「第22回 オール オッズ ナショナルズ & 第5回 クラウン クラシックス リユニオン at 豊洲」の会場から
2019.09.13 画像・写真2019年9月7日、東京都江東区の豊洲市場にほど近いスペースで、「第22回 オール オッズ ナショナルズ & 第5回 クラウン クラシックス リユニオン at 豊洲」が開かれた。
目玉のマークでおなじみの、アメリカ西海岸スタイルのモータリングライフをサポートするムーンアイズが主催するこのイベントは、昨年まで同じ江東区の青海(台場)で開かれていた。ご存じのとおり、2020年の東京オリンピックに備えて青海でのイベント開催ができなくなったため、今回は豊洲に会場を移しての開催となった。同様に、土曜日の開催も初(これまでは日曜日)となる。
イベント名に「オール オッズ ナショナルズ(All Odds Nationals)」とあるとおり、対象となるのはちょっと変わった(アメリカンなカスタムが施された)日本車。併催された「クラウン クラシックス リユニオン」は、初代から5代目までの「トヨタ・クラウン」のミーティングである。
接近していた台風の影響もあって真夏を思わせる暑さの中、集まった車両はオール オッズ ナショナルズが約150台、クラウン クラシックス リユニオンが約30台の、合わせておよそ180台。それらの中から、リポーターの印象に残ったモデルを紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)
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1/36クラウン クラシックス リユニオンに参加した2代目RS/MS40系と3代目RS/MS50系「トヨペット・クラウン」の一部。ご覧のとおり、すぐ後ろに豊洲市場がある。
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2/36型式名RS31こと、初代「クラウン」の最終型である1962年「トヨペット・クラウン1900デラックス」。見たところ、ペッタペタにローダウンされているほかはノーマルのようだが……。
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3/36RS31のボンネットの下には、1.9リッター直4 OHVの3R型の代わりにGMのLT1(5.7リッターV8)が収められていた。
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4/36ホイールキャップを含めノーマルの姿が保たれた「トヨペット・クラウン デラックス」。1962年にデビューした型式名RS41こと2代目クラウンの最初期型。フロントグリルのデザインは、TOYOTAの“T”がモチーフという。
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5/36「トヨペット・クラウン カスタム」。2代目クラウンから登場した5ナンバーの乗用ワゴン(RS46G)だが、よく見たら左ハンドル。オーストラリア仕様など右ハンドルの逆輸入車は時折見かけるが、左ハンドル仕様はかなり希少だろう。
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6/36ローダウンにチョップドルーフと、大胆にカスタムされた「トヨペット・マスターライン ピックアップ」(RS46)。初代から3代目の「クラウン」にはシングルおよびダブルのピックアップが設定されていたが、これは2代目がベース。ちなみに初代と2代目の商用バン/ピックアップの名称はクラウンではなくマスターラインだった。
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7/36「マスターライン ピックアップ」は、インテリアもご覧のようにカスタムされていた。
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8/36“白いクラウン”のキャッチフレーズで知られる3代目「トヨペット・クラウン」に初設定されたハードトップ(MS51・左)と、次世代の俗称“クジラ”こと4代目クラウンのハードトップ(MS70・右)。
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9/36シボレーのセダンベースのピックアップ「エルカミーノ」を思わせる「トヨペット・クラウン ピックアップ」(RS56)。3代目クラウンの商用モデルは「マスターライン」ではなくクラウンを名乗ったが、この世代限りでピックアップは消滅した。
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10/36少々ローダウンされホイール/タイヤを交換、フォグランプを装着していることを除けば、ノーマルの姿を保った「トヨタ・クラウン カスタム」(MS62)。1971年に登場した通称“クジラ”こと4代目の乗用ワゴンだが、大胆に路線変更したスタイリングは今なお新鮮。ちなみにこの代から車名の名字が「トヨペット」から「トヨタ」に変わった。
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11/36後ろからの眺めも個性的な「トヨタ・クラウン カスタム」。フューエルリッドの後方にあるエアアウトレットも妙にスポーティーな印象を与える。カーゴルームには後ろ向きの折り畳み式サードシートが備わり、乗車定員は7/8名。
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12/36“クジラ”の前衛的なスタイリングが裏目に出た反動で、オーソドックスな路線に戻して1974年に登場した5代目「トヨタ・クラウン」の2ドアハードトップ(MS90)。4代目の後期から引き続いて俳優の山村 聰と吉永小百合のコンビがイメージキャラクターを務めていたことから、通称“小百合クラウン”。
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13/36ラット風にカスタムされた、1987年登場の8代目130系「トヨタ・クラウン ステーションワゴン」。ボディーにはエイジング塗装が施され、サビはフェイク。フロントバンパーは5代目「トヨタ・ハイラックス」から流用。
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14/36「トヨタ・カリーナ バン」。2代目カリーナ バンの、1979年にマイナーチェンジされた後期型。今となっては希少車である。
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15/36“マーバン”などと俗称される「トヨタ・マークIIバン」。この5代目X70系のワゴン/バンは、1984年から97年までつくられたロングセラーだった。
