「ホンダPCX」の電動モデルにチョイ乗り
電動スクーターの課題と可能性を考える
2019.03.25
デイリーコラム
ひとつのモデルに4つのパワートレインを設定
“電動パワートレインつながり”ということもあるのだろう。過日行われたホンダのハイブリッドシステム「i-MMD」の勉強会において、付属で同社のスクーター「PCX」シリーズの乗り比べ試乗会が催された。
……などと書くと、読者諸兄姉の中には「“電動パワートレインつながり”って、どゆこと?」と思われる方もおられるだろう。恥ずかしながら、取材前の記者もそうだった。実はホンダのPCXシリーズには、124cc&149ccの純ガソリン車に加え、124ccエンジン+電動モーターのハイブリッド車、そしてモーターのみを積んだ電動スクーターという、2つの電動パワートレイン車がラインナップされているのだ。単一車種でこんなバリエーションを取りそろえる二輪車は、世界中探してもコレしかないだろう。
早速現行型PCXのあらましをおさらいしたいのだが、わざわざ文章にして数字を並べるのも不毛なので、パワートレインのスペックは写真キャプションにまとめさせていただいた。気になる方はそちらをご覧あれ。
興味深いのは、やっぱり世界初のハイブリッド二輪とされる「PCXハイブリッド」のパワートレインだろう。124ccの単気筒SOHCエンジンにスターター兼アシストモーターを組み合わせたもので、四輪で言えばスズキや日産が先鞭(せんべん)をつけたマイルドハイブリッド機構に近い。通常の12Vバッテリーに加えてリアシート下にリチウムイオンバッテリーを搭載しており、最大で約4秒のモーターアシストが可能。アシスト時には約33%もトルクを高めることができるという(エンジン回転数が4000rpmのとき)。
ただ、燃費の改善っぷりはそれほどでもなく、価格差をガソリン代で取り戻すのはかなり厳しい。要するに、これは節約が目的のパワートレインではないのだ。
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