基本性能はこんな感じ
●ルート探索は?
推奨/有料標準/フェリー標準ルートのほか、一般道優先、距離優先、別ルートなど、ルート探索時には6つのルートを提示する。それぞれのルートは、距離や所要時間、高速・有料道路の料金のほか、推定燃料費や推定C02排出量まで計算してくれるのがカロッツェリアらしいところ。各ルートの数字の上に、ECO、安、早、短などのアイコンが付くので、ルートを選ぶ際の目安になりやすい。スマートループ渋滞情報のおかげで、ルート探索時に各ルートの渋滞状況も把握可能。途中、タイムブーストを使ってより早く目的地に着くルートを探すこともできる。渋滞を考慮したクオリティーの高いルートを検索するなら、カロッツェリアにかなうものなしだ。
●渋滞表示は?
スマートループ渋滞情報により、全国約70万kmに及ぶ道路の交通状況を把握。これはVICSが渋滞情報を表示可能な道路の約10倍の距離で、VICSでは無表示の道路でも渋滞情報がわかる。また、渋滞しているか否かだけでなく、区間ごとに細かく通過時間を把握している。だから、ルート探索時の所要時間が正確だし、到着予想時刻もかなり正確というわけ。このあたりは、他のカーナビではまねができない部分だ。走行中も刻々と変わる渋滞情報を常に把握しているので、渋滞状況が変われば即座に反応して、目的地へ早く着くルートを新たに導き出してくれるし、タイムブーストを使うこともできる。渋滞対応力の高さは随一だ。
●一般道の道案内は?
一般道の交差点拡大図は、通常の地図をデジタルズームしたようなイメージ。真俯瞰(ふかん)の拡大図は、距離や曲がるタイミングを把握しやすい。拡大図だけでなく、音声案内のタイミングもわかりやすい。一般道を走行中は、曲がる交差点の100m先などで事前に音声で知らせてくれるのだが、実際に曲がる交差点に近づくと「右です」とか「左です」などと直前案内がある。このタイミングが絶妙。どんなスピードで走っていても、ほぼ曲がる角の直前で音声案内があるので、曲がる場所を間違えることはないだろう。細街路をピンクに、通常の一般道はグリーンで色分けしているあたりも細かな配慮。派手さはないが実用的な案内といえる。
●高速の道案内は?
楽ナビをはじめとしたカロッツェリアのナビは、ルート色を高速道路では薄いブルーに色分けしている。ちなみに一般道はグリーン、細街路はピンクだ。高速道路上のジャンクションガイドでは、ルート色と同じ薄いブルーの矢印で進行方向を表示。その上には道路上の方面看板と同じ案内看板が画面に表示されるのだが、進むべき方向のみが明るく示され、進んではいけない方向の看板は暗くなる。このような細かい配慮も、案内をわかりやすくしているポイントといえるだろう。欲をいえば、ジャンクション名がもう少し大きくわかりやすければとも思うが、分岐点までの距離は大きく表示されるのでわかりやすい。目的地と自車を結ぶ直線も表示できる。
●オーディオ機能は?
新しい楽ナビは、従来の楽ナビに比べてオーディオ機能の強化を図ったのも特徴だ。その一つが、きめ細かいサウンド調整が可能なデジタルプロセッサーの搭載。タイムアライメントやイコライザーといった、サイバーナビにも搭載されているサウンド調整機能が、楽ナビでも使えるようになったのだ。もちろん、まったく同じというわけではなく自動調整機能はないが、タイムアライメントは2.5cm刻みでリスニングポジションとスピーカーとの距離を補正可能。これをうまく調整すれば、最適な場所は運転席か助手席のどちらか1点に限られるが、ホームオーディオの最適なリスニングポジションで音楽を聴くような理想の音場感が得られる。
●操作性は?
スマートコマンダーは、ドライビングポジションを取りながら自然に手が届く場所に設置できれば、運転中でもブラインド操作で楽に地図スケールの変更やスクロールの操作が可能。また、別売のステアリングリモコンアダプターに対応するクルマにお乗りであれば、純正ステアリングリモコンとも連動でき、操作性は一気に高まる。タッチパネルだが、地図スクロールはスマートフォン感覚のフリック&ドラッグでも可能。ただし、ピンチイン/アウトによる地図スケールの変更には対応していない。もっとも、地図スケールの変更はスマートコマンダーのロータリーキーで簡単にできるので、ピンチイン/アウトは不要ともいえるが。
<機能表>
・地図メディア/容量:内蔵メモリー/16GB
・ディスプレイ:7型ワイドVGA
・地デジチューナー:フルセグ/4×4
・地図更新:3年間無料
・対応スマホ:iPhone/Android
・Bluetooth:内蔵
・Wi-Fi:○