第98回:ホンダ社長へ勝手に提言!最近の“ホンダデザイン”ってヤバいんじゃないの?
2004.02.16 小沢コージの勢いまかせ!第98回:ホンダ社長へ勝手に提言!最近の“ホンダデザイン”ってヤバいんじゃないの?
■バラバラのホンダデザイン
先日、初代「ホンダ・シビック」に乗ってる人の取材をいたしました。俺と同い年ぐらいで、「免許取って初めて乗った思い出のクルマ」ってパターンなんだけど、その方は面白い方でした。“南こうせつさんのマネージャー”だったんだけどね。
それはさておき、改めて初代シビックを見て思ったんだけど、この頃のホンダ車ってやっぱイイのよ。見るからに「インテリジェント」。賢そうというか、ムダがないというか。それと同時に、どっからどうみても「ホンダ車」であり、デザインからハッキリ「パワー」と「意思」が感じられた。シビックのみならず、初代シティや初期のアコードも同じ。「それに比べて、最近のホンダ車は……」と、思った次第です。
俺のクルマ好きの友人とも意見が一致したんだけど、ハッキリ言って最近のホンダ車には、デザイン・アイデンティティがないと思うんだよね。あるのかもしれないけど、非常にわかりづらい。
たとえば、もっとも企業イメージが反映されるべき「NSX」や「S2000」にしても、デザインに共通性はない。特定の主張やイメージも、あまり感じられないでしょう? オデッセイやステップワゴン、フィットのデザインもバラバラ。一緒ならいいってワケじゃないけど、昔のホンダ車が持っていたブランドイメージが感じられない。個人的に、フィットのデザインは「合理性」と「スポーティさ」があって、なかなかいいと思うけど。アコードに「合理性」はあるけど、それだけって感じだし。
■デザインがメーカーを語る
べつに俺は「昔のホンダはヨカッタ〜」というような、ノルタルジーや回顧趣味に浸りたいわけではありません。
「ホンダは、もはや大メーカーになった」
それは事実で、それなりの戦略をとればいいと思うのよ。だけど、デザイン上「フルラインナップを通じてなにか伝えたいものがある」ってのは、大事だと思うんだよね。ジャンルや商品ごとにデザインテイストがバラバラってのは、トヨタやパナソニックぐらいの莫大な規模と実力(としたたかさ?)があって、初めてなせるワザでしょう。
言いたいことはそうじゃなくって、具体的には「日産」との比較。最近の日産車は、どれを見ても「日産」って感じするでしょ。賛否両論あるかもしれないが、俺はとってもいいと思う。
スカイラインはもちろん、ティアナやキューブ、マーチにZも、なんかしらの「共通性」がある。どれも「ややスカして」いながら、「力強さ」「美しさ」を感じるのだ。ある意味「ガイシャ」っぽくて、それが難点といえば難点だけど……。 完全なるジャパニーズデザインを要求するのは、ないものねだり(?)な気もするし。
■必要なのは“デザイン監督”?
本来、メーカーにはデザイン・アイデンティティがあってしかるべき。っていうか、ホンダには元々それがあったんだからさ。逆にいまは「日産」どころか、「マツダ」にも抜かれているんではあるまいか。最近のマツダ車って、アクセラやアテンザ、RX-8にしても、デザインに統一感あるでしょ。「オラぁ、マツダだ!」みたいな。
ホンダには、日産の中村史郎さんやルノーのパトリック・ルケマンのような、デザインの監督が必要なんだろうな。それはサッカーや野球における「監督」の役目に匹敵する、メーカー全体をコントロールする“デザインのマネージャー”のような。もはやそういう人をどっかからひっぱってくるしかない! それくらい、いまのホンダデザインってヤバイと思うんだけど……。
むしろ、現在のホンダが「国内で元気がない」とか「つまらない」って言われる原因の大半が、デザインにあったりして。F1で勝てない、スポーツカーが売れないなど、他にもいろいろあるけどね。
読者のみなさん、そして昨年ホンダ社長に就任した福井威夫さん、どう思われます?
(文=小沢コージ/2004年2月)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
-
第454回:ヤマダ電機にIKEAも顔負けのクルマ屋? ノルかソルかの新商法「ガリバーWOW!TOWN」 2012.8.27 中古車買い取りのガリバーが新ビジネス「WOW!TOWN」を開始。これは“クルマ選びのテーマパーク”だ!
-
第453回:今後のメルセデスはますますデザインに走る!? 「CLSシューティングブレーク」発表会&新型「Aクラス」欧州試乗! 2012.7.27 小沢コージが、最新のメルセデス・ベンツである「CLSシューティングブレーク」と新型「Aクラス」をチェック! その見どころは?
-
第452回:これじゃメルセデスには追いつけないぜ! “無意識インプレッション”のススメ 2012.6.22 自動車開発のカギを握る、テストドライブ。それが限られた道路環境で行われている日本の現状に、小沢コージが物申す!?
-
第451回:日本も学べる(?)中国自動車事情 新婚さん、“すてきなカーライフに”いらっしゃ〜い!? 2012.6.11 自動車熱が高まる中国には「新婚夫婦を対象にした自動車メディア」があるのだとか……? 現地で話を聞いてきた、小沢コージのリポート。
-
NEW
三菱eKクロスEV P(FWD)【試乗記】
2026.10.17試乗記三菱の軽乗用電気自動車(EV)「eKクロスEV」が、一部改良でデザインを刷新! 2022年発売の古参の一台は、台頭するライバルをどう迎え撃つのか? 最新モデルと比べても、キラリと光る魅力はあるのか? 軽EVのパイオニアが擁する一台の実力を確かめた。 -
写真で解説する「フィアット・グランデパンダ」
2026.10.16画像・写真ステランティスが「フィアットブランドの大きな柱のひとつとなる重要なモデル」と位置づける「グランデパンダ」が日本上陸。その具体的な見どころを、写真とともに解説する。 -
フィアット・グランデパンダ ハイブリッド ラプリマ(FF/6AT)【試乗記】
2026.10.16試乗記欧州を代表するコンパクトカーの一台である「フィアット・パンダ」が第4世代に進化。新たに「グランデパンダ」を名乗り、日本にやってきた。ずばり新型の見どころは車両の随所にちりばめられた初代モデルへのオマージュである。上位グレード「ラプリマ」の仕上がりをリポートする。 -
スズキの未来を徹底検証! 技術戦略説明会から“10年先のスズキの姿”を夢想する
2026.10.16デイリーコラム年間生産500万台で、Dセグメントまでカバーする巨大メーカーに!? スズキが発表した「10年先を見据えた技術戦略2026」を徹底検証。技術開発に製品開発、インドを核としたグローバル戦略などの中身を通して、「10年先のスズキの姿」を予想した。 -
賢い選択 ――キャデラック「LYRIQ」フラットプランのすゝめ――
2026.10.15投資家も太鼓判! 「キャデラック・リリック」×フラットプランという最適解<AD>クルマが変わり、時代も変われば“持ち方”だって変化する? お金のプロである投資家が、「キャデラック・リリック」の残価保証型リースを勧める理由とは? 夢の「2台持ち」をかなえる、最新電気自動車の賢い選び方を考えた。 -
間もなく正式発表 ミツオカの新型2シータースポーツカー「LA1」を予測する
2026.10.15デイリーコラム光岡自動車が2026年11月26日に正式発表を予定しているアメリカンスタイルの新型2シータースポーツカー「LA1」。現在公開されているLA1の画像とティーザーサイトに掲載された情報から、その特徴を分析する。





























