「トヨタ・ウィンダム」の再来!?
2018年秋発売の「レクサスES」はこんなクルマ
2018.04.27
デイリーコラム
北米市場で稼ぎ頭に
2018年4月25日に開幕した北京モーターショーで、新型「レクサスES」がデビュー。同時に、2018年秋には日本市場にも初導入されることが発表された。レクサス自身が基幹モデルと位置づけるESとは、そもそもどんなモデルなのか?
レクサスの主戦場である北米をはじめ、中東やアジアなどで販売されているプレミアム中型FFサルーンであるES。その誕生は、今をさかのぼることおよそ30年の1989年。レクサスブランドを北米で展開するにあたり、フラッグシップの「LS400」(日本名:トヨタ・セルシオ)と共に、エントリーモデルとして投入されたのが、初代「ES250」である。すべて新規開発されたLS400とは異なり、それまで国内専用車だった2.5リッターV6エンジン搭載の(国内基準で)アッパーミドル級のFFサルーンだった「トヨタ・カムリ ハードトップ プロミネント」の内外装をLS400のイメージに近づけたモデルだった。
いわば間に合わせだった初代ESは、1991年に2年弱で世代交代。2代目となる「ES300」は、かの地でベストセラーに成長していた北米仕様の「カムリ」(日本名:セプター)がベース。それと共通のプラットフォームに独自のスタイリッシュな4ドアピラードハードトップボディーを載せ、3リッターV6エンジンを搭載していた。
この2代目ESは、LSで早くも評価を確立していたレクサスクオリティーの、上質で快適なミドル級サルーンとして好評を博し、北米におけるレクサスの稼ぎ頭となった。日本でも基本的に同じモデルが「トヨタ・ウィンダム」の名で販売されたが、アメリカンなワイドボディーのサイズ感、および「クラウン」を頂点とする既存のトヨタ車のヒエラルキーに属さない雰囲気で、まずまずの成功を収めたのだった。
拡大を繰り返しつつ成長
1996年に登場した3代目はキープコンセプト。2001年に世代交代した4代目はボディーを4ドアハードトップから4ドアセダンに変更。また2000年にスポーティーさが売り物のコンパクトなFRサルーンである「レクサスIS」(日本名:トヨタ・アルテッツァ)が北米のラインナップに加わったこともあって、ボディーはより大型化し、さらにラグジュアリーな方向にシフト。2004年モデルからはエンジンが3.3リッターに拡大され「ES330」となった。ちなみに日本でウィンダムとして販売されたのは、この代までとなる。
2006年に登場した5代目では、エンジンは3.5リッターまで拡大され「ES350」に。一方で2009年にはアジア市場向けに2.4リッター直4エンジンを積んだ「ES240」もラインナップ。2012年に世代交代した6代目では、レクサスの新たなデザインアイコンとなったスピンドルグリルを採用。2.5リッター直4+モーターによるES初のハイブリッド車となる「ES300h」も設定された。
そして、一段と大きく、立派になった7代目となる新型ES。レクサスブランドとしては初投入となる日本では、すでに販売終了したハイブリッド専用車「レクサスHS」および現行モデルで廃止が予想される「レクサスGS」の、実質的な後継モデルになると見られる。
レクサスのホームグラウンドである北米では、「メルセデス・ベンツEクラス」や「BMW 5シリーズ」なども属するプレミアム中型サルーン市場のリーダーと認められているES。だが「高級サルーンはFR」という考えが根強く、しかも身内にトヨタ・クラウンという絶対的な存在が構えている日本ではどうなるか。ちなみに日本市場では、兄弟分である現行カムリと同様、ハイブリッド専用車になることも予想されている。
(文=沼田 亨/写真=トヨタ自動車/編集=関 顕也)

沼田 亨
1958年、東京生まれ。大学卒業後勤め人になるも10年ほどで辞め、食いっぱぐれていたときに知人の紹介で自動車専門誌に寄稿するようになり、以後ライターを名乗って業界の片隅に寄生。ただし新車関係の仕事はほとんどなく、もっぱら旧車イベントのリポートなどを担当。
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