ホンダ、新型ステップワゴンを発表
2015.04.23 自動車ニュース![]() |
ホンダ、新型「ステップワゴン」を発表
本田技研工業は2015年4月23日、ミニバン「ホンダ・ステップワゴン」をフルモデルチェンジし、同年4月24日に発売すると発表した。
■新しいアイデアや技術を積極的に採用
ホンダ・ステップワゴンはスペースユーティリティーを重視した5ナンバーサイズの箱型ミニバンであり、1996年に初代モデルが誕生した。
5代目となる新型では、従来モデルより車内空間を拡大するとともに、幅広いグレードにシートバックテーブルやロールサンシェード、IRカット/UVカット機能付きガラスなどの快適装備を採用することで、ミニバンとしての基本性能を向上。同時に、1.5リッター直4直噴エンジンや、「わくわくゲート」と呼ばれるサブドアを備えたテールゲート、床下分割格納式の3列目シートなど、競合車種にはない新機軸を取り入れた。
モデル構成は従来と同じで、標準モデルに加えて内外装を専用のデザインに仕立てた「スパーダ」が設定されている。ラインナップと価格は以下の通り。
ステップワゴン
・B:(FF)228万8000円/(4WD)254万7200円
・G:(FF)248万円/(4WD)271万7600円
・G・EX:(FF)258万8000円/(4WD)280万4000円
ステップワゴン スパーダ
・スパーダ:(FF)272万5000円/(4WD)296万2600円
・スパーダ クールスピリット:(FF)288万7000円/(4WD)308万1400円
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■目指したのは、箱型ミニバンならではの機能美
ボディーサイズは全長×全幅×全高=4690×1695×1840mm(標準モデルのFF車)で、ホイールベースは2890mm。「ボックススタイルの新しい機能美を追求した」というエクステリアは、ボンネットとフロントウィンドウをなだらかにつなげたワンモーションフォルムと、「わくわくゲート」の採用による左右非対称のデザインが特徴となっている。
サイドピラーやリアピラーをブラックアウトしている点は従来モデルと同じだが、バンパーコーナーやフロントフェンダーはより丸みを帯びたイメージに。また、初代や2代目を思わせる縦長のLEDリアコンビランプも、従来型との大きな違いである。
スパーダではフロントノーズを45mm伸ばすとともに、メッキバー付きのワイドなロワグリル、サイドスカート、テールゲートスポイラーといった空力パーツや、専用デザインのアルミホイールなどを装着することで、標準モデルとの差別化を図っている。
一方インテリアについては、機能性とデザインの融合や、リビングルームのような居心地のよさ、空間としてのまとまりなどを重視。各部の質感にも気を配っており、ダッシュボードなどのパネルには、3Dフィルムによる立体加飾を施している。
ボディーカラーは全7色の設定。「ミルクグラス・パール」は標準モデル、「クリスタルブラック・パール」はスパーダの専用色となる。内装色は、標準モデルにはグレードに応じて「ダークグレー」と「ブラウン」「アイボリー」(G・EX専用の有償色)の3色が設定されるのに対し、スパーダではベースグレードが「ブラック」、クールスピリットが「ブラック×シルバー」となっている。
■狭い場所での使い勝手を考慮した「わくわくゲート」
新型ステップワゴンは、パッケージングについても従来モデルから大幅な改善が図られている。具体的には、室内長は3095mmから3220mmへ、室内高は1395mmから1425mmへと拡大。室内幅は1500mmのままだが、各席のヘッドクリアランスやショルダールーム、1列目シートから3列目シートまでの距離(タンデムディスタンス)も拡大されているという。
シートレイアウトは2列目がキャプテンシートとなる3列7人乗りが標準で、オプションとして2列目が6:4分割ベンチシートの8人乗りも用意される。3列目シートは6:4の分割床下格納式で、背もたれを前倒ししてから荷室の床に落とし込む仕組みを採用。ロック解除用のストラップは背もたれのショルダー部に設けられているので、車内側からでも操作が可能だ。
乗降性も改善しており、リアスライドドアの開口部は高さを1260mmへ、幅を760mmへ拡大。テールゲートについても、開口部の地上高を従来モデルより85mm低い445mmとすることで、荷物の積み下ろし時にかかる負担を低減している。特徴的なのが、このテールゲートに備わる「わくわくゲート」と呼ばれる機構で、ゲートの左側には横方向に開くサブドアを採用。テールゲートを跳ね上げることができないような狭い場所でも、荷室に荷物を載せられるようになった。さらに床下格納式3列目シートと組み合わせれば、ここから人が乗り降りすることも可能だ。ヒンジには3段階のノッチが備わっており、アウタードアハンドルを低めの位置に備え、弱い力でも開閉できるようにするなど、女性や子供でも使いやすいよう配慮がなされている。
このほかにも、日常的な使用で役立つ装備が充実しており、パーキングブレーキをかけた状態で発進しようとすると、パーキングブレーキの解除を促すなど、ワーニング時の対処方法を音声で知らせる音声ガイダンス機能や、フロントタイヤの角度を表示するタイヤ角度モニターを、ホンダ車として初めて採用。安全装備としては、衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制制御機能、自動操舵(そうだ)技術を用いた車線維持支援システムなどからなる「ホンダセンシング」をオプション設定している。
■「燃費改善」と「節税」の両面からオーナーの負担を低減
パワーユニットは従来型から一新しており、これまでの2リッター直4自然吸気エンジンに代わり、最高出力150ps(110kW)/5500rpm、最大トルク20.7kgm(203Nm)/1600-5000rpmを発生する、新開発の1.5リッター直4直噴ターボエンジンを搭載した。
また、エンジン回転数が低い状態からでも過給がかけられるよう小径のターボチャージャーを用いており、過給圧を任意に調整できるよう、ウエストゲートを電動制御化。可変バルブタイミング機構のVTECについては、従来のエンジンでは吸気側のみだったのに対し、新エンジンでは新たに排気側にも装備されている。
このエンジンに組み合わせるトランスミッションは、トルクコンバーター付きのCVTとなる。ボディーの軽量化や空力性能の改善と相まって、燃費はJC08モード計測で17.0km/リッター(GおよびXのFF車)を実現した。
ホンダは今回のダウンサイジングターボエンジンの利点について、燃費性能の向上に加え、自動車税の区分がひとつ下がることにより、ユーザーが負担する維持費を低減できることを挙げている。
(webCG)
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