ホンダの新型6シーター車「ジェイド」発売
2015.02.12 自動車ニュース![]() |
ホンダの新型6シーター車「ジェイド」発売
本田技研工業は2015年2月12日、新型の多人数乗用車「ジェイド」を発表した。同月13日に販売を開始する。
■一味違う6人乗り
ホンダ・ジェイドは、昨年まで販売されていた「ストリーム」の後継ともいえる、6人乗りの3列シート車。オーソドックスなヒンジ式の4枚ドアと、ハッチバック式リアゲートを持つワゴンタイプのニューモデルで、「ミニバン並みの居住性と利便性を、セダン並みの低い車体で実現した」とアピールされる。
主なターゲットは、独身の“プレファミリー”層と、すでに子離れした中高年層。その多彩なライフスタイルに対応すべく、フレキシブルな居住空間や上質な走行性能、安全性能を提供するという。
ミニバン「オデッセイ」が、2013年のフルモデルチェンジで“背の高い、両側スライドドア型”へと移行したこともあり、先代オデッセイからの乗り換え先としての役割も期待されている。
ラインナップは、エントリーグレードの「ジェイド ハイブリッド」(272万円)と、装備充実の「ジェイド ハイブリッドX」(292万円)の2種類。車名の通り、ハイブリッド車(FF車)のみの設定となる。
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■技ありのインテリア
多人数乗用車としては珍しく、低く構えたスタイリングを持つジェイド。ヘッドランプとフロントグリルが一体となった“ブーメラン顔”で、ホンダ車のアイデンティティーを主張しつつ、LEDを多用したランプ類などにより、先進的なイメージも表現している。
ボディーサイズは、全長×全幅×全高=4650×1775×1530mm。これまで「低床型6人乗り車」のポジションを担ったストリームと比べ、80mm長く、80mm幅広く、15mm低い。ホイールベースは、ストリーム比+20mmの2760mm。一般的な立体駐車場に入庫可能な点は、ストリームを継承する。
一方、リチウムイオンバッテリーやパワードライブユニットをセンターコンソールに、超薄型の燃料タンクを2列目シート下におさめるなどして得た室内空間には、ホンダらしい工夫が数多く盛り込まれている。
左右方向への広がり感を強調したというコックピットまわりは、広い面積の木目加飾や、ステアリングホイールより上側に見る液晶メーターなどが特徴的。
そしてジェイド最大の見どころは、2脚の独立型キャプテンシートで構成される2列目だ。リアのホイールハウスを避けるように、シートレールを後方内側へと斜めにレイアウト(20度オフセット)することで、17cmの前後スライド量を確保。“クラスを超えたリムジン空間”を実現したという。
定員2人の3列目シートは、床下への折りたたみ収納が可能で、しかも「大人がきちんと座れる」のが自慢。ハッチゲートのヒンジを通常よりも前方に設け、3列目乗員の頭上をガラスルーフとすることで、狭くなりがちな“奥の間”も快適なスペースへと仕立て上げた。
荷室の容量は、フル乗車時は90リッターと小さいが、3列目を床下収納し、さらに2列目を前屈・前転させることで、さまざまな荷物に対応する。
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■安心・快適な走りも自慢
ジェイドのプラットフォームは専用開発されたもので、SUV「ヴェゼル ハイブリッド」と同じ、1.5リッター直4エンジン(131ps、15.8kgm)とモーター(29.5ps、16.3kgm)を組み合わせたパワーユニットが搭載される。トランスミッションは、デュアルクラッチ式の7段DCTのみ。
燃費(JC08モード)は、ベーシックなジェイド ハイブリッドが25.0km/リッターで、ジェイド ハイブリッドXは24.2km/リッター。こだわりの高剛性ボディーと、前:マクファーソンストラット/後ろ:ダブルウィッシュボーンのサスペンションとあいまって、上質な走りと乗り心地を提供するという。
安全装備や運転支援システムの充実も見どころの一つだ。VSAや、EBD(電子制御制動力配分システム)付きのABS、急ブレーキ時の際に後続車に注意を促すエマージェンシーストップシグナルは、グレードを問わず標準装備。
さらに、衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、標識認識機能、車線維持支援システム、アダプティブ・クルーズ・コントロールなどがセットになった最新の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」も、ジェイド ハイブリッドXには標準装備として、ジェイド ハイブリッドにはオプションとして用意される。
(webCG 関)