基本性能はこんな感じ

●ルート探索は?

カーナビにお任せの推奨ルートのほか、距離優先、高速道路優先、一般道優先、高速/距離の5ルートを同時に探索可能。それぞれのルートを色分けして表示され、見比べながら好みのルートを選ぶことができる。画面の上には所要時間や距離、料金といった情報を文字表示。ルート情報で、詳細な道順を確認することも可能だ。面白いのは画面下に高速の入り口や出口のIC名が表示されていること。これにタッチすれば、入り口または出口のIC候補を地図上に複数表示させ、地図上のICにタッチするだけで、乗り降りするICを簡単に指定できる。自宅近くでルート探索したとき、普段乗るICと異なるICから乗るよう指示されることがあるが、簡単に変更できるのがいい。

●渋滞表示は?

ケンウッド彩速ナビの渋滞情報は、カロッツェリア・ナビ等でおなじみのスマートループ渋滞情報が使える。実際に走るクルマから交通情報を収集し、渋滞等が発生したらクルマにフィードバックするシステムだから、リアルタイムの渋滞情報が取得できる。しかも、渋滞表示可能な道路の総延長は全国約70万kmと、VICSに比べてはるかに多く、VICSでは渋滞しているのかすいているのかわからない道路でも渋滞情報がわかる。
このスマートループ渋滞情報はスマートフォン・アプリ「KENWOOD MapFan Club 会員限定Wi-Fi サービス」で利用可能。このサービスを利用するには、KENWOOD MapFan Clubへの入会が必要だ。

●一般道の道案内は?

カーナビの交差点拡大図は一般的に画面右側に表示されることが多いが、ケンウッドの交差点拡大図はその逆。右側に通常の地図があり、左側に交差点拡大図を表示する。右ハンドル車の場合、拡大図が右側にあったほうがわかりやすい気もしないでもないが、慣れればなんの問題もない。というのも、右上には進行方向を示す矢印と曲がる場所までの距離が表示されるから。これだけでも結構わかりやすし、音声案内を聞いていれば画面を見なくても曲がるタイミングがわかる。というのも、曲がるべき場所の直前に「ポンポーン」という音が鳴って教えてくれるからだ。見た目よりはわかりやすい案内である。

●高速の道案内は?

一般道と同じく、ICやJCT等の分岐案内は、画面左側に表示。進行方向は水色の矢印で表示され、その上に表示される看板案内は、進むべき方向の看板が明るくなり、進んではいけない方向は暗くなる。このような、細かな配慮はうれしい。高速道路を出たあとの分岐表示もあり。高速を出たあとどちらに進めばいいのか、わかりにくいナビもたまにあるが、これなら迷わない。到着予想時刻の表示等はやや小さくわかりにくいし、何を表しているのかわからない表示がJCTガイドの上の方に出てくることもあるが、気にしなければ迷うことはない。一般道同様、右上に分岐方向とそこまでの距離を表示する。

●オーディオ機能は?

新DSPを搭載し、オーディオ機能は多彩。デジタルタイムアライメントは各スピーカーからの音がリスナーの耳に届く時間を補正して、ある一点において最良の音場再生ができるよう補正できるし、イコライザーはクルマごとの車内音響特性に応じた音響補正ができる。クロスオーバーはスピーカーの特性に応じて調整することで、よりスピーカーの能力を生かしたサウンドが得られる。そのほかにも音像を持ち上げられるエレベーション、デジタル音源を自然な音に近づけるリアライザー、圧縮音源を補正してリアリティー感を向上させるサプリームなど、独自の音響補正機能を搭載。デジタル音源でFLACの再生に対応しているのも珍しい。

●操作性は?

ケンウッド彩速ナビの最大の持ち味は、スマホやタブレットに近い操作感。カーナビには一般的にメニューボタンがあるのだが、彩速ナビにはなく、それに代わるのがホームボタン。このあたりからして、スマホやタプレット・ライクである。そのため、一般的なカーナビとは操作系が若干異なる。一般的なカーナビはメニューボタンを押せば、検索なりのメニューが出てくるが、ケンウッドはホームボタンを押してホーム画面を出したあと、画面をフリックして検索メニューを引き出す。つまり普通よりひと手間多いわけだが、スマホやタブレットを使い慣れていれば問題ないだろう。フリック&ドラッグ、ピンチイン/ピンチアウトなどスマホ同様の操作がサクサクできる。

<機能表>
・地図メディア/容量:SSD/16GB
・ディスプレイ:7V型ワイドVGA
・地デジチューナー:フルセグ/4×4
・地図更新:最大3年間無料
・対応スマホ:iPhone/Android
・Bluetooth:○
・Wi-Fi:○