ランボルギーニ・レヴエルト(前編)

2024.11.07 谷口信輝の新車試乗 谷口 信輝 ランボルギーニの新型フラッグシップモデル「レヴエルト」に、レーシングドライバー谷口信輝が試乗。かの「アヴェンタドール」の後を継ぐ、プラグインハイブリッドの猛牛に対する印象をお伝えする。
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姿からして普通じゃない

ランボルギーニ初のハイパフォーマンス・エレクトリファイド・ビークルのレヴエルトは、60年を超す同社の歴史のなかでも「極めつけに特別な意欲作」といって間違いない。

自然吸気式V12エンジンを縦置きミドシップする手法は、「カウンタック」から続くランボルギーニのフラッグシップモデルの伝統そのままだが、ここに凝ったつくりの3モーター式プラグインハイブリッドシステムを搭載。CO2排出量を劇的に削減すると同時に、フロントに搭載したふたつのモーターでトルクベクタリングを行うことにより、従来の12気筒モデルとは別物の軽快なハンドリングを実現したのである。

しかも、新開発の6.5リッターV12エンジンは自然吸気ながら825PSもの大パワーを発生。強力な3基のモーターと合算したシステム最高出力は実に1015PSに達し、パワーウェイトレシオはランボルギーニ史上最強の1.75kg/PSを豪語するのだからただ者ではない。

そんな“ものものしい”成り立ちのレヴエルトをひと目見た谷口信輝は「ちょっと『エヴァンゲリオン』みたいですね」とその印象を語った。なるほど、試乗車を彩る紫のボディーカラーは、人気アニメシリーズに登場する「エヴァンゲリオン初号機」を思い起こさせるものだ。

ランボルギーニを象徴するシザーズドアを開いて運転席に乗り込んだ谷口は、赤いカバーの下に潜んだスタート・ストップ・スイッチを押し込んでシステムを立ち上げたものの、V12エンジンが爆音をまき散らすこともなく、あたりは静寂に包まれたまま。

「あれ、エンジンはかかってくれないんですね」。 谷口はけげんそうな表情を浮かべてそう尋ねたが、実はドライビングモードで市街地走行用の「チッタ」を選ぶと、ハイブリッドモードはデフォルトの「EV」となるため、エンジンは始動しない。そんなときはドライビングモードかハイブリッドモードを切り替えれば、V12エンジンは即座に目覚めるはずだ。

 
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