「第8回アメリカン・ヒストリックカーショー」の会場から
2018.11.27 画像・写真2018年11月18日、山梨県富士吉田市の富士Calm(カーム)で「第8回アメリカン・ヒストリックカーショー」が開かれた。「(カスタム系ではない)普通のアメリカ車に乗る、普通の人が気軽に参加できるイベント」をコンセプトに、2011年に始まったこのイベント。参加資格は1990年型以前のアメリカ車および同型車、そしてアメリカ製エンジンを搭載した車両となる。今回は1953年に誕生した「シボレー・コルベット」の生誕65周年を祝して、コルベットなら歴代モデルすべて参加可能ということで、参加総数およそ190台のうちコルベットが約60台を占めた。集まったモデルが醸し出す、ゆったりとした雰囲気に包まれていた会場から、リポーターの印象に残ったモデルを紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)
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                  1/30手前にC6とC5、奥にC3とC4の「シボレー・コルベット」が並ぶ。
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                  2/30カラフルなC3~C6の「コルベット」群。
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                  3/30C1こと初代「コルベット」は、3.9リッター直6エンジン搭載のロードスターのみでデビューした。左は1954年、右はこの年からオプション設定された4.3リッターV8エンジンを積んだ1955年モデル。
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                  4/301954年C1「コルベット」をベースに、プライベートビルダーが6年かけて製作したというカスタム。自ら設計したオリジナルのサスペンションを持つC3用シャシー、パワートレインからボディーのFRP加工まで、ペイントを除く工程をすべて独力で行ったというから驚き。しかも完成度が極めて高い。
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                  5/30ガバッと開くクラムシェルとされたボンネット、トラックリッドやドアはすべて電動で開閉する。トランクルーム内にオーナー自ら設計したリアサスペンションが見える。
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                  6/301960年のルマンにカニンガム・レーシングからエントリー、初挑戦ながら総合8位、GT5.0クラスでクラス優勝を果たしたC1「コルベット」を模したモデル。
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                  7/301961年C1「コルベット」。中身はアップデートされたサードパーティー製C1用フレームにC7コルベット用のLS3エンジンを積んだ、いわゆるレストモッド。オーナーいわく「乗り味は現代のクルマと変わりません」とのこと。
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                  8/30こちらにはC2とC3の「コルベット」が整列。
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                  9/30C2「コルベット」をベースに5台のみ作られた、幻のレース用ライトウェイト仕様である「コルベット グランスポーツ」のレプリカ。ちなみにC2グランスポーツは昨2017年、現行コルベットの高性能グレードとして追加設定された「グランスポーツ クーペ」のルーツである。
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                  10/301963年に「スティングレイ」のサブネームを付け、従来のロードスターにクーペを加えて登場した2代目C2「コルベット」。これはリアウィンドウがスプリット(2分割)から1枚ガラスとなった、翌1964年のクーペ。すばらしいコンディションに保たれている。
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                  11/301964年C2クーペをベースにした、その名も「ドラッグベット」。0-400mのパフォーマンスは8.9秒とのこと。
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                  12/30オリジナルの姿を保った1969年「コルベット スティングレイ」。前年の1968年にフルモデルチェンジしてC3こと3代目に進化した際に「スティングレイ」のサブネームはいったん外されたが、この1969年型から復活した。
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                  13/301984年に登場した4代目C4のクーペに、1990年に追加設定された「コルベットZR-1」。当時ゼネラルモーターズ(GM)傘下にあったロータス設計のオールアルミ製5.7リッターV8 DOHC 32バルブエンジン搭載。最高出力は当初375hpで、後に405hpまで引き上げられた。
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                  14/30ラグジュアリーカーを中心に、ノーマルの、おとなしいがデカいモデルを集めた一角。
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                  15/30右は1973年、左は1974年の「キャデラック・エルドラド」。全長5.6m超、全幅2m超の2ドアハードトップボディーに搭載した、8.2リッターという乗用車史上最大のV8エンジンで前輪を駆動する、史上最大のFF車。
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                  16/30「キャデラック・エルドラド」のライバルだった「リンカーン・コンチネンタルMkV」。年式は左から1979年、77年、78年。ボディーはエルドラドよりさらに長く5.8m超だが、V8エンジンはダウンサイズされて6.6リッターが標準。ただし排ガス規制の厳しいカリフォルニア以外の州では先代にあたる「MkIV」に標準だった7.5リッターを選ぶこともできた。
