級モデル「RZ550e“Fスポーツ”」のステアリングを握った多田哲哉さんが、同モデルに生かされているテクノロジーについて語る。
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そもそもステアリング開発は難しい

レクサスを含むトヨタ初の「ステアバイワイヤ(SBW)」については、なにより困難な技術をこうして商品化したことと、その違和感のなさを高く評価する多田さんである。

「SBWの副産物として、ドライビングポジションがすごく良くなっていますね。ステアリングの位置は、前後・上下とも適切です」

「ステアリングホイールは衝突安全などとも密接に関係していて、ステアリングシャフトがある一般的な構造では、チルトはともかくテレスコピックの調整量を増やすのは容易ではありません。ステアリングをドライバー側に寄せようとすると、衝突安全性面では、非常にきわどいことになるんです」

実際、トヨタ車のステアリングは他社に比べると少し遠めだが、これもトヨタ独自の衝突安全基準が理由だと聞いたことがある。

「それにしても、ステアリングホイールを持ち替えなくていい……というありがたみは、年を取ると余計に身にしみます」と多田さんは笑う。

「クルマの運転では、ステアリングをきれいに切るのがいちばんむずかしいんです。トヨタ社内の運転資格も、初級、中級、上級、さらにその上のスペシャル1(S1)、スペシャル2(S2)まであるのですが、最初に苦労するのがステアリング操作です」

 
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