ダイハツは4台のコンセプトカーに加え、サプライズで小型SUVも発表【東京モーターショー2019】
2019.10.24 自動車ニュース![]() |
ブース全体を“村”に見立て、4台のコンセプトカーを通して生活に根付いた未来のモビリティーを提案するダイハツ。間もなく市販予定の新型コンパクトSUVもサプライズ発表された、ダイハツのプレスカンファレンスをリポートする。
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小さなクルマがかなえるあたたかな未来
「ダイハツ・ビレッジにお越しいただき、誠にありがとうございます」という、社長の奥平総一郎氏の言葉でダイハツのプレスブリーフィングはスタートした。
“ダイハツ・ビレッジ”というのは、展示エリアを“村”に見立てたダイハツブースの演出テーマだ。奥平氏は「モビリティーをきっかけに、人々がつどい、元気と笑顔に包まれる、あたたかい暮らしを描く未来の村です。このダイハツ・ビレッジを舞台に、私たちが目指す未来をお示ししたいと思います」と説明する。
「ブーステーマを『つどい~みんなの暮らしをあたたかく~』としました。時代が進むとき、さまざまな技術が進展して、私たちの暮らしは、ますます便利に、快適になってきます。ですが、それだけでは十分ではないとダイハツは考えます。ダイハツの描く未来は、便利と快適の先にあるあたたかな暮らしです。人が出会い、交流し、元気と感動を分かち合いながら、共に暮らしていく。そこに生まれる笑顔。何気ないけれどかけがえのない毎日を、ダイハツはこれからもモビリティーで支えていきたいと願っております」
そうしたダイハツの思いを形にしたというのが、ステージ上に並んだ4台のコンセプトカーだという。
最初に紹介されたのは「IcoIco(イコイコ)」で、奥平社長が「地域の元気のきっかけをつくりたいと思っています」と語る箱型の自動運転車だ。公共交通機関から自宅までの「ファースト/ラストワンマイル」をカバーすることを考えており、地域社会で共同利用するパブリックトランスポーターとなる。コンパクトなサイズのため、自宅まわりの狭い道でも移動可能というのも特徴だ。さらに、お世話ロボット「Nipote(ニポテ)」が付属しており、移動に関わることを会話でサポートするという。
続くコンセプトカーは「日本の地域産業を支え、元気を生むための一台」と説明された「TsumuTsumu(ツムツム)」。多用途に対応する次世代軽トラックで、キャビン内を広く使える新レイアウトや、抜群の乗降性を実現するドア開口を採用。荷台に乗せるアタッチメントを変えればさまざまな用途に使えるのが特徴で、今回は“農業用ドローンの基地”という形で展示されていた。
クルマが持つ“楽しさ”も重視
これまでの2台は、地域の生活や働き方に対するダイハツの提案であったが、残りの2台は、クルマ本来の楽しさを重視した「もう少し近い未来」のコンセプトだという。
そのひとつが、3列シートを備えた6人乗りの小型ミニバン「WaiWai(ワイワイ)」だ。キュートなルックスが目を引くが、それよりも注目したいのはサイズ感。今日のミニバンにはないコンパクトさに驚かされる。
そして最後のコンセプトカーが、クロスオーバーの軽自動車「WakuWaku(ワクワク)」だ。骨太な印象の内外装デザイン。ワゴンライクな軽クロスオーバーという、ダイハツのラインナップにこれまでなかったキャラクターということもあり、やがて量産モデルとなる可能性も高いのではないだろうか。
DNGA第2弾の市販予定モデルも出展
ステージに並ぶコンセプトカーの紹介が終わったところで奥平氏は、最後の驚きをプレゼントしてくれた。「また、ダイハツブースには市販予定車であり、DNGAの第2弾となる新型コンパクトSUVも展示してあります。ぜひご覧になってください」と言うのだ。
見れば、「新型コンパクトSUV(市販予定車)」としか表示されない小型SUVが展示されていたのだ。搭載エンジンは1リッター3気筒。全長×全幅×全高=3995×1695×1620mmというコンパクトモデルだ。DNGAの第1弾が軽自動車の「タント」であったが、こちらは小型車。つまり小型車版DNGAのトップバッターとなる。
ダイハツはDNGA世代のモデルを、軽自動車、Aセグメント、Bセグメントと3つのセグメントに投入する。そして、セグメントや市場に応じてハッチバックやセダン、SUV、ミニバンを展開。しかもAセグメントとBセグメントについては、国内だけでなく新興国でも展開するとアナウンスしている。今回の新型SUVだけでなく、この後も続々とDNGAの小型車が登場するのだ。その先陣を切るモデルとして、非常に重要な存在といえるだろう。
「地域の暮らしに寄り添い。みんなに笑顔と元気をお届けするという、ダイハツという思いがつまったダイハツ・ビレッジで、あらたなモビリティーをきっかけに人々がつどう。あたたかな未来の暮らしを、ぜひお楽しみいただきたいと思います」という奥平社長の最後の言葉でプレスブリーフィングは終了となった。
(文=鈴木ケンイチ/写真=webCG/編集=堀田剛資)
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