トヨタ悲願の優勝なるか!?
2018年のルマンはここに注目!
2018.06.08
デイリーコラム
“ひとり相撲”はとらせない
86回目を迎えるルマン24時間レースが、2018年6月16~17日に開催される。2017年はポルシェとトヨタが最上位カテゴリーのLMP1を盛り上げたが、3年連続19回目の総合優勝を果たしたポルシェは2017年限りで撤退。自動車メーカー系チームはトヨタの2台だけになってしまった。残りの5チーム8台はプライベーターだ。
ライバル不在なのだからトヨタは勝って当然? 果たしてそうだろうか(勝てば念願の初優勝である)。
2012年のルマン復帰以来、いや、2006年に「レクサスGS450h」で十勝24時間に参戦してからというもの、トヨタはレースでの過酷な条件で真価を発揮するレーシングハイブリッドの技術を鍛え続けてきた。最高出力500ps(367kW)超を発生する2.4リッターV6直噴ツインターボエンジンに、前後2基合わせて367kWを発生する(規則でアシスト側出力は300kWに規制)モーターを組み合わせた最新の「TS050ハイブリッド」は、ガソリンエンジンのみで走るプライベーター勢を1周あたり10秒引き離すと予想された。
1周のラップタイムは3分20~30秒であり、24時間で優に10周以上の大差がつく計算だ。それでは面白くないとルマン24時間の主催者は考えたし、トヨタもその考えに同意した。
そこで、プライベーターに優遇措置を施すことにした。いくつか要素はあるが、代表的な措置として最大燃料流量を挙げておきたい。単位時間あたりに消費可能な燃料の量のことで、出力にダイレクトに響く。トヨタとプライベーターのパフォーマンスを近づけるため、プライベーターに対してトヨタよりも35%多い流量を認めることにしたのだ。
結果、プライベーターはざっと700psのエンジン出力を手に入れることになった。この策が功を奏した証拠に、6月3日に行われた最終テストのラップタイムを見ると、トヨタの2台にプライベーター(リベリオン3号車)が割って入る結果になっている。高速コーナーのポルシェカーブの通過タイムはプライベーター勢の後方、6番手と9番手だ。
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