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16/36「トヨタ・クレシーダ」。5代目X70系「トヨタ・マークII」セダンの、左ハンドルの輸出仕様である。クレシーダは3代目X30系から6代目X80系のマークIIをベースに、4世代にわたって存在した。
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17/36「トヨタ・ハイラックス」。1975年にマイナーチェンジされた2代目ハイラックスの後期型。フロントグリルのデザインは、10年さかのぼった2代目RS40系「トヨペット・クラウン」(画像5枚目参照)を思い起こさせる。
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18/36「トヨタ・タウンエース バン」。1982年に登場した2代目タウンエースのバン。角目4灯のマスクは、姉妹車である初代「マスターエース サーフ」のものだろう。
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19/36キャンディー塗装やビレットグリルなどで本格的なカスタムを施された初代「トヨタ・エスティマ」。
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20/36「トヨタ・セリカ コンバーチブル」。4代目セリカに、1987年に設定されたコンバーチブル。北米仕様のセリカ(国内仕様の「コロナ クーペ」のノッチバックボディーとリトラクタブルライトを持つセリカのマスクの組み合わせ)のボディーをアメリカのボディーメーカーに送り、コンバーチブルに改造して日本に送り返す……という手法で製作されていた。
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21/36「ダットサン・サニー カリフォルニア」。1979年に4代目サニー(B310)に追加設定された、シリーズ初となる乗用ワゴン。4ナンバーのバンとは異なる、テールゲートが前傾した専用ボディーを持ち、車名からも明らかなようにアメリカ志向の雰囲気だった。
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22/36「日産プレーリー」。1982年に登場した、ミニバンの先駆けである初代プレーリーの後期型。スクエアなフォルムが今見ると新鮮。
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23/36「日産グロリア バン」。縦目デュアルヘッドライトから俗に“タテグロ”などと呼ばれる、1967年に登場した3代目グロリアの商用バン。グロリアは初代からアメリカンなテイストをスタイリングに取り入れ、うまく消化していた。
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24/36「日産セドリック ワゴン」。型式名Y30こと6代目セドリック/7代目「グロリア」のワゴン/バンは、先に紹介したX70系「マークIIワゴン/バン」よりさらに長命で、1983年から99年までつくられた。
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25/36生誕50周年を迎えた初代「日産フェアレディZ」(S30)の北米仕様である「ダットサン240Z」だが、エンジンルームには直6のL24の代わりにGM製とおぼしきV8が収まっていた。
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26/36荷台にアメリカ製のシェルを積んだキャンパー仕様の「ダットサン・トラック」。1965年から72年までつくられた型式名520型の、68年以降のモデル。
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27/361972年に登場した620型「ダットサン・トラック」が3台並んでいると思いきや、3台目に違和感が……。
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28/363台目は“ダットラ”ではなく、「マツダ・プロシード」だった。プロシードは1965年に誕生したダットラなどと市場を争う小型ボンネットトラックで、これは77年に登場した2代目。
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29/36「日産プリンス・ホーマー」。ホーマーは日産と合併する前、プリンス時代の1964年に誕生した小型キャブオーバートラック。これはエンジンが日産製のR型1.6リッターに換装された68年以降のモデル。
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30/36「ホンダ・アコード」。1976年に誕生した初代アコードの北米仕様。ナンバープレートから察するに、最終型となる81年式か。
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31/36いかにもアメリカ人が好みそうなエクステリアと同系色でまとめられた「ホンダ・アコード」のインテリア。すばらしいコンディションだ。
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32/36どこかで見たような3ドアハッチバック。果たして車種はなんでしょう? なお、車名やメーカー名などを示すエンブレムなどは、画像処理で消してあります。
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33/36答えは北米仕様の「ホンダ・アコード ハッチバック」。リトラクタブルライトを採用した3代目アコードの3ドアは、日本や欧州向けにはロングルーフの「エアロデッキ」が用意されたが、北米向けはオーソドックスなハッチバックスタイルだった。
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34/36ステーションワゴンの伝統的なスタイルである、ウッドトリムで飾った“ウッディ”調にカスタムされた「スバルR1」。よくまとまっている。
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35/361964年から86年までつくられた長寿車である初代「三菱デボネア」。元GMのデザイナーの手になるアメリカンなスタイルを持つがゆえに、昔から西海岸風カスタムのベースとなることが多かった。この個体はキャンディー塗装に加えて、ドアハンドルなどを取り去ってスムージング処理を施し、リアホイールアーチにはスパッツを履かせている。
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36/36俯瞰(ふかん)した会場風景。