スバルBRZ GT(FR/6MT)
進化は洗練とともに 2017.01.04 試乗記 「スバルBRZ」のラインナップに新たに設定された走りのグレード「GT」に試乗した。ZF製のザックスダンパーやブレンボのブレーキがおごられて操縦安定性に磨きがかかっただけでなく、フラッグシップグレードにふさわしい洗練をも手にしていた。新たなフラッグシップグレード
発売以来、すでに買った人をがっかりさせることがないよう、大きな形状変更を伴わずに何度か手が入れられてきた「トヨタ86/スバルBRZ」。2016年7月に“大幅改良”と称したマイナーチェンジが実施された。その際に新設されると発表されていた最上級グレードのGTを試乗した。
GTにはZF製ザックスダンパー、ブレンボ製ブレーキ(フロント:17インチ対向4ポット、リア:17インチ対向2ポット)、専用17インチアルミホイール、専用リアスポイラー、アルカンターラ/本革シート(フロントシートヒーター付き)が標準装備される。最上級グレードだけに331万5600円(6MT)と値が張る。ひとつ下の「S」が297万円(同)だから34万5600円の差だ。
早速乗り込む。ホールド性が高く、着座位置が低いシートに腰を下ろすと、“前へならえ”の位置にステアリングホイールがある。そこから左手を自然に下ろした位置にシフトレバーがある。ペダルレイアウトも適切だ。見える視界も良好。ステアリングホイールが変に楕円(だえん)になっていたり、わけのわからないD型になっていたりしないのがいい。少しも我慢する必要のないドライビングポジションを獲得できるのは、ハッチバックやセダンやSUVをスポーティーに仕立てたモデルではなく、最初からスポーツカーとして開発されたモデルならでは。走らせる前から気分を盛り上げてくれる。