トヨタの現実的次世代低炭素車、「プリウスプラグインハイブリッド」

トヨタ自動車は、現行型「プリウス」をベースにプラグインハイブリッド車(PHV)とした「プリウスプラグインハイブリッドコンセプト」を出展する。

■燃費は55km/リッター以上

トヨタでは、インフラ整備や航続距離の短さに課題を残すEVに比べ、普及に向けての障害が少ないPHVを、次世代低炭素車の現実解としている。それを具現したモデルが今回出展される「プリウスプラグインハイブリッドコンセプト」だ。
現行「プリウス」をベースにバッテリーを積み増し、外部電源からの充電を可能としたクルマで、2009年のフランクフルトショーで初出展、日本では初のお披露目となる。コンセプトは「The evolution of hybrid for sustainability=循環可能な地球社会に向けたハイブリッド車の進化」。

近距離の街乗りはEVモードでこなし、高速走行は通常のハイブリッド車として使用が可能という、EVとハイブリッドの良いとこ取りが同車の特徴。バッテリーにはニッケル電池に比べて体積エネルギー密度がすぐれるリチウムイオン電池が用いられた。これにより同じスペースを使いながらも、より多くの多くの電力を蓄えることが可能。スペース効率改善にも寄与する。テスト車では、満充電で20km以上のEV走行を実現し、燃費はJC08モードで55km/リッター以上(プリウスは32.6km/リッター)を記録したという。

「プリウス」とパッと見は同じ外観だが、ミラーやドアハンドル、リアライセンスガーニッシュが先進感を強調する高輝度シルバーとされ、ボディカラーはベース車には無いライトブルーマイカメタリックを採用。「プラグインハイブリッド」を示す専用エンブレムも与えられた。

同車は日米欧で正式認可を取得し、世界初の商品化を目指しているという。さらに、“プリウス”ブランドの環境先進イメージアップの役割も担うことになる。

(webCG 本諏訪)

 
トヨタの現実的次世代低炭素車、「プリウスプラグインハイブリッド」の画像 拡大
 
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充電口は、左側フロントドア直前に設置される。
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荷室は通常の「プリウス」に比べ、若干床面が高くなっている。
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