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                  17/301985年「キャデラック・セヴィル」。1975年にダウンサイジングした小さな高級車(それでも全長約5.2m、5.7リッターV8)として誕生したセヴィル。これは1980年に登場した2代目で、1950年代の英国製高級車を思わせるレトロ調の後ろ姿が特徴。
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                  18/301979年「オールズモビル・トロネード」。1966年に登場した初代トロネードは、大胆なスタイリングのボディーにアメリカ車としては約30年ぶりにFFを採用した高級パーソナルカーだった。これはこの年に世代交代した3代目だが、見たところ内外装ともオリジナルでコンディションもすばらしい。
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                  19/301979年「ポンティアック・グランド ルマンズ」。「シボレー・マリブ」の兄弟車となるインターミディエート(中間サイズ)のセダン。希少な正規輸入車の残存車両である。
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                  20/301957年「クライスラー・ニューヨーカー」。当時のクライスラーのフラッグシップで、全長5.5mを超えるボディーに6.4リッターV8のヘミエンジンを搭載。
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                  21/30このイベントは初回からモパー(クライスラー系)が強い。今回も「ダッジ・チャレンジャー」「ダッジ・コロネット」「プリマス・バラクーダ」などモパーのマッスルカーが多く来場していた。
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                  22/301972年「プリマス・ダスター440」(右)と1969年「プリマス・ロードランナー」(左)。ダスターはコンパクトの「バリアント」、ロードランナーはインターミディエートの「ベルベディア」をスープアップしたマッスルカー。
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                  23/301963年「フォード・フェアレーン」。かつてアメリカでは2ドアセダンが好まれ、これはインターミディエートだが、フルサイズにも用意されていた。
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                  24/301964年「ビュイック・スカイラーク」。キャデラックに次ぐ上級ブランドであるビュイックの、インターミディエートの2ドアクーペ。
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                  25/301974年「ポンティアックGTO」。コンパクトカーの「ヴェンチュラ」をベースにダウンサイズされ、1年間だけ作られた4代目GTO。ボディーはテールゲートを備えたハッチバッククーペである(テールゲートなしのクーペも存在)。ボンネットフード上のタコメーターは、1968年以来のGTOのオプション。
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                  26/301965年「フォード・マスタング コンバーチブル」。新車のように美しく仕上げられた、「GTパッケージ」に289(4.7リッター)のV8エンジンを積んだ初代マスタング。
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                  27/301967年「ポンティアックGTO」。インターミディエートの「テンペスト」をベースに生まれた、元祖マッスルカーとも言われる初代GTOの最終型。
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                  28/301967年「ポンティアック・ファイアーバード」。初代「シボレー・カマロ」の兄弟車として生まれた初代ファイアーバード。
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                  29/301967年「オールズモビル・カトラス4-4-2」。4-4-2とは本来4バレルキャブ、4段マニュアル/フロアシフト、デュアルエキゾーストを備えた高性能グレードの名称だが、この年式ではATも選べた。
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                  30/30会場は晴れていると目の目に富士山がど~んとそびえ立っているのだが、今回は雲が厚く、残念ながら拝めなかった。
 
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
    
    
    
    
    
                          
                        
                          
                        
                    
                        
                    
                  
                  
                  
                  
                        
                    
                        
                    
                        
                    
                        
                    
                        
                    