レクサスGS350“Fスポーツ”(FR/6AT)/GS250“バージョンL”(FR/6AT)【試乗記】
さらに高みへ 2012.04.17 試乗記 レクサスGS350“Fスポーツ”(FR/6AT)/GS250“バージョンL”(FR/6AT)……781万5350円/699万9600円
話題のLDHを装備した新型「GS350“Fスポーツ”」に試乗。GSはヨーロッパのライバル車に“心身”ともに肩を並べたのだろうか。
気持ちのいいエンジンだが……
以前、レクサスは「微笑むプレミアム。」というキャッチコピーを使っていたが、今度は笑わず強面(こわもて)でいくようだ。新しい「GS」で初披露となったレクサスの新しいフロントデザイン「スピンドルグリル」はアグレッシブな印象を抱かせる。このフロントマスクを画像で初めて見た時にはカッコいいじゃん! と思ったし、試乗会場で実車をまじまじ見ても悪くなかった。開発スタッフは「遠くからでもレクサスとわかってもらえるようになりたい」と言う。
新型は「GS450h」を頂点に、3.5リッターV6の「GS350」、2.5リッターV6の「GS250」の3モデルで登場した。先代型までラインナップされていたV8が落ち、代わりに2.5リッターが追加されたのは、時代を反映している。
GS350が積む3.5リッターV6エンジンは基本的に先代からのキャリーオーバーだが、よく回り、力強さも文句ないので載せ換える必要はない。最高出力318ps/6400rpm、最大トルク38.7kgm/4800rpmと、結構高回転型のこのエンジンを、マナーのよい6段ATで走らせると相当気持ちいい。
しかし、似通ったエンジンを積むライバル、例えば「メルセデス・ベンツE350ブルーエフィシェンシー」(ガソリン)に比べて燃費は劣る。仮にアイドリングストップ機構を付けたとしても、エコカー減税や補助金を受けられる燃費に届きそうになかったのか、付いていない。意地悪な見方をすれば、ハイブリッドのGS450hでエコイメージがブーストできるから、他のモデルは十分に燃費対策をしていないようにも映るが、この点を購入層はどう評価するだろうか。こういうことは、裕福な層ほどこだわるような気がするのだが……。
ちなみに2.5リッターV6を積むGS250にも乗ったのだが、排気量の分だけパワーは落ちるものの、同じように気持ちよく回るので、いわゆる“通”が選ぶモデルとなるかもしれない。何の通かわからないけれども。
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