■【コレはゼッタイ!】「スズキPIXY+SSC」:一人乗り+軽キャリーの組み合わせがリアル
【車両概要】
一人乗りの小さな低速移動ツール「PIXY」と、これと合体して自動車としての移動を可能にする外側の殻に相当する部分、軽自動車型移動ユニットの「SSC」の組み合わせ。
【出展車紹介】「スズキPIXY+SSC」合体する2つの移動ユニット
■一人乗りユニットもキャリアカーと一緒なら
トヨタの「i-REAL」と同様にスズキもシングルカーを提案してきた。鳴り物入りで登場したアメリカの「セグウェイ」が、工場など限られたところでしか実際には使えないことに見られるように、この種のクルマはインフラとともに考えなくては意味がない。
歩行者との共存は無理があるし、機械の助けを借りて移動したいのなら自転車でもいいということになる。多分パーソナル・トランスポートとしては、あの偉大なる発明、スーパーカブを超えるものはなかなか作れないだろう。
とはいえ、この種のウェアのように着る移動具は、1970年代ぐらいにアメリカのデザイナー、シド・ミード(映画「ブレードランナー」のクルマや建築造形を担当したことで知られる)あたりが素晴らしいデッサンを描いているように、昔から自動車における一方の究極として追求されたコンセプトである。
スズキの「PIXY」は、この種のコンセプトとしては比較的しっかりできているが、ここで注目したのは「SSC」という軽自動車サイズのキャリアカーとドッキングできるというアイディアゆえである。
このSSCは、2台のPIXYを格納して運搬するのが可能だが、燃料電池で走るとともにあちこちに補助電源用のソーラーパネルを付けることで、このPIXYも充電するというシステムである。
いずれにしても現段階ではPIXYのようなクルマ(とは言えないかな?)は動かせるところが限られているから、こういった合体システムは必要だろう。
(文=大川悠)
■日本の行政は反対しそうだが……
これまたアリかもと思わされたのが「スズキPIXY&SSC」の組み合わせだ。
PIXYは、いわば2003年に出た「トヨタPM」や2005年の愛知万博に出た「i-UNIT」のスズキ版。電気を動力とする自動車で、相変わらず非現実的な一人乗りスタイル。
だが2つの点でトヨタのそれらよりも、グッとリアルになっていた。それはPIXYが歩くような速度で走り、歩道を通れること。さらに長距離移動を別体のSSC(スズキ・シェアリング・コーチ)で行うということだ。それもこのSSCは軽自動車規格だっていうからなおさらリアル。
今現在、セグウェイなどの一人乗りカーはかなり現実的だし、それを人ごとまとめて運ぶクルマもまた現実的。実際は、軽トラあたりに載せて運んでいるに違いないからだ。頭の固い日本の行政は反対しそうだが、こういう一人乗り電気自動車は案外アリ! 俺はそう思っている。
(文=小沢コージ)
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