【スペック】全長×全幅×全高=4350×1720×1190mm/ホイールベース=2566mm/車重=1130kg/駆動方式=FR/4リッター直6DOHC24バルブ(350ps/6800rpm、45.6kgm/5000rpm)/車両本体価格=898.0万円
TVRサーブラウ・スピードシックス【試乗記】
何にも似ていない 2002.09.21 試乗記 TVRサーブラウ・スピードシックス バックヤードビルダー、というには大きくなった英国の「TVR」。かつて「ヴィクセン」を所有した自動車ライターの下野康史が、「サーブラウスピード6」に試乗した。会員コンテンツ「Contributions」より再録。何にも似ていない
高級2+2クーペのサーブラウに、タスカンでひと足先デビューの自製直6を収めた最新TVR。360psから350psにデチューンした4リッターDOHCの「SP6」ユニットは、スペック通り、扱いやすさを増す。とくに極低速域でのトルク増大と、アイドリング時のマナー向上は歴然。
足まわりも、タスカンよりGT的な穏やかな味つけで、限界付近の挙動も安定している。クルマのキャラクターに合わせて、エンジンやサスペンションのチューニングをここまできめ細かく変えることができるのは、さすがレース慣れした英国バックヤードビルダーの伝統か。好調TVRは、自分の“武器”をよく知っている。
静止から96km/hまで、たった4.4秒で到達する加速性能は、420psの911ターボとほぼ同等。だが、911よりはるかに豪快で、しかも、注目度は格違い。ほかの何にも似ていない流麗なクーペボディは、フェラーリより“見られる”。900万円のバックヤード・スペシャル。つくるほうもエライが、買うほうもエライ。
(下野康史/2001年5月)

下野 康史
自動車ライター。「クルマが自動運転になったらいいなあ」なんて思ったことは一度もないのに、なんでこうなるの!? と思っている自動車ライター。近著に『峠狩り』(八重洲出版)、『ポルシェよりフェラーリよりロードバイクが好き』(講談社文庫)。
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