フォルクスワーゲン・ゴルフ オールトラックTSI 4MOTIONアップグレードパッケージ(4WD/6AT)
“余裕で”人気モデルに 2015.08.28 試乗記 「フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント」をベースに、SUVライクな外装デザインとフルタイム4WDシステムを採用したクロスオーバーモデル「ゴルフ オールトラック」が登場。その魅力に触れた。4MOTIONがかなえる盤石のスタビリティー
「ゴルフヴァリアント」の新しいバリエーションとして追加されたのが「ゴルフ オールトラック」。フォルクスワーゲンにはエクステリアをSUV風にまとめた「クロス」シリーズがあるが、このオールトラックは見た目だけでなく、4MOTION=フルタイム4WDを採用することで悪条件での走破性を高めているのが大きな魅力だ。
ノーマルのゴルフヴァリアントより最低地上高が25mm高く、さらに、それっぽいデザインの前後バンパーとサイドスカート、ブラックのフェンダーモールなどのおかげで、エクステリアはとてもアクティブな印象。専用デザインのファブリックシートもなかなかしゃれていて、これだけで、「買っちゃおうかな」と思わせる魅力がある。
パワートレインは1.8 TSIエンジンと6段DSGトランスミッションの組み合わせで、4WDシステムは前輪駆動をベースに必要に応じてハルデックスカップリングがリアにトルクを伝えるというもの。1.4 TSIを積む「ゴルフヴァリアントTSIハイライン」に比べて160kg重いこともあり、出足こそややおとなしいが、エンジン回転が1500rpmを超えるあたりからは“大排気量”らしい余裕を見せるようになり、2000rpm以上ともなると、かなり活発な印象だ。
ぬれた道路で多少ラフに発進しても、しっかりと路面を捉えるのはさすが4MOTION。ただでさえスタビリティーには定評のあるゴルフだが、4MOTIONを採用したことでさらに高い直進安定性を手に入れたのも見逃せない点だ。
最低地上高が高くなったことで、多少の段差や駐車場の輪止めを気にせず運転できるのはうれしいが、一方で、高速走行時にはボディーの上下動が収まりにくかったり、目地段差を越えたときのショックが遮断しきれなかったりと、気になる部分もあった。
このあたりは今後の熟成を期待したいところだが、それでも「Rシリーズ」を除けば久々に投入された4WDモデルはなかなか魅力的で、347万円から(ゴルフ オールトラックTSI 4MOTION)という買い得感ある価格とあいまって、ゴルフヴァリアントシリーズの人気モデルになるのは確実だろう。
(文=生方 聡/写真=小林俊樹)
【スペック】
全長×全幅×全高=4585×1800×1510mm/ホイールベース=2635mm/車重=1540kg/駆動方式=4WD/エンジン=1.8リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ(180ps/4500-6200rpm、28.6kgm/1350-4500rpm)/トランスミッション=6AT/燃費=14.7km/リッター(JC08モード)/価格=367万円
拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |

生方 聡
モータージャーナリスト。1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職したが、クルマに携わる仕事に就く夢が諦めきれず、1992年から『CAR GRAPHIC』記者として、あたらしいキャリアをスタート。現在はフリーのライターとして試乗記やレースリポートなどを寄稿。愛車は「フォルクスワーゲンID.4」。
-
フェラーリ849テスタロッサ スパイダー(4WD/8AT)【海外試乗記】 2026.7.15 歴史ある車名が与えられた「フェラーリ849テスタロッサ」は、従来型から大幅な進化をとげた高性能スポーツカーだ。では、そのオープントップバージョンの走りはどうか? 日本での発売を前に、フェラーリ通として知られる西川 淳が試乗した。
-
ポルシェ・カイエン ターボ エレクトリック(4WD)【試乗記】 2026.7.15 ポルシェ最新の電動ハイパフォーマンスSUV「カイエン エレクトリック」。そのラインナップのなかでも、最高峰に位置するのが「カイエン ターボ エレクトリック」だ。最高出力1156PS、最大トルク1500N・mという、とてつもないパフォーマンスの一端に触れた。
-
プジョー308 GTハイブリッド(FF/6AT)【試乗記】 2026.7.14 マイナーチェンジで内外装がブラッシュアップされた「プジョー308 GTハイブリッド」に試乗。大胆なデザインのフロントフェイスに目を奪われるが、ステランティス自慢の1.2リッター直3マイルドハイブリッドを搭載する最新モデルの仕上がりと走りやいかに。
-
日産キックスG(FF)/キックスX e-4ORCE(4WD)【試乗記】 2026.7.13 日産のコンパクトSUV「キックス」が、いよいよフルモデルチェンジ! デザインもパワートレインもプラットフォームも刷新された新型は、見ても乗っても長足の進化が感じられる力作となっていた。日産の再生を担う重要モデルの仕上がりを報告する。
-
BYDシーライオン6 AWD(4WD)【試乗記】 2026.7.11 BYDのプラグインハイブリッド車「シーライオン6」の4WDモデルが登場。先に登場したFFモデルにリアモーターを追加したという説明は間違いではないが、実はエンジンが違うばかりか、加速力にも別物といえるくらいの差がつけられている。300km余りをドライブした印象をリポートする。
-
NEW
ホンダCB750ホーネット(6MT)【レビュー】
2026.7.18試乗記ホンダのスポーツネイキッド「CB750ホーネット」が、話題の「E-Clutch」を獲得。ライディングの幅を広げる自動クラッチシステムは、パンチの利いた2気筒のストリートファイターにどんな走りをもたらすのか? その仕上がりを確かめた。 -
人気沸騰「ランクル“FJ”」を手にするもうひとつの方法
2026.7.17サブスク「KINTO」で「ランドクルーザー“FJ”」に乗る<AD>2026年5月に発売されるやオーダーが集中し、受注停止となってしまった「ランドクルーザー“FJ”」。しかし、あきらめるのはまだ早い。“FJ”とのカーライフを実現できる、トヨタの新車サブスクリプションサービス「KINTO」という手段があるのだ。 -
新型「アルピーヌA110」はどんなクルマに? グッドウッドを駆けたテストカーから読み解く
2026.7.17デイリーコラムアルピーヌが次期型「A110」を示唆する「A110フューチャー」を初公開。グッドウッドで走る姿を披露した。そこから分かる未来のA110の姿とは? 電動化がアナウンスされているが、エンジン車の設定はあるのか? 公式発表とテストカーの姿から深掘りする。 -
ベントレー・ベンテイガ スピード(4WD/8AT)【試乗記】
2026.7.17試乗記「ベントレー・ベンテイガ」に最上級グレードの「スピード」が登場。ブランドの在り方をストレートに伝える名称のトップパフォーマンスモデルだが、従来型との最大の違いはその心臓部にV8エンジンが積まれていることだ。およそ不満のあろうはずもないが、最新モデルの仕上がりをリポートする。 -
写真で解説する新型「日産エルグランド」
2026.7.16画像・写真新型「日産エルグランド」は、日本伝統の美をデザインに生かしながら、同社独自の最新技術を組み合わせて“走りのよさ”も徹底追求したという意欲作。その見どころを写真とともに解説する。 -
第970回:クルマの背中に浮かぶ文字たち――空いた字間が語るもの
2026.7.16マッキナ あらモーダ!アナタは自動車のボディー背面に施されたメーカー/ブランドのロゴについて考えたことがあるだろうか? 字間を詰めたり、広げたり、時代によって変わるそのトレンドと、その背景にあるメーカーの思惑を、自動車史にも精通する大矢アキオが語る。