【2003年デトロイトショー】マゼラーティ「クバング」

2003.01.08 自動車ニュース webCG 編集部
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【2003年デトロイトショー】マゼラーティ「クバング」

2003年1月5日、新年恒例の「デトロイトショー」ことNAIAS(North American International Auto Show)が、米ミシガン州はデトロイトで始まった。
フェラーリのグループ会社であるマゼラーティのブースから、SUVコンセプトカー「クバング(Kubang)」をピックアップする。

■マゼラーティからジャワの風

「カイエン」で北米のドル箱カテゴリーに参入するポルシェに、ライバル、フェラーリも遅ればせながら追従する……のか? 傘下のマゼラーティが、“Pure GT, Real Wagon”をテーマに、“GTワゴンコンセプト”を謳うショーカー「クバング」を発表した。

ジャワに吹く風の名前をとったSUVテイストのマゼラーティは、3064mmのホイールベースに、ジウジアーロの手になる5ドアボディを載せる。同社ジマンの4.2リッターV8(390ps)をパワーソースとし、トランスミッションには、2ペダルの6段MT「カンビオコルサ」が想定される。前:後=48:52の割合で駆動力を配分する4WDシステムを搭載。0-100km/hを5.5秒でこなすと、資料には記される。なにはともあれ、2000年のジュネーブショーで披露されたMPVコンセプト「ブラン」よりは、現実的だ。

クバングのボディサイズは、全長×全幅×全高=4984×1942×1650mm。平均的なSUVより100mm低い着座位置と全高で、「スポーティ」と「レジャー」の両立を図る。スバルが「ランカスター」で先鞭をつけたクロスコンセプトの一類型ともいえる。

2003年1月6日のプレスコンファレンスで、フェラーリのトップでもあるルカ・ディ・モンテゼモロ社長は、マゼラーティを「スポーティでありながら、ラグジュアリーでイージードライブな」メイクと定義、クバングもその延長線上にあるとした。「ハイパフォーマンスであり、かつ子供、犬、自転車などを積むことができます」とユーティリティの高さに言及、「低い重心が、イージードライブを実現します」とも。

モンテゼモロ社長の「ウルトラ-ヴァーサタイル(多様性)マゼラーティをつくってほしい」との要請に応えたというクバング。コンセプトそのものに新鮮味はないが、「なるほど、“マゼラーティ”というブランドを、このように使う方法もあったのか!」と感心したクルマ業界のヒトも多かったのでは。

(webCGアオキ)

【2003年デトロイトショー】マゼラーティ「クバング」の画像

ガラスは内側からペイントされ、中を見ることはできない。「今回の反響を考慮して、商品化を考える」と関係者は語る。SUVブーム終焉までに間に合うのか……

ガラスは内側からペイントされ、中を見ることはできない。「今回の反響を考慮して、商品化を考える」と関係者は語る。SUVブーム終焉までに間に合うのか……

ジョルジェット・ジウジアーロ(右)とモンテゼモロ社長

ジョルジェット・ジウジアーロ(右)とモンテゼモロ社長

リアは高い位置から開くハッチゲイトになっており、レンジローバーのように、下部をフリップダウンして個別に開けることも可能だ

リアは高い位置から開くハッチゲイトになっており、レンジローバーのように、下部をフリップダウンして個別に開けることも可能だ

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