ワールドプレミア89台! アジア最大の自動車ショー開幕【北京モーターショー2010】
2010.04.24 自動車ニュース【北京モーターショー2010】ワールドプレミア89台! アジア最大の自動車ショー開幕
2010年4月23日、中国北京市でオートチャイナ2010(北京モーターショー)が開幕した。現地からの速報をお届けする。
■展示面積は東京モーターショーの9倍
北京モーターショーは、昨年、アメリカを抜いて世界最大の自動車市場となった中国で開催される、最大の自動車ショーである。主催者の発表によれば、世界16カ国から2100社余り(部品メーカーを含む)が参加し、展示されるクルマは990台。展示総面積は20万平方メートルにおよぶという。
2009年秋の東京モーターショーでは、世界不況のあおりを受けて海外メーカーの出展中止が相次ぎ、展示面積は2万2600平方メートルにとどまった。もちろん、面積が大きければいいというものではないが、さすがに9倍近くもの大差を見せつけられると、アジア最大の自動車ショーの称号は、すでに北京に移ったと実感せざるを得ない。
■ワールドプレミア目白押し
今回の北京モーターショーの勢いを象徴するのが、会場のあちこちで見かける「全球首発(チュエンチウショウファー)」の4文字だ。中国語で「全球」は世界、「首発」は初公開を意味する。いわゆる新型車の「ワールドプレミア」のことである。
その数、なんと89台。実はそのうち75台は中国メーカーの新型車なのだが、海外勢も欧州メーカーを中心に14台のワールドプレミアを行った。
なかでも注目を集めたのがフェラーリの「599GTO」だ。会場でスピーチしたアメデオ・フェリーザCEOによれば、フェラーリがアジアで新型車のワールドプレミアを行うのは今回が初めて。599GTOはサーキット専用車「599XX」の公道バージョンで、599台が限定生産されるが、すでに完売している。
ドイツ勢では、メルセデス・ベンツが「Eクラス」の、BMWが「5シリーズ」の、アウディが「A8」のロングホイールベース版をそれぞれ初公開した。中国では、フォルクスワーゲン(VW)グループがVW「パサート」とアウディ「A6」のロングホイールベース版を10年以上前から現地生産しており、政府高官の公用車や企業経営者の社用車として広く使われている。メルセデスとBMWはこの牙城を狙っており、アウディは受けて立つ構えだ。
■攻めるドイツ勢、さびしい日本勢
同じくドイツからは、VWがフラッグシップモデル「フェートン」の新型を、ポルシェが4ドアサルーンのエントリーモデル「パナメーラ」と「パナメーラ4」を初公開した。こうしてみると、ドイツ勢のワールドプレミアは高価な大型サルーンばかりだ。中国の高級車市場がそれだけ成長著しいということだろう。
アジア勢では韓国のヒュンダイが小型セダン「ヴェルナ」の新型を初公開した。日本メーカーは市販モデルではワールドプレミアがなく、ちょっとさびしい感じがした。なお、地元中国メーカーの新型車は数が多すぎるので、稿を改めてリポートしたい。
(文と写真=岩村宏水)
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
関連キーワード:
北京モーターショー2010,
イベント, 自動車ニュース