ダイハツ・ソニカ【試乗記】
ダイハツ・ソニカ【短評】 2007.04.09 試乗記 ……118万6500〜154万8750円いま注目の「軽自動車」を、小沢コージがまとめて取り上げる。それぞれのクルマの「○と×」は何なのか? 自動車専門誌『NAVI』の名物特集から、改めてご紹介!
チャレンジ精神
【復習:こんなクルマ】
画期的に贅沢な軽自動車。ベースは既存のものの流用だが、スタイリングは低く、長く、美しく、エンジンは「エッセ」から採用が始まった新開発の直3にターボを追加したタイプを採用。ギアボックスも新開発のCVTだ。
【ソニカの○と×】
○:
軽自動車の質の高さの限界に挑んでいること。乗るなり「これが軽自動車か?」と思う。シートは低反発マットのように体に優しく、ポジションも立ちすぎず、寝すぎずラクチン。パワートレインはスムーズ&パワフルでオマケに音も静か。乗り心地も軽自動車としては最高の部類で、おまけにステアリングフィールもよい。滑らかでほどよくキビキビしている。
唯一、スタイリングにいまひとつインパクトがないが、それでも“軽のデートカー”として新境地に挑んでいる。
×:
おそらくユーザーがあまりいないこと。最初のひと月こそ予定販売台数の月2000台を大幅に上まわる、約5000台を受注したが、それ以降は普通。というのも質は高いが、広さ、スタイルと特にわかりやすくアピールするものがなく、価格が軽自動車としては高めなのだ。その幅実に118万6500〜154万8750円であり、いくら質が高いとはいえ、サイフの紐が固い軽ユーザーはなかなかなびかない。
もちろんチャレンジ精神は立派。でも、最強のライバル、スズキを打ち倒すべく、ちょっと無理しすぎてるんじゃないのかとも思える。
【コージから一言】
つくづく今の軽自動車市場は戦国時代。いろんなアプローチがあるもんだ。
(文=小沢コージ/『NAVI』2007年2号)

小沢 コージ
神奈川県横浜市出身。某私立大学を卒業し、某自動車メーカーに就職。半年後に辞め、自動車専門誌『NAVI』の編集部員を経て、現在フリーの自動車ジャーナリストとして活躍中。ロンドン五輪で好成績をあげた「トビウオジャパン」27人が語る『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた』(集英社)に携わる。 YouTubeチャンネル『小沢コージのKozziTV』
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