ロールス・ロイスがSUV「カリナン」に黒でコーディネートした「ブラックバッジ」を設定
2019.11.13 自動車ニュース![]() |
英ロールス・ロイス・モーター・カーズは2019年11月13日、東京・晴海のクロスドックホールにおいてロールス・ロイス初のSUV「カリナン」のスポーティーモデル「ブラックバッジ」の日本導入を発表、国内初披露した。
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今回のカリナン ブラックバッジは、2016年の「レイス」「ゴースト」、2017年の「ドーン」に続くブラックバッジシリーズの新ラインナップだ。ブラックバッジとは、同ブランドの伝統や格式を重んじる、ロールス・ロイスのこれまでの顧客とは異なる層や、若く新しい顧客に訴求する高性能なスポーティーモデルとして位置付けられている。ロールス・ロイスはカリナンへの設定によって、ブラックバッジのファミリーが完成したと説明している。
ブラックバッジの外装色は、既成の4万4000通りの中から選択することも、個別のビスポークカラーを注文することも可能だ。しかし、多くの顧客はブラックバッジというモデルを象徴する黒を選択するだろうとロールス・ロイスはいう。英国ウエストサセックス州グッドウッドのロールス・ロイス本社工場において、ペイントとラッカーを何層にも丁寧に塗り重ねた上で手作業により10回研磨を行う塗装工程は、ソリッドカラーの表面仕上げとしては最も手の込んだ処理といえるものだ。
フロントノーズの「スピリット・オブ・エクスタシー」と呼ばれるマスコットは台座部分も含めハイグロスブラックのクローム仕上げとなり、フロントやサイド、リアの「ダブルR」バッジは文字がシルバー、地がブラックと通常のものとは反対の配色になっている。フロントグリルまわりやサイドフレームフィニッシャー、リアゲートのハンドルやトリム、下部エアインレットフィニッシャー、エキゾーストパイプなどはダーククローム仕上げとなる。フロントの垂直なグリルバーは一見ブラックに見えるが、「これまでと同様にあえてポリッシュ仕上げとし、周囲のブラックカラーを映し出す効果を狙った」とロールス・ロイスは説明している。
足まわりでは、専用デザインの22インチ鍛造アロイホイールの採用や、同ブランド初となるハイグロスレッド塗装仕上げのブレーキキャリパーが注目される。
インテリアには、「ネイキッドウィーヴカーボンファイバー」という新開発のカーボン製トリムが採用されている。1枚ごとに6層のラッカー塗装を施し、72時間かけて硬化させてから手作業で鏡面になるまで磨き上げるこの工程だけで、実に21日間を要するという。もちろん、内装に使われる23ピースすべての仕上げ品質が均一かどうかのチェックも厳しく行われる。
ブラックレザーが用いられたルーフ内張り部分には、手作業で配された1344本の光ファイバーが夜空を再現する「スターライトヘッドライナー」を採用。前席頭上を中心に、8個の流れ星がランダムに発生する仕組みも取り入れられている。
これらインテリアの仕様は基本的に無限に近いカラーから選べるビスポークプログラムを採用するが、レザーの新色として「フォージイエロー」を設定。スイッチ操作で荷室から自動的にシートとテーブルが現れる「ビューイングスイート」や、趣味に必要な用具などをリアコンパートメントに収納できる電動式の「ビスポークレクリエーションモジュール」にも、このカラーリングを取り入れることが可能だ。リアシート中央部のアームレストには、レムニスケート(連珠形)をモチーフとした刺しゅうも施されている。
6.75リッターV12エンジンは同車への搭載にあたり、最高出力が29PSアップの600PSに、最大トルクが50N・m引き上げられた900N・mに強化。新設計のエキゾーストシステムも採用されている。エンジンのパワーアップに合わせ、ブレーキシステムの設計変更も行われた。
価格は通常のカリナンが3920万円であるのに対して、カリナン ブラックバッジは4530万円。
(webCG)