【東京モーターショー2002】日産「ビーライン(BeeLine)」
2002.11.01 自動車ニュース【東京モーターショー2002】日産「ビーライン(BeeLine)」
日本自動車工業会が主催する「第36回東京モーターショー」(商用車)が、2002年10月29日、千葉県の幕張メッセ(日本コンベンションセンター)で開幕した。 各社の注目モデルを紹介する。
■出先でオフィスワーク
・・・・・・日産「ビーライン(BeeLine)」
日産のコンセプトカー「ビーライン(BeeLine)」が目指したのは、「ビジネス・コンビニエンス」。配達や外まわりの営業といった商用車としての基本性能に加え、車内での事務作業やデータ送信などオフィスとしての機能も併せもつ。1台で社外でも仕事ができる「オールインワンコンセプト」を具現化したモデルと謳われる。ちなみにbee lineとは、英語で「直行する、一緒苦戦、最短コース」という意味。
プラットフォームは、フロントセクションにマーチのものを採用。ボディサイズは、全長×全幅×全高=4100×1695×1750(ハイルーフ)mm、ホイールベースは2750mm。パワートレインは1.5リッター直4+4段ATで、前輪を駆動する。
運転席(つまり右)側のドアは普通の横開き式。左側には大きな電動スライドドアが1枚あり、スイッチを押すと、サイドミラーを格納しながら前方にドアが移動する。狭い場所でも荷物の積み下ろしや乗り降りがしやすい仕組みだ。
フロントには、回転式の運転席のみ。席についてオフィスワークできるような工夫が凝らされている。
まず、邪魔なステアリングホイールを上へ跳ね上げ、シートを左斜め前(車両中央)に向ける。スイッチを押すと、カーナビゲーション用のディスプレイがインパネ下からせり上がって、13インチ液晶ディスプレイとなって登場。その前にキーボードがあらわれ、クルマがオフィスに変身するのだ。
市販化されるとなったときに、この凝ったギミックが採用されるかどうか定かではないが、いかにもショーモデルらしくて見ているだけでも楽しい。
リアシートは折り畳み式で、収納すると完全にフラットな荷室となる。荷室内壁に組み込まれたインサイドパネルは、ラゲッジスペースを仕切ったり、組み立てて棚にして利用できる。
装備の要はITツールだ。日産ジマンの情報サービス「カーウィングス」を搭載。またオフィスやドライバー同士とのコミュニケーションも可能という。
会場にいた開発主査氏は「仕事先がオフィスになります」と胸を張ったのち、「でも、個人の負担が大きくなるともいえるんですが……」と苦笑。機械を使う、ではなく、機械に使われる“デジタル・スレイブ”にはならないよう気をつけたい、と心に誓い、ブースをあとにした。
(webCGオオサワ)
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