東京モーターショー2019

アルピナが新型「B3」を世界初公開 同時に「XD4」を日本で初披露【東京モーターショー2019】

2019.10.24 自動車ニュース 高平 高輝
東京モーターショーで世界初公開された新型「B3」(手前)と日本初公開となった「XD4」(奥)。
東京モーターショーで世界初公開された新型「B3」(手前)と日本初公開となった「XD4」(奥)。拡大

独BMWアルピナは2019年10月23日、第46回東京モーターショー(開催期間:2019年10月23日~11月4日)において、現行G20型「BMW 3シリーズ」をベースにした新型「B3」を世界初公開するとともに、最大トルク770N・mを誇るクアッドターボの「XD4」を日本で初披露した。

現行G20型「BMW 3シリーズ」をベースにした新型「B3」(手前)。
現行G20型「BMW 3シリーズ」をベースにした新型「B3」(手前)。拡大
独アルピナ社のアンドレアス・ボーフェンジーペン社長が東京モーターショーのプレスカンファレンスでスピーチ。今回、東京モーターショーを新型「B3」の世界初公開の場に選んだ理由などを語った。
独アルピナ社のアンドレアス・ボーフェンジーペン社長が東京モーターショーのプレスカンファレンスでスピーチ。今回、東京モーターショーを新型「B3」の世界初公開の場に選んだ理由などを語った。拡大
日本初お披露目となった最大トルク770N・mを誇る3リッター直列6気筒クアッドターボ搭載の「XD4」。
日本初お披露目となった最大トルク770N・mを誇る3リッター直列6気筒クアッドターボ搭載の「XD4」。拡大
東京モーターショーのアルピナブースに展示された「B7」(手前)と「XD3」(奥)は、ともに最新のラインナップ。
東京モーターショーのアルピナブースに展示された「B7」(手前)と「XD3」(奥)は、ともに最新のラインナップ。拡大
車両展示スペースの奥に用意されたラウンジ。会期中は多くのカスタマーが会場に訪れるという。
車両展示スペースの奥に用意されたラウンジ。会期中は多くのカスタマーが会場に訪れるという。拡大

世界初公開の場に東京を選択する理由

海外勢が軒並み参加を見合わせた今回の東京モーターショーだが、アルピナはこれまで通り出展。すべて新しい4台のBMWアルピナを整然と並べた。遊園地のような他メーカーの展示内容とは対照的な、奇をてらわない落ち着いたブースを見て、ホッとため息が漏れたのはここだけの話である。

BMWをベースとした高性能・高品質のスペシャルモデルを製造するアルピナは、1987年(東京・晴海で行われた最後のモーターショー)の初参加から数えて今回で連続17回目の参加。今年はアルピナの日本総代理店であるニコル・オートモビルズが、初めて「アルピナB7ターボ」を日本に輸入してから40年の節目の年に当たるという。ちなみに、これまでに日本に輸入されたBMWアルピナの累計台数は5500台あまりに上るとのこと。アルピナ本社のアンドレアス・ボーフェンジーペン(創業者であるブルクハルト会長の息子)現社長に続いてあいさつに立ったニコル・オートモビルズのニコ・ローレケ代表は、海外ブランドとしては唯一の皆勤賞である、と胸を張った。

4台の展示車両のうち、新型B3はここで世界初公開されたワールドプレミアモデル、XD4はジャパンプレミアとなる(他の2台は「B7」と「XD3」)。現行G20型BMW 3シリーズをベースにした新型B3は、462PSと700N・mを発生する3リッター直列6気筒ツインターボエンジンを搭載。その強力なパワーを受け止めるべく“ALLRAD”(4WD)の駆動系を備える。0-100km/h加速は3.8秒、最高速は303km/hと発表されている。既に日本のカスタマーから30台以上のオーダーが入っているというが、実際の導入はもう少し先になる。生産能力に限りがあるアルピナゆえ生産開始は来年春の予定で、日本のカスタマーへのデリバリーが始まるのは来年秋ごろになる見込みである。

またジャパンプレミアのXD4はアルピナ初のクーペSUVであり、3リッター直列6気筒クアッドターボ(!)エンジンは最高出力388PSと最大トルク770N・mを生み出し、4.6秒の0-100km/h加速を誇る。XD4も含め展示された4台はすべて4WDモデルである。

ご存じのように、アルピナの年間生産量は依然として1600台程度だが、そのうち多い時には総数の4分の1が日本に上陸する(独米と並んで常にトップ3の市場だという)。アルピナが日本市場を重視するのは、そんな根強いファンの存在ゆえである。

(文=高平高輝)

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