ヤマハが新型スポーツツアラー「トレーサー9 GT＋」発表 ハイテクを満載した新たな旗艦モデル
2023.09.08 自動車ニュース 拡大 |
ヤマハ発動機は2023年9月8日、スポーツツアラータイプの大型二輪モデル「トレーサー9 GT＋」を、同年10月6日に発売すると発表した。
ヤマハ初、世界初の機能・装備も
ヤマハ・トレーサー9 GT＋は、排気量888ccの直列3気筒エンジンを搭載した「トレーサー9 GT」をベースに、先進運転支援システムをはじめとする充実した機能・装備を採用した、ヤマハ製スポーツツアラーのフラッグシップモデルである。
特徴的な機能・装備は以下の通り。
【アダプティブクルーズコントロール（ACC）】
車載のミリ波レーダーによって、先行車の有無や自車との車間距離を検知。ライダーの設定した速度域において、状況に応じて定速巡航・減速・加速の制御を自動で行う。追従走行時の車間距離は4段階で設定が可能。旋回中の車速の上昇を抑えたり、先行車がいる場合に追従走行時の加速度を制限したりする「旋回アシスト機能」や、ライダーが追い越し車線側へウインカーを出し、車両が追い越し状態にあると判断すると、通常の車速回復時よりもスムーズに加速する「追い越しアシスト機能」も搭載している。ヤマハの二輪モデルにACCが搭載されるのは、これが初。
【新型ユニファイドブレーキシステム（UBS）】
トレーサー9 GTから継続採用されている高機能6軸IMU（慣性計測ユニット）と、新採用のミリ波レーダーから得た情報をもとにブレーキを自動制御するシステム。先行車との車間距離に対してライダーのブレーキ操作が不足していると判断した場合、前後配分を調整しながら自動でブレーキ力をアシストする。ミリ波レーダーとUBSを連携させた機能の採用は、二輪車では世界初。またブレーキング時に過度なピッチングを抑制するため、電子制御サスペンションも連動させてライダーに負担の少ないフィーリングを実現しているという。
【第3世代クイックシフター】
変速時のクラッチ操作やエンジンの回転合わせなどが不要となるクイックシフター。加速時のシフトアップと減速時のシフトダウンのみをサポートしていた現行型に対し、新型では加減速の状況を問わず、シフトアップ／ダウンのいずれの操作時にも利用可能となった。追い越し時にシフトダウンして加速力を強めたり、減速中にエンジンブレーキの効果を弱めたりといった使用を想定。ACC作動中の車両の加減速（エンジン回転数変化）に即したシフト操作も、容易になるという。ただし、エンジン回転数が極端に高い場合や低い場合、加速も減速もしていない場面などでは作動しない。
【新たな走行モード切替システム“統合モード”】
状況に応じて車両の走行特性を切り替えられるライディングモードセレクターに、トラクションコントロールやスライドコントロール、リフトコントロール、電子制御サスペンションなどの制御を一括で設定できる“統合モード”を採用。モードは「スポーツ」「ストリート」「レイン」「カスタム」の4種類で、カスタムを選択すれば、各制御の設定をライダーが個別に選択し、プリセットできる。
【7インチ高輝度TFTメーター】
ベース車が2枚の3.5インチTFTメーターを搭載しているのに対し、トレーサー9 GT＋は1枚の7インチ高輝度TFTメーターを採用。表示のデザインは3種類から選択可能となっている。また、この液晶メーターにはスマートフォンとの連携機能も備わっており、新開発のアプリ「MyRide - Link」をインストールした端末をBluetoothで接続すれば、着信やメール受信、現在地周辺の天気、音楽再生など、端末の情報を車両のメーターに表示できる。さらにヤマハとガーミンが共同開発した二輪ナビアプリ「Garmin Motorize」（有料）をインストールすれば、メーター画面でナビ機能を使用することも可能だ。
このほかにも、ハンドルスイッチは操作のしやすさと情報のわかりやすさを考慮して配置を変更。内部にイルミネーションライトを装備し、夜間の視認性の向上を図っている。
カラーリングは「ブルーイッシュホワイトメタリック2」と「パステルダークグレー」の2種類。価格は182万6000円となっている。
（webCG）
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