
安田講堂をバックに従えた東大/関東工大校チームの1973年式「トヨタ・スプリンタートレノ」(右)。左はゲストとして招かれた、やはり今年のヒストリック・モンテに日本から参戦した池内敏正/森川オサム組の1972年式「ダットサン240Z」。
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安田講堂をバックに従えた東大/関東工大校チームの1973年式「トヨタ・スプリンタートレノ」(右)。左はゲストとして招かれた、やはり今年のヒストリック・モンテに日本から参戦した池内敏正/森川オサム組の1972年式「ダットサン240Z」。
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「スプリンタートレノ」は、双子車である「カローラレビン」とともに1972年にデビュー。2代目カローラ/スプリンターのクーペボディに、「セリカ/カリーナ1600GT」用の1.6リッター・ツインカムユニットを移植したホットモデルで、愛好家の間では「TE27」の型式名で呼ばれる。トレノとレビンでは、フロントマスクほか細部が異なるのみで、中身は同一。オーバーフェンダーは標準装備である。
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走行中に子鹿に当たり、凹んでしまったノーズ。幸いラジエターにダメージはなく、狂ってしまったライトの光軸を直すだけで無事に復活した。これが今回の最大のアクシデントだったという。
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OHVの「2T」型エンジンをベースに、ヤマハ発動機がDOHCにモディファイした「2T-G」型エンジン。ソレックスのツインチョークキャブレターを2基備え、1.6リッターから最高出力115ps/6400rpm、最大トルク14.5kgm/5200rpm(いずれもグロス値)を発生した。この個体は、エキゾーストマニホールドを通称「タコ足」に替えたほかはほぼノーマルという。 -
標準ではラジオや時計もオプションだった「TE27トレノ」のスパルタンなインテリア。バケットシート、MOMOのステアリングホイール、グローブボックスの位置に付けられたラリー用計器はノン・スタンダード。 -
ヒストリック・モンテでは、ラリーコンピューターなどの電子機器の装着は許されていないため、必然的にラリー用計器もマシンにふさわしいレトロなものとなる。スウェーデンの「ハルダ」製の「スピードパイロット」(左)と「ツインマスター」(右)は、いずれも往年のラリー車の定番アイテムである。 -
「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック2011参戦プロジェクト」の主役を務めた東大/関東工大校の学生たち。 -
プロジェクトを企画、指導し、ヒストリック・モンテではコ・ドライバー(ナビゲーター)を務めた草加浩平特任教授。2002年より東大で教鞭(きょうべん)を執っているが、それ以前は小松製作所で建設機械の開発に従事。同社が1991年から始めた、F1チーム・ロータスとウィリアムズへのテクニカルサポートも、草加氏が企画から実施まで担当したという。 -
ヒストリック・モンテで、フランスの峠道をいく「TE27トレノ」。(写真=OYC 吉野裕仁) -
「TE27トレノ」をサービス中の学生たち。彼らがまとっているチームウェアには、きちんとスポンサーロゴが貼られているが、じつは手作り。パソコンで制作したスポンサーロゴを、既成のジャケットに1枚ずつアイロンでプリントしたのだという。(写真=OYC 吉野裕仁) -
最大の見せ場である、最終ステージのチュリニ峠をいく「TE27トレノ」。(写真=OYC 吉野裕仁) -
モンテカルロのゴールにて。成績は参加台数322台(出走304台)中、総合42位、カテゴリー(時代別)23位、クラス(時代別、排気量別)14位で、日本人エントラントしては過去最高の成績だった。そういえば昔、「モンテカルロで乾杯」という歌があったっけ。なんとなく思い出しただけだが……。(写真=OYC 吉野裕仁)