吉田由美の、バンバン「バンコクモーターショー」リポート
2010.03.31 画像・写真2010年3月26日にタイで開幕した「バンコクモーターショー」を、カーライフエッセイストの吉田由美が突撃リポート! 日本や欧米のショーとはチョット違った趣きの、会場の様子を紹介します。

「バンコク国際モーターショー」の会場となる「BITEC(バンコク・インターナショナル・トレード&エキシビジョンセンター)」は、タイ・バンコクの中心部からクルマで約30分(スンナプーム空港からクルマで約15分)ほどの場所にあります。東南アジア最大のモーターショーで、雰囲気は「東京モーターショー」と「東京オートサロン」を足して2で割った感じ。毎年160万人ものひとが押し寄せるそうです。
-
「バンコク国際モーターショー」の会場となる「BITEC(バンコク・インターナショナル・トレード&エキシビジョンセンター)」は、タイ・バンコクの中心部からクルマで約30分(スンナプーム空港からクルマで約15分)ほどの場所にあります。東南アジア最大のモーターショーで、雰囲気は「東京モーターショー」と「東京オートサロン」を足して2で割った感じ。毎年160万人ものひとが押し寄せるそうです。
-
会場正面には、各メーカーのVIPを送迎する「VIPシャトル」が待機。BMWは5シリーズのクリーンディーゼル車が停まっていました。タイでは少し前までピックアップトラックが主流。昔ながらの黒煙を吐くディーゼル車が走り、日本同様ディーゼル車のイメージは良くありませんでした。が、BMWがいち早く欧州の排ガス規制をクリアしたクリーンディーゼル車を導入したため、環境意識の高い地元セレブにとって、まさに「憧れのエコカー」となっています。
-
バンコクモーターショーの会場見取り図。自動車は日本メーカーのほか、ヨーロッパ、アメリカ、韓国、中国、マレーシアなどのメーカーが出展しています。総床面積は約5万400平方メートル。大ざっぱに言うと、タイに進出している主力の自動車メーカーがメインホールに集まり、隣のホールにその他の輸入車や二輪車、外の巨大テントにはパーツ類が展示されていました。
-
正面入り口から展示館に入ると、目の前がトヨタのブース。これまでタイで主流だったピックアップトラックと、特にバンコクで台数を伸ばしている乗用車の両方を造っていることなどもあり、タイでトヨタ車のシェアは圧倒的! 今回トヨタブースには「カローラ ALTIS CNG」(天然ガスとエタノール20%混合ガソリンが併用可)が展示されていました。
-
展示車の横にはこのようなパネルがあり、主な装備が写真付きで紹介されています。クルマの特徴が一目瞭然(りょうぜん)……といっても書いてある文字はほぼタイ語なので読めません! バンコクモーターショーは「クルマの展示即売会」的な要素が強く、その場で商談をすることも大事な目的。各ブース内には広い商談スペースが用意されています。
-
「カローラ ALTIS CNG」の給油口。フタを開けるとガソリンとガスの給入口が同じ場所に隣同士でありました。安全面で大丈夫なのでしょうか? 心配……(笑)ちなみに、ガスタンクはトランクルームの奥、後席の後ろ側にありました。
-
タイにもハイブリッド車ブームはやってくるのでしょうか? トヨタブースには「トヨタ・カムリハイブリッド」の姿もありました。
-
バンコク市内でもそうですが、モーターショーでもピックアップトラックの数は激減しています。今回出展しているメーカーのなかでピックアップトラックを強烈にアピールしていたのは「いすゞ」だけ。タイにもダウンサイジング&エコの波がやってきているのかも。
-
乗用車ブームのタイ。ボディカラーは、「ホワイトパール」系がブームです。確かにこのところ、白の色味が変わり、より輝きを増しています。三菱ブースにはそれをアピールするコーナーがありました。
-
今回のバンコクモーターショーは、テーマが「エコ」。2010年からタイ政府は環境に配慮した小型車の税金を優遇するなど「エコカー政策」を行います。その適合車第1号が、日産の新型「マーチ」。タイの人々からも「エコカー、エコカー」と呼ばれ、大注目です。マーチは世界に先駆けてタイで製造発売され、自動車物品税は現在の30%から17%に減免されます。
-
バンコクモーターショーといえば“タイ美女”。彼女たちを目的に訪れる人も多いようです。もちろん日本からもはるばると……(笑)。ちなみに私のイチオシは、写真のホンダ・ウエルカムブースの女性たち。
-
クルマの後席にテーブル&ソファー!? 家よりクルマにお金をかけるといわれるタイのひとは、車内も自分の部屋のようにカスタマイズ。まさに移動式リビングですね。
-
タイ料理にはそうハズレがないような気がします。どこで食べてもおいしいので。会場内には巨大なフードコートがあり、タイ料理はもちろん、日本のとんこつラーメン店(!)など世界の味が堪能できます。そのなかで私が気になったのは「浪漫館横浜」というカツサンドのお店。でも、カレースープに麺が入った料理をオーダー。期待を裏切らないお味でした。
-
正面入り口前にあるレセプション。ほかのモーターショーならばここで全体の地図とか資料などをもらえるのですが、VIPデイには資料は無し。しか〜し、強引にお願いして座っている女性の持っていた地図をいただきました。タイ語なので読めませんが(笑)。
-
近頃タイでは(特に若者を中心に)、ホンダ車が大人気。そのスタイリッシュなデザインがウケてるみたいです。タイでは愛車を自分好みにカスタマイズするのがはやっていて、何も手を加えずに走っているクルマに出会うほうが難しいくらい。ちなみに写真はホンダのコンセプトカー「ホンダ・ニュー・スモール・コンセプト」。これまた人気出そう〜〜〜っ。
-
何ともタイっぽい。VIPデイが始まっているのに、部品館はまだ半分以上が製作中。「今日中に終るの?」と思ったのですが、なぜか翌日にはキッチリ。やればできるんです! ただ、最初からはやらないだけで。暑いからかしら!? でも屋内はかなり寒いです(室内をキンキンに冷やすのが海外では“おもてなし”?)。上着やストールがあると便利です。
-
エコがテーマのバンコクショー。床にグリーンのカーペットが敷かれた「グリーンルーム」なども作られていました。さらに、カフェのごみ箱の上もなぜかグリーンスペース。タイの人って結構凝り性!?
-
タイは国内の産業を守るため、輸入品に厳しい。特にフェラーリやベントレーといった、ASEAN内で造らず、外国からそのまま輸入する商品には、なんと税率80%の関税が! さらに物品税も30%かかるそうです(驚)。
-
タイのタクシーはとってもカラフル! ピンク、ブルー、赤、黄色、黄緑。しかもどれもヴィヴィッド。最大手のタクシーはグリーン×イエロー。とはいってもクルマは個人所有のようで、ほとんどのクルマに何らかのカスタマイズが施されています。
-
タイでは、クルマを買うと必ずお坊さんに交通安全祈願をしてもらいます。車内のアクセサリーに、タイ国王の写真は必須アイテム。ほかにも仏教関係のものや趣味のものでクルマを飾るのがお好きな様子。タイの人々は信心深く、会社や家、街角などに祠(ほこら)があり、その前で手を合わせる姿をよく見かけます。私も合掌。