第1回:最新モデル「XT5クロスオーバー」に見る
新世代キャデラックの狙いとデザイン
2017.12.28
キャデラックXT5クロスオーバー解体新書<PR>
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いよいよ日本でも発売された「キャデラックXT5クロスオーバー」。進化を続けるキャデラックの次世代戦略において、このニューモデルはどのような役割を担っているのか。まずはその彫刻的なデザインとともに、アメリカが誇る名門の“今”と“これから”をお届けする。
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名門の未来を担う次世代製品群の第2弾
この11月、アメリカのトランプ大統領が初来日した際に乗っていたクルマをご記憶だろうか。全長18フィート(約5.5m)、車両総重量9tともいわれる堂々たる体躯(たいく)と、爆発物にも耐えうる分厚い装甲を持つことから、「ビースト」というニックネームが与えられている大統領専用車である。このクルマは、開発を担当したキャデラックに敬意を払い、大統領専用機の「エアフォース ワン」にならって「キャデラック ワン」とも呼ばれている。
大統領をも顧客に持つアメリカンラグジュアリーブランドの筆頭であり、1902年の誕生以来、実に115年にわたり歴史を積み重ねてきた老舗、キャデラック。今回の主役は、そんなキャデラックがリリースする最新モデル、XT5クロスオーバー(以下、XT5)である。
それまでの「SRXクロスオーバー」(以下、SRX)の後を受け、日本でも2017年10月28日に発売されたXT5には、新世代のキャデラックであることを示す新しいネーミングルールが採用されている。2016年に本国で発売されたフラッグシップセダン「CT6」以降、キャデラックではセダン系の車名を「CT」+「車格を示す数字」に、同じくクロスオーバー系の車名を「XT」+「車格を示す数字」に順次切り替えている。東京オリンピックの開催年である2020年までに、このネーミングルールにのっとったニューモデルが実に8車種も市場導入されるのだとか。XT5は、そんな新世代キャデラックの第2弾となる。
革新はデザインにも表れている
車名からも分かるように、キャデラックではこのモデルを“クロスオーバー”としてラインナップしている。それは先代のSRXも同様であり、そこからもXT5がSRXの後継モデルであるという事実が見て取れる。エンジンを横置き搭載するFFベースの4WDモデルという点もSRXに準ずるが、プラットフォームは新規開発。ホイールベースは本国値で50mm延長され、より広々とした車内空間を構築している。
先に登場したフラッグシップセダン、CT6との関連性を強く印象付ける彫刻的なエクステリアデザインは、さかのぼればキャデラックのデザイン言語である“アート&サイエンス”が源流にある。そのDNAは、CT6とこのXT5で第2章へと進化。より洗練されたという印象だ。
未来的で高品質と意訳できる“アート&サイエンス”というキーワード。それを具現したエクステリアデザインは、さらにエッジが効き、より大胆さを増した。前後のオーバーハングが短いスポーティーなシルエットはSRX譲りだが、キャデラックのエンブレムを中央に置くグリルはより大型化された。ボンネットからバンパー下まで流れるライトは、テールライトと対を成すデザインだ。キャデラックでは、これを「シグネチャーライティング」と呼ぶ。クロスオーバーだけに実際の車高は1700mmに達するが、そうは見えないスポーティーな居住まいこそが、このプロダクトを単純にSUVとカテゴライズしないキャデラックのデザイン的なこだわりなのだと理解できる。
このスタイルは、欧州のライバルとは確実に異なるイメージをもたらすものだ。ひとことで言えばとても都会的で革新に満ちあふれている。これは、キャデラックがデトロイトからニューヨークに本社を移したことも決して無縁ではないだろう。欧州メーカーが幅を利かせる昨今のSUVブームに対するカウンターカルチャー……と言っては言い過ぎかもしれないが、いずれにせよ、それは多くの流行とトラディショナルな気質が融合するエキサイティングな街、ニューヨークにも溶け込む。XT5のクールでクリエイティブな雰囲気が、どことなくニューヨークを連想させてしまうのだ。
(文=櫻井健一/写真=荒川正幸)
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櫻井 健一
webCG編集。漫画『サーキットの狼』が巻き起こしたスーパーカーブームをリアルタイムで体験。『湾岸ミッドナイト』で愛車のカスタマイズにのめり込み、『頭文字D』で走りに目覚める。当時愛読していたチューニングカー雑誌の編集者を志すが、なぜか輸入車専門誌の編集者を経て、2018年よりwebCG編集部に在籍。
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